「幸福たぁ、幸福を探すことぜよ。」(ジュール・ルナール)
小説「にんじん」の著者として知られちゅう、フランスの小説家・詩人・劇作家、ジュール・ルナール(1864〜1910)さんの言の葉ながやき。
人間、誰やち幸福になりたいはずで、不幸になりたいと思うちゅう人らあおらんはずながよ。
けんど、世の中を見渡しゃあ、幸福になってない人が多いがはどうしてながやろか。
そりゃあおそらく、幸福たぁ何かを理解してない人が多いっちゅうことながやき。
そういう人は大抵、何かが手に入ったら幸福になれるとか、何かの目標を達成したら幸福になれるとか、そう考えちゅう人ながよ。
けんど実は、そう考えちゅう人は、そう考えちゅうからこそ、幸福になれんがやき。
そう考えちゅう人は、何かが手に入らざったり、何かの目標を達成できざったら、もちろん幸福にゃあなれんし、何かが手に入ったり、何かの目標を達成したとしたち、実は幸福になってないことに気づいて、愕然とすることになるがよ。
本当の幸福たぁ、何かが手に入ったらなれるもんでも、何かの目標を達成したらなれるもんでものうて、実は考え方ながやき。
何かを手に入れようとしたり、何かの目標を達成しょうとしたりしゆう、その過程の時点で、実は既に幸福になっちゅうっちゅうことに、気づかにゃあいかんがぜよ。