「人生は芝居のごとし、上手な役者が乞食になることもありゃあ、大根役者が殿様になることもあるがよ。とかく、あんまり人生を重うに見んと、捨て身になって何事も一心になすべしぜよ。」(福沢諭吉)
江戸時代末期に中津藩士として生まれ、明治初期に啓蒙思想家・教育者として活躍し、慶應義塾の創設者としても知られる、福沢諭吉(1835〜1901)さんの言の葉ながやき。
つまり人生たぁ、善人が貧困生活をおくり、悪人が富豪になることもありゃあ、賢い人が失敗し、愚鈍な人が成功することもあるっちゅうことながよ。
そりゃあ、確かに「芝居のごとし」ながやき。
ほんじゃき、もし自分が今貧困生活をおくりよったとしたち、あるいは失敗人生をおくりよったとしたち、そういう配役を今は演じゆうだけやっちゅうて考えて、あんまり人生を重うに見過ぎんほうがえいと、かの福沢諭吉さんは喝破するがよ。
そういう考えを持った上で、捨て身になって何事も一心に取り組みゃあ、逆転人生は必ずあり得るっちゅうんもまた、人生は芝居のごとしやっちゅうことながぜよ。