2018年05月11日

「土佐の寿司を盛り上げる会」(仮称)設立準備会ぜよ!

 5月8日(火)は14時から高知会館にて、「土佐の寿司を盛り上げる会」(仮称)設立準備会が開催されたがやき。


 この会は、ワシが理事長を務めさいてもらいゆう「土佐学協会」が中心となって、「松崎淳子先生の書籍を出版する会」を立ち上げ、寄付金らあを募り、今年の秋に松崎淳子先生のご著書「土佐寿司の本」を出版予定やっちゅう流れらあをきっかけとして、高知県農業振興部地域農業推進課さんの呼び掛けにより、開催されることになったがよ。


 まずは、高知県農業振興部地域農業推進課の有馬課長さんから、開会のご挨拶があり、参加者の皆さんの自己紹介があったがやき。
(1)有馬課長開会挨拶

 土佐伝統食研究会代表の松崎淳子先生(高知県立大学名誉教授)、RKC調理製菓専門学校の三谷英子校長先生、JA高知中央会自己改革推進室の徳弘吉哉部長さん、ほんで土佐学協会理事長で司牡丹酒造(株)社長のワシと、高知県農業振興部地域農業推進課の有馬課長さん、政岡チーフさん、門田専門技術員さん、片山主査さんらあの8名の皆さんが、自己紹介をされたがよ。
(2)会の全体像
















 ほんで、まずは有馬課長さんから会の全体像、「田舎寿司をめぐる情勢」、「土佐の寿司の定義(案)」、「会の目的(案)」、「会の取り組みイメージ」らあについて、お話があったがやき。
(3)設立準備会

【田舎寿司をめぐる情勢】
●日曜市、直販所等で販売。
●田舎寿司を目当てに飲食店に来る人はおらん。
●田舎寿司に対する県民の認識は低い。
●高齢化らあによる作り手の減少。

一方→
◆機運の高まり
●県民の郷土料理への関心の高まり
・「ふるさとの台所」や「うちでごはん」等の郷土料理のレシピ本が相次ぎ発刊。
●県外・海外の「田舎寿司」への関心の高まり
・東京のお寿司屋が出した「季節のおうち寿司」にゃあ、「郷土寿司大国高知県」と紹介。
・日曜市の田舎寿司がSNSで世界中に配信。
・外務省の高知県フェアで海外の外交官に田舎寿司が好評。
●土佐の食文化研究家等の機運の高まり
・松崎先生等から、「田舎寿司」を含む土佐の食文化を県勢浮揚策にすべしとのご提案。

◆県外等の脅威
・埼玉県の「野菜すし」の人気の高まり。

→高知の宝がいっぱい詰まった「土佐の寿司」はこんなにおいしいに!食べんらあて、まっこともったいない!


【土佐の寿司の定義(案)】
◆名称:「土佐寿司」
◆範囲:「土佐の寿司図鑑」に載っちゅう県内の寿司。寿司飯に、柚子らあの柑橘の酢を使用。


【会の目的(案)】
◆目的
・本県の宝であり強みである食文化の中で、特徴的な郷土料理である「土佐の寿司」を、県外・海外にアピールし、提供するお店を増やし、高知と言やあ「土佐寿司!」を目指す。
・そうすることで、「土佐寿司」の魅力を県民に再認識していただき、ひいては継承する担い手の確保につなげる。
・そのための具体的な取り組みの仕掛けを考える。


【会の取り組みイメージ】

◆県外・海外へのPR
・「土佐寿司の本」の発刊。
・インバウンド用PRパンフレット作製。
・SNS、HPによる情報発信。
・寿司づくりの体験観光。
←→
◆作り手の確保育成
・作り手の交流会の開催。
・料理教室の開催。

◆提供する店の拡大
・賛同してくれるお店でメニュー化。
・「土佐の寿司フェア」の開催。
・提供店の認定(のぼり旗の提供)
・「土佐酒」とのコラボイベントの開催。
←→
◆食材の供給確保
・食材(塩漬け、ゆで等)の安定供給。
・大規模直販所の集荷と配送の仕組みを活用。
・食品製造業との連携。


 これらあの中心に「土佐の寿司を盛り上げる会」があり、ここで仕掛けを考える!


 ちなみに「大規模直販所」について、JA高知中央会の徳弘部長さんからご説明があったがよ。


 来年4月に、JAさんが北御座に、全国でも4番目ばあの大きさの大規模直販所をオープン予定で、キッチンスタジアムらあもあるっちゅうがやき。


 県内各地から農産物を集荷する仕組みも作られるっちゅうことやき、魚も含めて飲食店に配送することもできるかもしれんっちゅうがよ。


 また、松崎先生から、いかに高知県の食文化が豊かかっちゅうお話があったがやき。
(4)語る松崎先生

 食を中心とした随筆家として有名な本間千枝子さんは、「日本で最も食材が豊富で食文化が豊かながは、東は山形、西は高知!」やっちゅうて語られ、日本中の郷土寿司を調べ尽くされた寿司の伝道師の岡田大介さんは、高知県を「郷土寿司大国」と表現されちゅうがよ。


 春夏秋冬の四季があり、海があり山があり川がありっちゅうような地形があるがは、世界中でも日本だっけで、その典型が高知県やっちゅうがやき。


 しかも高知県は、昭和10年に土讃線が開通するまでは陸の孤島やったき、他所との交流らあもほとんどなかったもんやき、古い食文化や独自の食文化らあがこぢゃんと残っちゅうがよ。


 こんな豊かな食文化を、消え去らいちゃあイカン!


 「ほんじゃきワタシゃあ、片手で栄養学をやりもって、もう片方の手で食文化をやりだいたがよね!」っちゅうて、松崎先生はアツうに語られたがやき。


 さて、こっからは本題の意見交換がスタート。


 まずは会の名称について。


 ワシからは、「土佐料理」っちゅう言葉も、「土佐料理 司」さんが使うまでは無かったっちゅう例を挙げさいてもうて、土佐の寿司も全体を表す言葉があった方がえいはずやっちゅうお話をさいてもうたがよ。


 ほんで、「土佐寿司」がえいがやないかっちゅう意見を述べさいてもうて、松崎先生の書籍についても、「土佐寿司の本」をタイトルにする予定やっちゅうお話をさいてもうたがやき。


 ちゅうことで、「土佐寿司」に統一しょうっちゅうことになり、「田舎寿司」も「土佐田舎寿司」でいこうっちゅう流れになり、当会の名称も「土佐寿司を盛り上げる会」っちゅうことになったがよ。


 お次は、「土佐寿司の定義」についてながやき。


 こりゃあなかなか難しい問題ながやけんど、もし現在存在しちゅう土佐の郷土寿司の中で、柑橘の酢を使わんと醸造酢だけの寿司があったとしたら、「柑橘の酢を使用」を絶対条件にしたら、その郷土寿司は外れてしまうがやないかっちゅう話をさいてもうて、いろいろ意見が出されたがよ。


 ちゅうことで、以下の2つを定義にすりゃあえいがやないかっちゅうことで、今んところは仮決定したがやき。


【土佐寿司の定義】(仮)

●高知県内にて、伝統的に作られてきた郷土寿司。(※米を使わないおから寿司も含む。)

●高知県内の食材を原料に、寿司飯に柚子などの柑橘の酢を使用した寿司。



 続いては、「取り組み(しかけ)の方向性」についてながよ。


 まず、昨年開催された、県内調理師会4会派の集まりで「田舎寿司」についていただいたご意見についての報告があったがやき。


 「店にあえて田舎寿司を食べにくる人はおらん。店のメリットは少ない。」


 「常にメニューとして出すがは仕込みに時間がかかる。常に食材を常備できん。」


 「外国人が食する機会も最近特に出てきた。宗教的なもの(ハラル)、菜食主義。」・・・etc.


 また、県外観光客の方の田舎寿司の認知度や興味に関するアンケートについての報告もあったがよ。


 「知っちゅう」人で「おいしかった」っちゅう人は29%、「口にあわん」っちゅう人は0%、「食べてない」っちゅう人は11%で、「知らん」人で「食べてみたい」っちゅう人は57%、「興味がない」っちゅう人は3%っちゅう結果やったがやき。


 ちなみに「知らん」人で「興味がない」っちゅう人は、「柚の酢や山菜が苦手」な人が多かったっちゅうがよ。


 さらに、「業界に風穴“野菜すし”大反響!埼玉県鮨商組合が開発、問い合わせ殺到!」っちゅう記事について、紹介されたがやき。


 野菜寿司についちゃあ、記事に載っちゅう「埼玉前野菜すし」以外にも、最近は「京野菜寿司」やら、海外でも「ベジ寿司」(ベジタブル寿司)らあが、見た目も彩りが美しゅうてインスタ映えするっちゅうて人気になっちゅうがよ。


 ちゅうことで、まずは土佐の伝統的な野菜寿司である「土佐田舎寿司」を流行らせにゃあイカンっちゅうことになり、まずは「土佐田舎寿司」から取り組もうっちゅう方向性になったがやき。


 今のまんまの日曜市だっけで売られゆう安い田舎の寿司っちゅうイメージも払拭せにゃあイカンろうっちゅうことで、もうちくと小さい可愛いらしいサイズの一口寿司にして、色目を美しゅう魅せる寿司にせにゃあ、飲食店じゃあ出しにくいろうっちゅう話らあも出たがよ。


 また、今月のANAの機内誌「翼の王国」に、「右へ左へ日曜市」っちゅう記事が掲載されちょって、田舎寿司もドカンと掲載されちゅうっちゅうがやき。
(5)「翼の王国」日曜市(6)「翼の王国」田舎寿司

 最後に、「今後のスケジュール」についてと、「設立総会の開催日程」についてが話し合われたがよ。


 設立総会についちゃあ、皆さんの都合らあから、5月31日か、6月8日か、6月19日に開催しょうっちゅうことになったがやき。


 こうして16時過ぎばあにゃあ、「土佐寿司を盛り上げる会」設立準備会は、お開きとなったがぜよ。
















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Posted by tsukasabotan at 10:27│Comments(0)