「愛の第1原則は、『捨てんこと』ながよ。人生が愉快で楽しいやったら、人生にゃあ愛はいらんがやき。人生がつろうて、みにくいきにこそ、人生を捨てんとこれを生きろうとするがが人生への愛ながぜよ。」(遠藤周作)
随筆や文芸評論や戯曲も手がけた小説家で、平成7年に文化勲章も受章しちゅう、遠藤周作(1923〜1996)さんの言の葉ながよ。
確かに人生は、愉快で楽しいこともあるけんど、つらいことやみにくいことだらけでもあるがやき。
けんど、つらいきにこそ、みにくいきにこそ、そんな人生やきにこそ、自分の人生を決して捨てることのう、これを生きろうとするっちゅうんが人生への愛やと、かの遠藤周作さんは喝破するがよ。
つらい人生やからこそ、みにくい人生やからこそ、そんな人生を放り投げたりそんと、しっかりと抱き締めてみりゃあ、えいことも悪いことも全部ひっくるめた自分の人生を、こんな愛しいもんはないと思えてくるがやき。
何があったち、絶対に捨てたらいかん、抱き締めろうや!
それが自分の人生への愛っちゅうもんながぜよ!