2019年04月27日

幸せの言の葉<1240>

「学問らあて、覚えると同時に忘れてしもうてえいもんながよ。けんど、全部忘れてしもうたち、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金が残っちゅうもんながやき。これぜよ。これが貴いがぜよ。勉強せにゃあいかん。」(太宰治「正義と微笑」より)


没後70年、今なおファンを増やし続けゆう青森県出身の小説家太宰治(1909〜1948)さんの長編、「正義と微笑」で主人公の恩師が別れの際に残したがが、この言の葉ながよ。


ワシらあも学生時代にそんなに真面目に勉強した方やないき、あんまり偉そうなこたぁ言えんけんど、今あらためて振り返ってみて、勉強した内容らあほとんど覚えちゃあせんに、どっか底の方に一つかみの砂金のようなもんが残っちゅうっちゅうんは、確かに実感できるがやき。


ほんでワシゃあ、実は学生時代よりか社会人になってからの方が、その感覚をより強うに実感しゆうがよ。


いくつになったち、いろんな意味で学問をすること、勉強するっちゅうことは大事やけんど、一番大事ながは、その内容を覚えることらあやのうて、忘れてしもうたち底に残る一つかみの砂金のようなもんが、一番大事やっちゅうことながやき。


それさえしっかりと認識して、いくつになったちコツコツ勉強をし続けよったら、いつしか砂金が貯まりまくって、人生の後半は輝かしいゴールドラッシュになるっちゅうことながぜよ。




Posted by tsukasabotan at 09:00│Comments(0)