2018年03月15日

スペインのロジャーさん酒蔵見学と「座屋」で懇親会ぜよ!

 3月11日(日)は、和食研究家で日本酒啓蒙家として大活躍中のロジャー・オルトゥーニョさんが、土佐酒や土佐の食を体験・調査することを目的にスペインから来られちょって、前日の意見交換会に引き続き、この日は朝9時半から司牡丹の酒蔵見学やったがやき。


 ちなみにロジャーさんは、毎月9万人の訪問を誇る日本食専門サイト「ComerJapones.com/」創設者でもあり、バルセロナ「サロン・デル・マンガ」日本食部門全体監修者でもあり、食品及び美食業界用コミュニケーション・エージェンシー「CITRIC」創設者兼社長でもあり、「食通と醸造学のためのコミュニケーション」大学院講師や、「銘柄コミュニティマネージャー」大学院講師も務められ、「国際きき酒師」も取得されちょって、「IWC」(インターナショナルワインチャレンジ)の日本酒審査員も務められ、2016年にゃあ農水省の「日本食普及の特別親善大使」にも任命されたっちゅう何とも凄い方で、その影響力の大きさは計り知れんがやき。


 さて、予定の9時半よりちょい前にゃあ、ロジャーさんと、通訳担当の久礼の中里自然農園の中里さん、高知県産業振興推進部地産地消・外商課の山本企画監さん、公益社団法人高知県貿易協会の貿易促進コーディネーターの水谷さんの4名が、司牡丹に到着されたがよ。


 ウチの見学時間は2時間で、11時半にゃあ出発し、この後は土佐市の「亀泉」さんと、田野町の「美丈夫」さんを見学し、夜は高知市の「座屋(IZARIYA)」さんにてのディナーが20時からっちゅうなかなかハードなコースやき、あんまり余裕はないき、できりゃあ11時15分ばあに出たいっちゅうことやったがやき。


 ほんじゃき早速酒蔵見学にご案内さいてもうたがよ。


 まずは玄関の酒林をご覧いただき、いろいろ解説さいてもうたがやき。
15(1)酒林

 ほいたらロジャーさんから、質問が出ること出ること!


 通訳を通してやき時間がかかる上に、ロジャーさんの質問が多岐に渡り、しかもその答えをメモりまくるもんやき、こりゃあ先を急がにゃあっちゅうことが、ここでハッキリと理解できたがよ。


 前日の意見交換会の前に、高知県工業技術センターにて上東先生から、土佐酒や高知酵母らあについてレクチャーを受けたときにも、こぢゃんと質問が出まくり、試飲の時間がドンドンないなったっちゅうて、実は聞いちょったがやき。


 続いては、約180年ばあ前の江戸時代末期建築の白壁蔵の貯蔵庫をご案内。
(2)江戸時代末期建築の白壁蔵

 案の定、ここでも質問が出まくりやったがよ。


 こりゃあ先を急がにゃあイカンっちゅうことで、お隣の国指定重要文化財の竹村本家住宅は、カットさいてもうたがやき。


 この日は日曜日で、瓶詰工場はお休みやったき、こちらもカットさいてもうて、時間短縮になったがよ。


 お次は、急いで「平成蔵」へ。



 蒸米機、放冷機、洗米機、麹室、酒母室とご案内し、やっぱし質問が出まくりやったがやけんど、もう時期的にここまでの作業は全て終わっちょったき、これまたちくと時間短縮になったがやき。
(3)麹室

 続いては、仕込蔵へ。


 こちらはまだ何本かのモロミが残っちょって、芳香を発しもってフツフツと発酵しよったがよ。
(4)モロミ

 ウチはクラシックな「泡あり酵母」が基本やき、ロジャーさんからはそこについての質問が出され、また高知県唯一の「きもと仕込み」があったき、それについての質問らあがドンドン出されたがやき。














 お次は、吟醸の仕込蔵へ。
(5)仕込蔵

 ほいたら、ぼっちり純米大吟醸酒(精米35%)の袋吊り搾りの斗瓶取りが行われよったがよ。
(6)袋吊り搾り・斗瓶取り(7)タンク内にて袋吊り搾り
















 あまたの酒蔵見学に行かれちゅうさすがのロジャーさんも、ホンマもんの袋吊り搾り斗瓶取りを目の当たりにするがは、これまでに一度しかないっちゅうことで、大興奮で写真を撮りまくり、質問も出まくりやったがやき。
(8)袋吊り搾り・斗瓶取り2

 他の純米吟醸酒や純米大吟醸酒のモロミも見学し、続いては昔ながらの酒槽を見学。


 お次は、通常のNSKの圧搾機をご覧いただき、さらに吟醸酒や季節商品らあを瓶貯蔵する、マイナス5度以下の冷蔵貯蔵庫をご案内さいてもうたがよ。
(9)マイナス5度の瓶貯蔵冷蔵庫

 続いては、ラストのテイスティングで、「司牡丹・酒ギャラリー ほてい」に向こうたがやけんど、既に時間は11時になっちょったがやき。


 「船中八策」(超辛口・純米酒)、「船中八策・しぼりたて」(超辛口・純米生原酒)、「司牡丹・土佐の超辛口本醸造・しぼりたて」(超辛口・本醸造生酒)、「かまわぬ」(きもと仕込純米酒)、「司牡丹・封印酒」(純米吟醸酒)、「司牡丹・槽掛け雫酒」(純米大吟醸原酒)、「司牡丹・山柚子搾り・ゆずの酒」(リキュール)らあを次々とテイスティングされ、当然のごとく質問が飛び出しまくり、メモを取りまくりやったがよ。


 結局、所要時間は2時間超えで、皆さんが出発されたがは、11時半になっちょったがやき。



 ロジャーさん、こぢゃんと熱心な酒蔵見学とテイスティング、まっことありがとうございましたぜよ!


 さてその晩は、高知市内の「座屋(IZARIYA)」さんにて、皆さんとの懇親会やったがよ。
(10)座屋(11)「座屋」入り口

 「座屋」さんの岡添社長さんは、神戸、東京・銀座、スペイン・マドリッドにも「座屋」を展開されちょって、いずれのお店も人気店に育てられちゅうがやき。


 特にマドリッド店の成功により、名誉ある「Taste of Japan Honorary Award」も受賞されちょって、その関係で、昨年は安部首相とスペイン国王の赤坂迎賓館での会食にも招かれたっちゅうき、これまた凄い方ながよ。


 皆さんが酒蔵見学が終わってからやき、20時っちゅうちくと遅い時間からのスタートやったがやき。


 ロジャーさん、岡添社長さん、山本企画監さん、水谷さん、ワシの5名が、「座屋」さんのカウンターに座り、さあディナーのスタートながよ。


 まずは、ロジャーさんが感激されちょった、袋吊り搾り斗瓶取りの純米大吟醸のしぼりたて薄にごり生原酒を、300ml瓶に1本だっけ持ち込みさいてもうちょったき、そちらをワイングラスに注いでもうて、みんなあで乾杯ながやき!
(12)袋吊り搾りをグラスに

 ロジャーさんはもちろん、皆さん大悦び!


 その天にも届くかと思うような華やかな芳香と、生命力あふれるピチピチフレッシュなアタック、やわらかでかつ深い、豊かな味わいらあを堪能され、ロジャーさんも大絶賛やったがよ。


 さて、お料理は、まずは前菜の「セロリの胡麻豆腐」が出されたがやき。
(13)セロリの胡麻豆腐

 セロリの独特の風味と胡麻の風味が絶妙なバランスで、「袋吊り搾り大吟醸」と合わせていただきゃあ、バッチリやったがよ。













 お次の料理は、「蛤のお吸い物」 ながやき。
(14)蛤のお吸い物

 蛤の下にゃあ、ヨモギ麸が隠れちょって、まさに春の訪れを舌で感じられる、絶品の美味しさやったがよ。


 「袋吊り搾り大吟醸」の生命力とあい通じる蛤の生命力も感じ、合わせていただきゃあ、まさに芽吹きの春を体感できるがやき。


 続いては、「お造り」で、イモシビ(しびマグロ)のワラ焼き、トロ、イシダイ、アオリイカながよ。


 ここで次のお酒っちゅうことで、お店にあった「船中八策・薄にごり」(超辛口・薄にごり純米生酒)を注文さいてもうたがやき。


 このお酒はお猪口でっちゅうことで、皆さん好きなお猪口を選ばれたがよ。
(15)お猪口を選ぶ

 ワシゃあ、ブルーとピンクのコントラストが美しい春らしいお猪口を選ばいてもうたがやき。














 「船中」は、新鮮魚介の旨さを下から支えて押し上げ、美味しさを引き出す効果が絶大やき、交互にやりゃあ、皆さん箸も杯も止まらんなったがよ。
(16)お造りとお酒

 ロジャーさんは、食べもって飲みもって、料理についちゃあ岡添社長さんや店員の方に、お酒についちゃあワシに、相変わらず質問しまくりやったがやき。


 ここじゃあ通訳の方はおらんかったけんど、スペインに一年の3分の1ばあ住まれちゅう岡添社長さんと、貿易促進コーディネーターの水谷さんもおられ、ロジャーさんもチビッとは日本語がしゃべれるき、何だかんだ通じ合えるもんながよ。


 お次は、「新玉葱・桜海老・原木椎茸の真じょう ギンナンと山葵菜添え」ながやき。
(17)真じょう

 こちらは、かじってちくとしてから、口中で蕾が膨らむように春らしい味わいが花開くがよ。


 またまた「船中薄にごり」がガンガン進んで、会話も弾みまくり、盛り上がったがやき。














 続いては、「酒肴6点盛り」ながよ。
(18)酒肴6点

 「しゃきしゃきモズク酢」「カスゴ鯛の手鞠寿司」「長芋とマグロのトロ 市松ムカゴぽん酢」「フキノトウのアン肝和え」「金目鯛の幽庵やき」「チャンバラ貝旨煮」らあをいただきもって、お次のお酒大定番の「船中八策」(超辛口・純米酒)を酌み交わしゃあ、こりゃまっことタマランがやき!
(19)何かの魚料理

 飲むほどに、料理もお酒もグングン美味しゅうなって、一層箸も杯も進みまくりやって、盛り上がりまくりになったがよ。


 う〜む・・・ちくと酔っぱらいになっちょって、お次の魚料理は何やったか、メモを忘れちょったき、美味かったことしか覚えてないがやき!












 そん次の料理は、「春野菜のお浸し 半熟ウズラ玉子 ボタン海老」やったがよ。
(20)春野菜のお浸し

 優しゅうて柔らかい、ホッとするお袋の味のような美味しさで、これまたお酒が進んで進んで、会話も弾みまくったがやき。


 続いては、「和牛のモモ肉の黒豆焼き 筍巻き」。
(21)和牛黒豆焼き筍巻き

 これがまたまた絶品で、「船中」が進みまくり、盛り上がりまくりになったがよ。















 お次は、お食事で、土鍋ご飯と味噌汁と漬物が出され、まっこと「日本人に生まれて良かった〜!」っちゅう、沁みるような美味しさやったがやき。
(22)土鍋ご飯・味噌汁・漬物

 これにて〆かと思うたら大間違い、この後も土鍋ご飯を3回楽しめるっちゅう趣向が用意されちょったがよ。


 まずは「土佐ジローの玉子の玉子かけご飯」。
(23)土佐ジローの玉子(24)玉子かけご飯

















 お次は、真っ白いご飯にチビッと塩を振って、そのまんま。
(25)塩ご飯

 最後は、オコゲにチビッと醤油をたらして。
(26)オコゲ(27)オコゲご飯
















 どのご飯の食べ方も、まっことタマランばあの絶品で、ロジャーさんも感動されちょったがやき。


 〆のデザートにゃあ、「文旦のアイス 文旦の皮のチュール」をいただき、みんなあ大満足の立派な酔っぱらいになっちょったがよ。
(28)文旦アイス

 その後も、ロジャーさんの日本語混じりの英語混じりのスペイン語混じりのお話が止まらいで、延々と盛り上がり、お開きとなったがは23時半を過ぎちょったがやき。


 ロジャーさん、岡添社長さん、そして山本企画監さん、水谷さん、「座屋」スタッフの皆さん、まっこと素晴らしい懇親会を、ありがとうございましたぜよ!
















土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
司牡丹酒造株式会社


Posted by tsukasabotan at 10:58│Comments(0)