2021年06月20日

幸せの言の葉〈1489〉

「虹も十五分出ちょったら、もはや誰っちゃあ眺めるもんはおらんがぜよ。」(ゲーテ)


ドイツを代表する文豪と呼ばれる、劇作家・小説家・自然科学者・政治家・法律家、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749〜1832)さんの言の葉ながやき。


うっとうしい雨の後に美しい虹が架かったら、誰やちウットリして見とれてしまうもんながよ。


人間は古来から、この美しい自然の神秘に、何らかの精神的な意味を感じたり、大きな希望を与えられたりしてきたはずながやき。


それやに、そんな虹ですら、もし十五分も出っぱなしやったとしたら、有り難みが薄れてしもうて、もはや誰っちゃあ眺めるもんはおらんなってしまうがよ。


いかに人間はあまりに早う、有り難みを有り難いこととして感じられんなってしまうかっちゅうことながやき。


珍しい虹にやち、当たり前のような虹にやち、どっちやちおんなじように、いつまでも有り難みを感じ、心から感謝できるような人間になりたいたぁ思わんかよ?


ほいたら、たとえ今、自身がどればあ不遇な状況におかれちょったとしたち、何かを持ってないことを嘆くがやのうて、既に当たり前のように持っちゅうもんに有り難みを感じ、心から感謝することができるはずながやき。


そんな人の未来にゃあ、永遠に見飽きることがないばあ美しい希望の虹が、きっと架かるはずながぜよ。




Posted by tsukasabotan at 09:00│Comments(0)