ワシが理事長を務めさいていただきゆう「土佐学協会」主催の毎年恒例大人気、「土佐の酢みかん＆土佐寿司まつり」は、昨年はコロナ禍でもリアル＆オンラインで何とか開催できたけんど、残念ながら今年は諸事情により中止せざるを得んなってしもうたがよ。
けんど、何ちゃあ開催せんっちゅうんもイヤやし、何より「酢みかん」農家の皆さんが、コロナ禍で注文が減って困っちゅうっちゅう話を耳にしたもんやき、チビッとでも応援さいていただきたいっちゅうことで、特製の「酢みかんセット」を作って販売し、ご購入いただいた方々への特典として、オンラインにて「土佐の酢みかんを味わい語る会」を開催さいていただくことになったがやき。
ちなみに「酢みかん」たぁ、そのまんま食べる「みかん」やのうて、搾りかけて使う「みかん」、いわゆる香酸柑橘類のことで、柚子、ぶしゅかん、直七など、土佐にゃあ様々な種類があり、これらあを総称して「酢みかん」と呼びゆうがよ。
さて、当日はワシゃあ、このイベント終了後に別件も入ってしもうたき、「土佐学協会」会員でもある塩田さんのバー「クラップス」さんからZoomを立ち上げさいてもうて、まずは15時過ぎばあから事前ミーティングやったがやき。
ちくとWi-Fiのつながりが悪うてアセッたけんど、何とかつながってホッとしたがよ。
今回、担当理事の長崎さんは、土佐伝統食の生き字引的存在の松崎淳子先生(土佐学協会副会長)宅から、松崎先生と2人で参加やったがやき。
また、今回のゲストで郷土寿司研究家の「酢飯屋」の岡田大介さんも、お忙しい中打ち合わせから参加してくださったがよ。
事前ミーティングを済まいて、準備も万端。
塩田さんくに届いちょった、「酢みかんセット」の写真を撮らいてもうたがやき。
その商品内容は、以下のとおりやったがよ。
【「土佐の酢みかんセット」商品内容】
●土佐の酢みかん詰め合わせ〈ぶしゅかん(3玉)、直七(3玉)、黄柚子(3玉)、青柚子(5玉)、ケラジ(2玉)、青切り小夏(1玉)、マイヤーレモン(1玉)璃の香レモン(1玉)〉
●手作り柚子胡椒キット〈青唐辛子、田野屋銀象の天日塩、レシピ付き(上記「青柚子」を使用)〉
今回ご参加の全国の皆さんのご自宅も、これらあ「土佐の酢みかん」の芳香が、お部屋に充満しちゅうはずで、皆さんの笑顔が脳裡に浮かぶがやき。
さて、16時になり、全国各地からたくさんの方々が次々に入室されたがよ。
久々にお顔を見るご無沙汰しちゅう方々や、ようワシのオンラインイベントらあに参加してくださりゆう方々や、いろいろな方々が、30名近う集まってくださったがやき。
皆さん、まっことありがとうございます！
さて、「イナカデリコ」代表の浅野聡子さんの司会進行にスタートし、まずは主催者を代表して理事長のワシからご挨拶をさいてもうたがよ。
初参加の方々もいらっしゃるっちゅうことで、ワシからは「土佐学協会」についての説明と、2013年から始まった「土佐の酢みかん文化」活動についての、歴史やこれまでの主な活動らあについて、お話さいてもうたがやき。
ほんで、来年こそは、日本中や世界中から「土佐の酢みかん」ファンの方々を集めて、大々的に「2022 土佐の酢みかん&土佐寿司まつり」を高知で開催し、同様のイベントを是非東京でも開催できますことを、心から祈念しちょりますっちゅうて、締め括らいてもうたがよ。
続いては、松崎淳子先生の「土佐の酢みかん文化について」のミニ講演ながやき。
土佐人は酢の味が好きで、昭和初期ばあは、NHK家計調査によりゃあ食酢の購入額が日本一やったっちゅうがよ。
食酢を日本一使うて、その上に酢みかんも大量に使う土佐の食文化は、漫画家のはらたいらさんも「土佐の料理はお酢ぜめ料理」と表現されちゅうほどやっちゅうがやき。
ほんで、土佐の高知じゃあ、魚が季節を報せてくれる代表的存在やっちゅうがよ。
まず、夏の盛りになったらメジカ(ソウダガツオ)の新子(幼魚)が上ってくるけんど、この魚にゃあこの時期旬のブシュカンの青玉を必ず搾りかけていただくがやき。
この時期は鮎も獲れるき、これまたブシュカンがバッチリやっちゅうがよ。
お次は寒うなってきたら、鍋物らあにピッタリの脂の乗った魚がいっぱい獲れだすがやけんど、鍋物にゃあ、やわらかな優しい酸味の果汁が豊富な、この時期旬の直七の青玉が、タップリ搾って使われるがよ。
続いて、冬が本格的になってきたら、さらに鍋物にピッタリの魚が増えてくるがやけんど、これらあ鍋物にゃあ香り豊かな柚子の黄玉を搾りかけるがやき。
また冬至にゃあ柚子風呂にも使われるがよ。
このように、土佐の高知じゃあ、季節を報せてくれる魚と共に、それらあの魚にバッチリ合ういろんな種類の酢みかんも、やっぱし季節を報せてくれる欠かせれん存在やっちゅうがやき。
さらに、土佐人はお寿司も大好きで、県内各地に独特の地域ならではのいろんな寿司がズラリと存在しちょって、それらあの酢飯にゃあ、柚子酢らあの柑橘果汁を使うことが多いっちゅうがよ。
本日もお越しいただいちゅう「酢飯屋」の岡田大介さんも、著書の「季節のおうち寿司」に、「郷土寿司大国・高知県」っちゅうて、掲載してくださっちゅうばあながやき。
だいたいこんなお話を、いっつもの土佐弁丸出しの松崎節で、アツうに語ってくださったがよ。
お次は、その岡田さんの「酢みかんとお寿司のお話」っちゅう、パワーポイントを使うての講演ながやき。
まず岡田さんは、土佐の酢みかん文化や土佐寿司文化は、いまや全国各地に波及し、新しい郷土料理を派生させゆうっちゅうがよ。
佐賀県じゃあ、地元で獲れるコハダやシバエビやミカンを使うて、「太良(たら) 四季彩寿司」が誕生したっちゅうがやき。
また埼玉県じゃあ、埼玉寿司組合が埼玉前「彩の国の野菜寿司」を開発しちゅうっちゅうがよ。
こちらの酢飯にゃあ、普通の酢を使うちゅうらしいけんど、こりゃあ「土佐田舎寿司」のモノマネやいかっちゅうてライバル視するがやのうて、むしろ交流したり教えおうたりして、共にさらに発展していくっちゅうんがえいがやないろうかっちゅうがやき。
続いて岡田さんは、お寿司がラインスタンプのキャラクターになった、「おすゅし」を紹介されたがよ。
ほんで、この「おしゅし」の作家の方らあと共に、新宿の画廊にて「おしゅし展」を開催し、そこで「ミニミニ郷土寿司マップ」を展示し、「土佐田舎寿司」や「キビナゴのおから寿司」らあの「おしゅし」キャラらあも誕生したっちゅうがやき！
岡田さんは、是非皆さんと共に、この可愛らしいキャラ「おしゅし」の、ラインスタンプを流行らせましょうっちゅうがよ。
ほんで最後に、「未来のお寿司について」のお話があったがやき。
まず岡田さんは、現代の方々は、お家でお寿司を作りましょうっちゅうたち、酢飯づくりが面倒やき、土佐の高知以外の他地域じゃあ、まず作ったりせんっちゅうがよ。
これじゃあ寿司文化が廃れてしまうっちゅうことで、岡田さんは、寿司ネタと普通のご飯の間にスライスした柑橘を挟むっちゅう、簡易的な寿司をあみだして、これを普及させろうとしゆうっちゅうがやき。
こりゃあ「土佐寿司」の酢飯に柚子酢を使うがにヒントを得た簡易寿司やけんど、これでも立派に酸っぱい味がして寿司の味になるっちゅうがよ。
また、「土佐の海藻寿司で業界を牽引」っちゅう未来のお話もされたがやき。
今、岡田さんは、高知県の安芸市と室戸市にて、海藻の会社のお手伝いをされゆうっちゅうがよ。
海藻は海の野菜とも言われ、日本にゃあ昆布・ヒジキ・ワカメ・海苔らあの代表的なもん以外にも、何と1500種類の海藻が存在しちゅうっちゅうがやき。
まだ食べる文化すらないような、これらあの豊富な土佐の海藻類を使うた、新しい土佐寿司を創造すりゃあ、さらにさらに土佐寿司の世界は広がるがやないかっちゅうがよ。
岡田さん！まっことたくさんの素晴らしい提案を、ありがとうございましたぜよ！
お次は、「酢みかんの可能性」っちゅうテーマで、株式会社ミツカンの味確認室の高取順さんがミニ講演をされたがやき。
大阪出張中で、公園からアクセスやって、まっことお忙しい中、わざわざありがとうございますぜよ！
まず高取さんは、毎年このような「酢みかん」イベントを開催されゆうっちゅうことに、敬意を表するっちゅうてくださったがよ。
やっぱし継続の力は偉大やっちゅうがやき。
ほんで、ミツカンさんでの社内ディスカッションらあをベースに、「酢みかんの可能性」について、以下の4つのポイントを挙げてくださったがよ。
�｜聾宜眞里悩�っこのある「酢みかん文化」を強化し、さらに太い根っこにしていく！
全国各地に美味しいもんがあったち、広まっていかんかったり消えてしもうたりするがは何でかっちゅうたら、そりゃあ暮らしに根付いてないきやっちゅうがやき。
高知県は、今はまだ酢みかん文化が根付いちゅうかもしれんけんど、さらにそれを太い根っこにしていくためにゃあ、小さい子どもを持っちゅう母親らあに根付かいて、子どもらあに酢みかんが大好きになってもらわにゃあいかんっちゅうがよ。
�◆嵜櫃澆�ん」のグループ名と各タレント名を、まっと結びつけさせる！
高知県内の売り場を見りゃあ、「酢みかん」と書かれちょったり、「直七」と書かれちょったりするけんど、「酢みかん・直七」っちゅう風に、グループ名とタレント名を一緒に書いちゅう事例はあんまりないき、一般の方々にゃあ、まだ「酢みかん」っちゅうグループの中に「直七」っちゅうタレントがおるっちゅうことが、結びついてない方々がまだ少のうないっちゅうがやき。
「クックドゥ」の「回鍋肉」みたいに、グループ名とタレント名を、まっとしっかり結びつけりゃあ、さらに強いブランドになるっちゅうがよ。
��タレントの中でダントツのスターをつくって世界に広めていく！
「酢みかん」のグループの中で、センターといえるダントツのスターをつくりゃあ、さらに世界中に広めていきやすうなるっちゅうがやき。
世界の文化の「一丁目一番地」は「料理」やき、そんな場所にそのスターを送り込んで広めていかにゃあいかんっちゅうがよ。
�ち換餝特呂篝こγ罎謀粗算佞鬚弔�る！
高取さんも、実は元々は「土佐の酢みかん文化」の存在についちゃあ、東京在住の熱烈な酢みかんファンから教えられたっちゅうがやき。
「酢飯屋」の岡田さんのような伝道師を、全国各地や世界中につくっていくべきやっちゅうがよ。
特に、「酢みかん文化」は西高東低やき、日本国内でこの文化から今一番遠く離れちゅうんは、北海道やっちゅうがやき。
そういった空白地域にも、熱心な伝道師が一人おるだっけでも、状況は一変するっちゅうがよ。
ある地域で、ある食品が売れるようになるっちゅう現象の背景にゃあ、必ず熱心な伝道師の存在かあるっちゅうがやき。
高取さん！今後の活動にこぢゃんと参考になるお話を、まっことありがとうございましたぜよ！
続いては、「酢みかん」の生産者の皆さんのご紹介タイムながよ。
まずは、白木果樹園の白木浩一さんが果樹園から登場され、「マイヤーレモン」と「璃の香レモン」を紹介されたがやき。
お次は、「みかん家にしごみ」の西込浩一さんが事前録画の動画にて登場し、土佐ベルガモットの紹介をされたがよ。
続いては、「メリーガーデン」の岡宗さんが事前録画の動画にて登場し、ケラジと青切り小夏の紹介をされたがやき。
お次は、「YUMI FARM」の坂本由美さんが事前録画の動画にて登場し、ブシュカンの紹介をされたがよ。
続いては、土佐学協会の酢みかん担当理事「ファームベジコ」の長崎雅代さんが、直七の紹介をされたがやき。
この後は、参加者の皆さんからの質問タイムながよ。
まず、「それぞれの酢みかんは、何に使うたら美味しいがか？」っちゅう質問があったがやき。
これに対して長崎さんから、「旅する料理人」三上奈緒さんが、直七スライスをすうどんに入れたら美味しいっちゅうて言いよったっちゅう話があったがよ。
また、ハラペーニョでタバスコを作る際に、直七の酢で作るとか、また「十刻(ととき)」の坂本さんは、永谷園のお茶漬けに直七のスライスと果汁を入れたら美味しいとかっちゅう話も出たがやき。
また、遅れて参加された千光士農園の千光士尚史さんからは、青柚子の皮をすってウニにかけたらメチャ美味しいっちゅう話も飛び出したがよ。
その後は、今回お届けの「柚子胡椒」のレシピを作ってくださった和田亜紀さんが、ちくと「柚子胡椒づくり」について説明してくださったがやき。
お次は、ワシのお隣におる「クラップス」の塩田貴志さんから、土佐のブシュカンや牧野博士が発見したスエコザサらあのボタニカル原料と司牡丹の焼酎を使うたクラフトジンを造って、今クラウドファンディングに挑戦中やっちゅうお話があったがよ。
是非、ご支援を宜しゅうお願い申し上げますぜよ！
【ポンコツ蒸溜器で高知初のクラフトジンを造り世界一のジンに育てる】
https://readyfor.jp/projects/makinogin
続いては、東京三鷹市で農園をされゆう富澤福則さんが、フィリピンレモンやザボンらあを紹介してくださり、「酢みかん」の普及にゃあ、「物語」や「由来」らあが必要ながやないかっちゅうお話があったがやき。
お次は、NHK「プロフェッショナル〜仕事の流儀〜」にも出演された、「愛の野菜伝道師」小堀夏佳さんから、香りっちゅうんは人間の記憶に一番残る感覚で、特に柑橘類の香りは覚醒反応っちゅうか、気分をハイにして盛り上げてくれる効果があるっちゅうがよ。
ちょっと搾っただっけでも部屋中に爽やかな香りが充満し、気分が上がるっちゅうがやき。
ほんじゃきお店らあで酢みかんを使うた料理を出す時は、料理の原料として使うだけやのうて、お客様にも自身で搾りかけさいた方が絶対にえいっちゅうお話があったがよ。
さらにその後も、元・日銀高知支店長の河合祐子さんや、妹さんの亮子さんや、世界一のレストラン「NOMA」の遺伝子を受け継ぐ「INUA」スタッフの谷山水緒さんらあからも、いろいろお話をいただいたがやき。
また、今回送られてきた酢みかんの、どれをどんな料理に使うたらえいか分からんっちゅう話もあったがよ。
ほんでワシから、土佐人はあんまりちんまいことにこだわらんところがあるき、酢みかんにしたち、そん時の旬のもんにそん時にある酢みかんを搾りかけて食べるっちゅうだっけみたいなところがあるっちゅうて話さいてもうたがやき。
あんまり難しゅう考えんと、刺身や野菜や鍋物らあに、何でも搾りかけてみて、是非自分の好みを探してみてくださいやっちゅう話をさいてもうたがよ。
また、グラスに注いだ日本酒に、酢みかんを搾り入れたらちくと苦味らあが出たり、日本酒のバランスが崩れたりするけんど、グラスのフチに酢みかんをキュッと塗るだっけの「酢みかんリップSAKE」も、こぢゃんと美味しいきお薦めやっちゅうて話さいてもうたがやき。
こうして、土佐の酢みかんの話題で大盛り上がりのまんま、気がつきゃあ予定終了時間の17時半を過ぎちょったき、これにてお開きとさいてもうたがよ。
ご参加いただきました皆さん、まっことありがとうございましたぜよ！
#土佐学協会
#土佐酢みかん文化研究会
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