「人間をよう理解する方法は、たった一つしかないがよ。彼らを判断するがに決して急がんことぜよ。」(サント=ブーヴ)
19世紀フランスの文芸評論家・小説家・詩人で、ロマン主義を代表する作家の一人、近代批評の父とも言われる、シャルル=オーギュスタン・サント=ブーヴ(1804〜1869)さんの言の葉ながやき。
たとえば、おまさんが何か大失敗をしてしもうたとして、初対面の人がそこだっけを見よって、それだっけでおまさんっちゅう人間を判断されたとしたらどう思うぜよ?
絶対に、「それだっけで判断せんとってくれ!」っちゅうて訴えとうなるろうがよ。
ほいたらおまさんは、他の人にそういう判断をくだしたことが、一度もないと言い切れるかよ?
特に現代は、何をするにしたち数多くの人とのかかわり合いが生まれ、人の情報の洪水の中で溺れそうになってしまうき、誰やち周りの人を無意識にある種のカテゴリー分けで見てしまうもんながやき。
けんど、本当に誰かのことを理解しょうと思うたら、サント=ブーヴさんの言の葉の通り、判断するがに決して急いじゃあいかんがよ。
人は誰やち、いろんな側面を持っちゅうもんながやき、特に大切な人や大切な仲間についちゃあ、多面体として見るようにして、時間をかけて人となりを理解していくべきやっちゅうことながぜよ。