「高う登ろうと思うやったら、自分の足を使うことながよ!高いところにゃあ、ひとによって運ばれちゃあならん。ひとの背中や頭に乗っちゃあならんぜよ!」(宮沢賢治)
岩手県出身の詩人・童話作家の、宮沢賢治(1896〜1933)さんの言の葉ながやき。
人間、自分一人だっけの力じゃあ、大したこたぁできんきに、仲間と助け合うたり、協力し合うたり、切磋琢磨したりしもって、人生の山を登っていかにゃあいかんがよ。
けんど、そん時に注意せにゃあいかんがは、そんな仲間と馴れ合いになって、力のある仲間に依存するようになってしまう場合らあが、ままあるっちゅうことながやき。
他人の力に頼りきって便乗することで、高いところまで登ったとしたち、そりゃあ自分の力でそこまで行けたわけやないきに、ふと気がついたら身動きがとれんなってしもうたりすることになるがよ。
その場所の高さに目が眩んでしもうたり、ひどい場合は高山病になってしもうたりするがやき。
仲間と共に、協力し合うたり助け合うたりして登りながらも、仲間に運ばれるようになっちゃあいかん、自分の足を使うて登ることだっけは、決して忘れちゃあいかんっちゅうことながぜよ。