新型コロナで外出がしづらいこんな時期にこそ、名著を読んで、コロナ後のビジネスアイデアの1つや2つでも生み出しちょこうぜよっちゅう提案でもあるがよ。
まさにそんな名著としてピッタリのお薦め書籍が、「右脳思考を鍛える」〜「観・感・勘」を実践!究極のアイデアのつくり方〜(内田和成著 東洋経済新報社 2019年10月24日発行 1500円+税)ながやき。

実はこの書籍、著者が2008年に角川書店より新書として出しちょった、「スパークする思考〜右脳発想の独創力〜」っちゅう幻の名著の復活版ながよ。
著者いわく、考え方のフレームワークはまったく変えてないけんど、事例についちゃあ時代に合わせて一部アップデートしちゃあるそうながやき。
とにかくこの書籍の名著たるゆえんは、まず帯にも書いちゃあるけんど、かのベストセラー「ストーリーとしての競争戦略」の著者・楠木建教授が、「情報整理はこの本以外いらん」っちゅうて絶賛し、後書きの「解説」でも誉めちぎっちゅうばあながよ。

ほんで何よりワシにとって響いたがは、実はこの書籍に書かれちゅう内容、つまり「アイデアのつくり方」が、普段からワシが無意識に実践しゆうことと、ほぼ同じやったっちゅうことながやき!
無意識に実践しゆうことやき、自分じゃあ意識してのうて、この書籍を読んで初めて、「そう、そう、そう!これやりゆう!」っちゅうて、しっかり認識することができたがよ。
この「しっかり認識する」っちゅうんが大事で、無意識でやりよったことが、今後は意識してできるようになるっちゅうことやき、ワシにとっちゃあこぢゃんとアイデアづくりの精度が上がるっちゅうことを意味しちゅうがやき。
これだけやち、かなりスゴいことながよ!
ちなみに、ワシが「そう、そう、そう!これやりゆう!」っちゅうて膝を打ったひとつに、「新聞らあを読みよって、思いついたことは余白にすぐに書き込む。書籍の場合は、よくアンダーラインを引いたり、マーキングしたり、ページの端を折ることも多い。」っちゅうんがあるがやき。

実は、この書籍にもそれを無意識にやりよって、そんな一文に出会うたもんやき、思わずその部分にアンダーラインを引いて、「同じや!」っちゅうて書き込んじょったがよ。

しかもこの書籍、いろんなビジネス事例も豊富なもんやき、次々とスパーク(※後で説明)が生まれ、ワシゃあ余白に書き込みまくりやったがやき。
このわずか1500円(+税)の1冊の書籍で、ワシゃあ今後自身のビジネスに使えるアイデアが、5つも降臨してきたばあながよ!
さて、ちくとコーフンして前置きが長うなったけんど、この書籍の内容について、ちくと紹介さいていただきますぜよ。
まず、これまた帯に書いちゃあるとおり、アウトプットを重視するやったら、情報は「検索するな!」「整理するな!」「覚えるな!」であり、この「いい加減さがイノベーションを生む」っちゅうがやき。

著者は、思い出せん情報は大した情報やないとして、情報は整理もせんと、覚えんと、何か気になることだっけを頭ん中で「レ点をつけちょく」だけにして、あとは放っちょいて、熟成させちょけっちゅうがよ。
ちなみにコレも、ワシゃあ似たようなことを無意識にやりよったもんやき、実はこの帯のキャッチコピーで、この書籍を思わず手に取って購入したばあながやき。
さて、「情報にレ点をつける」っちゅうんは、情報を脳内で注意に変換することやっちゅうがよ。
ほんで、そのレ点を打った情報は、そのまんま脳内の引き出しにしまっちょくっちゅうがやき。
著者自身は、常に20ばあの引き出しを持っちょって、その引き出しにゃあそれぞれテーマがあり、テーマは時々入れ替わるっちゅうがよ。
20ある「脳内の引き出し」にゃあそれぞれ見出しがついちょって、これが著者の「注意」のフィルターになっちゅうっちゅうがやき。
このフィルターをもって情報の中に身をおいちょったら、引っ掛かる情報は自然と引っ掛かって引き出しに仕分けされるっちゅうがよ。
引っ掛からん情報は、さしあたって自分にゃあ意味のない情報やき、どうやちえいき、無視するに限るっちゅうことながやき。
あくまでも問題意識をメインにして、それに引っ掛かる情報だっけをテーマごとにインデックスをつけて頭ん中の引き出しにしまっちょくっちゅうがよ。
重要ながは1つの情報にいくつやちインデックスをつけられることやと、著者は言うがやき。
既にある引き出しにしまいこんじょった情報やち、「こりゃあ別の解釈ができる」と思うたら、別の引き出しにも入れちょけるがよ。
どっちにしたち脳内やき、話が早いがやき。
ほんで、いくつものインデックスがついた情報は、ふとしたきっかけ、たとえば人と話しよったり、何かをチラッと目にしたりしたときに、「スパーク」してひらめきを生むんやっちゅうがよ。

ここも、「そう、そう、そう!これやりゆう!」っちゅうて、ワシゃあ思わず膝を打ったがやき。
ちなみに「スパーク」たぁ、ある事柄に問題意識や興味を持っちょったときに、ある現象に遭遇すると、その現象が触媒となって、自分がこれまで持っちょった頭ん中の情報と化学反応を起こして生じるひらめきやっちゅうがよ。
ほんで、まだ粗削りのアイデアを育てるためにゃあ、とにかく誰かにぶつけてみることやっちゅうがやき。
相手の反応で、アイデアが磨かれるっちゅうがよ。
ダメならダメで、早うわかるし、あるいは、さらなるスパークが起こるかもしれんっちゅうがやき。
そのスパークは、自分の中で起こる場合もありゃあ、相手に起こる場合もあるし、あるいは掛け合いの中から生まれることもあるっちゅうがよ。
著者はそれを、「ポン!」と発想が飛ぶ瞬間やっちゅうがやき。
さらに、この瞬間を経験すりゃあ病みつきになるばあ、それほど快感を味わうことができる、まさに知的快感やっちゅうがよ。
これまたワシにとっちゃあ、「そう、そう、そう!これやりゆう!」やったがやき。
著者にも、この「スパークするためのかっこうの相手」がおるらしいがやけんど、実はワシにとっちゃあ、四万十市在住の地デザイナー、サコダデザインの迫田さんが、「スパークするためのかっこうの相手」ながよ。
永田農法純米酒の「日土人(ひとびと)」のネーミングの時も、佐川町の「吉本牛乳」の「地乳(ぢちち)」のネーミングの時も、土佐酒ブランドコンセプト「TOSA NAKAMA SAKE」の時も、迫田さんとの掛け合いの中でのスパークから誕生しちゅうがやき。
ほいたら最後に、ワシがこの書籍を読みゆう最中にスパークしたネタを、一点だっけご紹介しちょきますぜよ。
2006年に発売された任天堂の据置型ゲーム機「Wii(ウィー)」がなんで成功したがかを、著者が調べたっちゅう事例からのスパークながよ。
ちくと調べて分かったがは、明らかにプレイステーション3(以下PS3)のほうが技術的にゃあ優れちゅうっちゅう点やっちゅうがやき。
よくよく調べてみたら、「Wii」はゲーム機のヘビーユーザーが興味を持ったがやのうて、それまではゲームらああんまりやったことがなかった、関心がなかった層を新しい顧客として開拓したがやっちゅうことが見えてきたっちゅうがよ。
つまり、ここでカギになるがは技術革新やのうて、ゲームの効果効能、裾野を広げたっちゅうマーケティングの勝利やっちゅうことながやき。
ほいたら任天堂はなんでこうしたもんを作ることができたがかっちゅう新たな疑問、問題意識がそこで生まれるっちゅうがよ。
考えてみりゃあ、背景が見えてくるっちゅうがやき。
「Wii」発売前年の2005年の時点で国内のゲーム人口は縮小傾向にあり、市場はハード、ソフトともにじり貧状態になっちょったっちゅうがよ。
そうした縮小する市場の中で、任天堂はソニーのプレイステーションの後塵を拝しちょったがやき。
もともと花札とトランプらあのカードゲームの会社やった任天堂に対して、創業時から電機メーカーやったソニーの技術力は高うて、先端技術を追求していく路線を歩む限り、どういたちかなわんっちゅう認識が成り立つっちゅうがよ。
ほいたら、どこで勝つ可能性があるがかと考えて、技術革新を追うがやのうて、ユーザーインタフェースを見直し、新たな顧客層の開拓や用途開発を狙うた戦略が練られたがやろうと推察されるっちゅうがやき。
たとえばリモコンが、テニスのラケットやゴルフのクラブのように振り回して使えるとか、釣り竿になったり、縄跳びの取っ手になったりするとか、これらあは最先端技術を用いたっちゅうより、既にある技術を組み合わせて「目新しい」使用法を生み出したっちゅう見方もできるっちゅうがよ。
それに合わせてゲーム初心者やち楽しめる、いや、ゲーム初心者ほど楽しめるもんにしたっちゅうがやき。
しかも、ゲーム機がテレビ画面を使うて、家族の団らんにつながるっちゅう新しいスタイル、遊び方を提唱したっちゅうがよ。
それに対して、PS3のユーザーはもともとゲーム好きのマニアックなユーザーが多く、それほど他のゲーム機に浮気をせんっちゅうがやき。
けんど、どっちの人口が多いかっちゅうたら、ゲームのヘビーユーザー人口よりか、ゲーム初心者の人口の方が圧倒的に多いき、ほんじゃき「Wii」のユーザーはたちまち増えたっちゅうがよ。
この事例を、日本酒業界に当てはめて考えてみたがやき。
ほいたら、ほとんど全ての日本酒メーカーは、事例のソニー「PS3」のように、日本酒のヘビーユーザーやマニアらあを狙う戦略しか取ってないがやないかっちゅうことに気づいたがよ。
けんど、ちくと考えりゃあ分かる話で、日本酒のヘビーユーザー人口と、日本酒初心者、つまりライトユーザーの人口とじゃあどっちの人口が多いかっちゅうたら、圧倒的に後者が多いがやき。
ほんなら、任天堂「Wii」のように、既にある技術を組み合わせたりして、目新しい使用法や楽しみ方らあを生み出し、日本酒初心者、ライトユーザーほど楽しめるもんが開発できたとしたら、日本酒業界の中で圧倒的な結果を生む可能性があるっちゅうことながよ!
どうぜよ?スパークできそうな気がしてこんかよ?
国の緊急経済対策やら救済策やらを待ちゆうだっけやのうて、名著「右脳思考を鍛える」でも読んで、新型コロナ後にブレイクするようなアイデアを、是非みんなあで考えてみろうや!
それでこそ、新型コロナ後に、日本経済はV字回復できるっちゅうもんながぜよ!
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