「ぱさぱさに乾いてゆく心をひとのせいにゃあしなや みずから水やりを怠っちょいて」(茨木のり子)
戦後の日本を代表する女性詩人で、エッセイスト・童話作家・脚本家の、茨木のり子(1926〜2006)さんの言の葉ながやき。
この茨木さんの詩(「自分の感受性くらい」)の一節は、まっこと心にズシンと響くがよ。
ストレス社会と言われる現代は特に、心がぱさぱさに乾いてしもうて、自分を見失うてしもうたりすることが少のうないがやき。
そんなときゃあ、心にまったく余裕がないなるもんやき、ついついそれを他人や環境のせいにしとうなるもんながよ。
けんど、それがたとえ実際に他人や環境に原因があったとしたち、おまさんの心をぱさぱさに乾かせるがは、他人でも環境でものうて、そりゃあおまさん自身やっちゅうこたぁ、間違いないことながやき。
常に日々、自らの心に水やりを怠らんかったら、たとえ他人や環境からどれっぱあヒドイ目に遭わされたとしたち、心がぱさぱさに乾いてしまうっちゅうこたぁないがぜよ。