今回は、ワシの高知青年会議所時代からの仲間であり盟友の、中澤清一さんが書籍を出版されたき、そちらをご紹介さいていただきますぜよ。
タイトルは、「かかわる人を幸せにするお掃除会社〜本気のクレーム対応と魔法のホウ・レン・ソウ〜」(中澤清一 著 株式会社きんざい 2021年8月18日発行 1400円+税)ながやき。
著者の中澤さんは、四国管財株式会社(http://www.shikokukanzai.co.jp/ )っちゅう、高知県の清掃会社の社長(現在は会長)さんながよ。
中澤さんは、自身が中学2年の時に亡くなられたお父様の遺志を継ぎ、また障がいがありながら同社社長に就任されたお母様を楽にしてあげたいっちゅう思いで、同社に入社されたっちゅうがやき。
ほいたら、当時はほとんどの社員さんらあが、清掃会社は人に言えんような恥ずかしい会社やと思うちょったっちゅうがよ。
社員さんの結婚披露宴に出席した際にゃあ、仲人さんの紹介で清掃会社に勤めゆうことを隠されたりしたっちゅうがやき。
また、勤続10年以上のリーダー格の社員さんですら、清掃会社で働きゆうっちゅうことを子供に話してないっちゅうことを知り、中澤さんは衝撃を受けたっちゅうがよ。
そんな経験から、「社員さんが、自分の子供に自慢できる会社にする」、「結婚相手の親が、会社名を聞いて、『あそこに勤めゆうやったら間違いない』と言うてくれる会社にする」っちゅう、自分のやるべきことがハッキリ見えたっちゅうがやき。
そっから、中澤さんの「えい会社」の追求が始まったっちゅうがよ。
えい会社があるっちゅうウワサを聞きゃあ、どこへでも出向き、話を聞いて、マネをし続け、失敗もしまくったっちゅうがやき。
成果主義を導入して厳しゅう社員さんを管理した際にゃあ、社内は殺伐として、どんどん社員さんが去っていったっちゅうがよ。
そんな中で、トヨタビスタ高知(現ネッツトヨタ南国)の横田英毅社長(当時)さんとの出会いがあり、「一番大切な事は、一番大切な事を、一番大切にする会社」っちゅう言葉を教えていただき、日本経営品質賞を目指すきっかけになり、「えい会社」の概念がガラッと変わったっちゅうがやき。
さらに、アントレプレナーセンターの福島正伸社長さんからは、感動の経営手法と、すべては自分の責任であるっちゅう「自己責任の姿勢」を教えていただいたっちゅうがよ。
そんなふうに多くの人に教えられ、ようやく「えい会社たぁ、社員さんが安心して働ける会社である」っちゅう考えにたどりつくことができたっちゅうがやき。
社員さんが安心していきいき仕事ができりゃあ、それが社員さんの幸せとなり、お客様の幸せにもなり、ひいては会社の発展につながることがわかったっちゅうがよ。
四国管財さんは、中澤さんが社長を勤めた約20年間、一切と言うたちえいばあ新規の営業活動をしてのうて、ほとんどがお客様からの紹介、リピート、ウワサを聞いてお客様になってくださった人らあだっけで、発展してきたっちゅうがやき。
ほんで本書じゃあ、同社の最大の強みであり、独自能力ともいえる「クレーム対応」と「報告・連絡・相談」の仕組みについて詳しゅうに解説されちょって、どういて「クレーム対応」と「報告・連絡・相談」で、社員さんの安心と顧客満足を得られたがかについてが、余すところのう明かされちゅうがよ。
まず「ホウ・レン・ソウ」についてやけんど、たかが「ホウ・レン・ソウ」と侮るなかれ、この書籍を読みゃあ、どこの企業にとってもあまりに当たり前と思われる「ホウ・レン・ソウ」やち、ここまで徹底してトコトン極めりゃあ、他社との差別化どころか、完全な独自化になるんやっちゅうことが、ハッキリと腑に落ちて理解できるがやき。
「ホウ・レン・ソウ」の原点たぁ愛、つまり大切な人を不安にさせないための愛じゃっちゅう、その出発点からして衝撃的ながよ。
次に「クレーム対応」についてやけんど、「クレームは宝の山」宣言をして程のう、真摯なクレーム対応により、売上が3倍になったっちゅう実例が現れ、「クレームに寄り添うて誠実に対応すりゃあ、会社の営業につながる」っちゅうことを確信できたっちゅうがやき。
また、四国管財さんじゃあ、クレームのことを「ラッキーコール」と呼びゆうがやけんど、このネーミングは何と!本に出ちょったネタをワシが中澤さんに伝えたことから名づけられたっちゅうて、ワシの名前や社名まで書いてくださっちょって、ビックリ仰天やったがよ。
まっこと、ありがとうございますぜよ!
ほんで、ミスやクレームが起こった時に一番最初にせにゃあいかんことは、問題への対処やっちゅうがやき。
「誰がどう対処するか」に集中するっちゅうがよ。
原因分析や改善を考えるがは後の後やっちゅうがやき。
かつては、事件がおこったら「お前がいかん」らあて、すんぐに人のせいにしよったけんど、それじゃあ肝心な事件への対処が遅れてしまうっちゅうがよ。
クレーム対応の目的は明確やっちゅうがやき。
いま起こっちゅう事件を解決して、お客様と社員さんを助けることで、そりゃあ会社を助けることにもなるっちゅうがよ。
イギリスの海兵隊にゃあ、緊急時の危機管理の鉄則があり、一番重要なことは、現状を把握することだっけに集中して急いで対処することで、絶対にやっちゃあいかんことは原因の究明と責任の追求やそうながやき。
四国管財さんは、いままでの苦い経験から、偶然これとおんなじことをしよったっちゅうことながよ。
ちなみに四国管財さんじゃあ、すべてのミスやクレームの責任は会社にある、「犯人はすべて社長」っちゅう結論が出ちゅうきに、犯人捜しや責任追及になりようがないっちゅうがやき。
こりゃあ、アントレプレナーセンターの福島正伸社長さんから学んだ、すべては自分の責任であるっちゅう「自己責任の姿勢」からきたもんやっちゅうがよ。
中澤さんは、「すべての原因を自分自身に見い出し、自分の出番をつくっていきゃあ、世界やち変えられる」っちゅうことを、福島社長さんから学んだっちゅうがやき。
さて、この書籍を読了し、四国管財さんと中澤さんに対してまずワシの頭に浮かんだがは、「アンサング・ヒーロー」っちゅう言葉やったがよ。
歌われざる英雄、つまり誰っちゃあに気づかれんうちに、災厄らあを未然に防いでしまうっちゅう、隠れた英雄のことながやき。
ビルメンテナンスや清掃っちゅう地味な仕事それ自体にも、「アンサング・ヒーロー」が潜んじゅう気配がプンプンする上に、中澤さんや四国管財さんがやってきたこと、やりゆうこと、これからやっていこうとしゆうことこそ、まさに「アンサング・ヒーロー」そのものやと、ワシゃあ心底実感したがよ。
ワシと同い年(来年が還暦)ながら会長に退かれ、さらに新しい夢に向こうて、「ドリームサポーター」として、今後は広うにいろいろな会社のお手伝いをして、日本中のみんなあが安心して働ける仕組みづくりをし、かかわるすべての人に感動と幸福を提供していきたいっちゅうて語る中澤さん。
まさにおまさんこそ、いま最もこの国に必要とされちゅう、「アンサング・ヒーロー」ぜよ!
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