「ピラミッドは頂上から作られやあせんぜよ。」(ロマン・ロラン)
ノーベル文学賞も受賞しちゅう、名作「ジャン・クリストフ」で有名なフランスの作家、ロマン・ロラン(1866〜1944)さんの言の葉ながやき。
ピラミッドのような巨大な仕事や偉大な事業らあを目にしたとき、ワシらあはスッとその遥かなる頂上を眺めて、「素晴らしい!」っちゅうて感動してしまうもんながやき。
けんど、絶対に忘れちゃあいかんがは、いかなる巨大な仕事も、いかなる偉大な事業も、その頂上から作られたっちゅうことらあて、絶対にないっちゅうことながよ。
その仕事が巨大でありゃああるばあ、その事業が偉大でありゃああるばあ、その土台づくりは、より地味でより地道でより単調な、粘り強う一歩一歩進めていくしかないような、そんな仕事を積み重ね積み重ねしていくことの繰り返しだらけやっちゅうことながやき。
そんな気が遠うなるような地道な積み重ねがあったきにこそ、かのエジプトのピラミッドの土台は盤石となり、4500年もの永きに渡る現代にまで、その偉大な姿をとどめちゅうっちゅうことながぜよ。