「年齢が、頑固にするがやない。成功が、頑固にするがよ。ほんで、成功者であるがゆえの頑固者は、状況が改革を必要とするようになったち、成功によって得た自信が、別の道を選ばせることを邪魔するがやき。」(塩野七生)
日本の歴史作家・小説家、塩野七生(1937〜)さんの言の葉ながよ。
その代表作「ローマ人の物語」は、1992年から年1冊のペースで執筆され、2006年に「第15巻 ローマ世界の終焉」にて完結しちゅうがやき。
ほんで今回の言の葉は、「ローマ人の物語5 ハンニバル戦記」からのもんながよ。
人間、年をとったら頑固になると思われがちやけんど、年齢による頑固さらあて、大した問題やないがやき。
一番問題ながは、地位も名誉もあるかつての成功者で、成功者であるがゆえの頑固者の場合、こりゃあまっこと大問題ながよ。
そんな人は、地位も名誉もあり、さらに人望もあったりするし、さらにさらにその成功によって得た自信に満ちあふれちょって、あらゆる方面に大きな影響力も持っちょったりするき、後輩や若いもんらあが束になって改革の必要性を訴えたところで、聞く耳らあ持っちゃあせんがやき。
こうしてかつて成功した企業や組織や団体、さらには国までが、衰退し没落していくっちゅうんは、世界中の歴史を見たらまさに明らかながよ。
ほんじゃきワシらあは、そんな歴史に学ばにゃあいかんがやき。
失敗が、企業や組織や団体や国を没落させるがやない、かつての成功体験が没落を引き寄せるがよ。
つまり、かつての成功体験をあっさりと捨て去ることができる企業や組織や団体や国だっけが、長い長い繁栄を築くことができるっちゅうことながぜよ。