「ワシらあが悩める人に与えることができる一番正しい助力は、その人の重荷を取り去っちゃることやのうて、その人がそれに耐え得るよう、その人の最上のエネルギーを呼び出しちゃることぜよ。」(カール・ヒルティ)
スイスの下院議員を務めた、法学者・哲学者・文筆家で、日本じゃあ「幸福論」の著者として有名な、カール・ヒルティ(1833〜1909)さんの言の葉ながやき。
この言の葉は、よう言われる「水を与えるよりか、井戸の堀り方を教える」っちゅうんとおんなじながよ。
要は、悩める人の今の重荷を取り去っちゃることや、水がない村の人らあに今の渇きを癒やす水を与えちゃることは、一見素晴らしいことのように思えるけんど、結局そりゃあ一時しのぎにすぎんっちゅうことながやき。
そりゃあ悪いことやあないけんど、やり方としちゃあ下のやり方で、まっと上のやり方があるっちゅうことながよ。
それが、悩める人にゃあ重荷に耐え得るように最上のエネルギーを呼び出しちゃることであり、水のない村の人らあに井戸の堀り方を教えちゃるっちゅうことながやき。
井戸の堀り方さえ知っちょりゃあ、今後たとえ別の場所に移動したとしたち、次の井戸を掘って問題解決できるっちゅうことであり、また重荷に耐え得る最上のエネルギーの呼び出し方さえ知っちょりゃあ、今後どれっぱあの重荷の悩みや問題が発生したとしたち、その重荷に耐え得る最上のエネルギーを、自分自身で呼び出すことができるっちゅうことながぜよ。