本来やったら、東京や大阪らあの各地で高知県の水産物を扱うてくださりゆう飲食店の料理長やシェフの方々を、高知県にお招きして産地を巡り、リアルな「産地見学会」を開催する予定やったらしいがやけんど、コロナ禍やっちゅうことで、オンライン開催となったっちゅうことながよ。
ほんで今回、料理長やシェフの方々は、日本料理・フランス料理・イタリア料理・中国料理・スペイン料理らあの様々なジャンルから、地域も東京・大阪・兵庫・京都・富山・大分・岡山らあの全国各地の方々で、大阪の会場に20名が集まられちょったがやき。
その大阪会場と、こちらの高知会場と、さらに県内6ヶ所の中継会場を結び、この日の朝10時半からの開催やったらしいがよ。
ワシが会場に到着したがは13時半ばあやって、そん時ゃあ「LIVE中継」のラスト、合同会社とくひろ(＋興洋フリーズ株式会社)さんから、蝶鮫とキャビアのPRの真っ最中やったがやき。
さて、ワシの出番が近づいてきたき、講演の準備をさいてもうたがよ。
14時25分から、「土佐の風土と土佐酒のSTORY」っちゅうタイトルで、パワーポイントを使うて30分の講演をさいてもうたがやき。
その内容は、以下のとおりながよ。
【土佐の風土と土佐酒のSTORY】
「風土のSTORY」＜１＞
●鮮度抜群の山・川・海の幸に日本一恵まれた高知県・・・山の幸
・森林面積比率84%（日本一）、降水量多く（2020年2位）、日照時間も長い（2019年9位）、つまり山の幸が豊富！
・山の幸＜春＞イタドリ＜夏＞リュウキュウ＜秋＞柚子＜冬＞葉ニンニク
「風土のSTORY」＜２＞
●鮮度抜群の山・川・海の幸に日本一恵まれた高知県・・・川の幸
・清流が豊富（連年水質ランキング日本一の奇跡の清流「仁淀川」や日本最後の清流「四万十川」等）で、降水量多く、日照時間も長い、つまり川の幸が豊富！
・川の幸＜春＞川エビ＜夏＞鮎＜秋＞ツガニ＜冬＞川ノリ
「風土のSTORY」＜３＞
●鮮度抜群の山・川・海の幸に日本一恵まれた高知県・・・海の幸
・長い海岸線、黒潮が最初にぶつかる足摺岬、さらに大月町柏島周辺海域は日本一魚種が豊富（1,000種超え）で世界中からダイバーが集まる聖地。つまり海の幸が豊富！
・海の幸＜春＞ドロメ＜夏＞初鰹＜秋＞サバ＜冬＞ウツボ
「風土のSTORY」＜４＞
●さらに、土佐の高知の豊かな食文化（１）
・「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」部門（じゃらん宿泊旅行調査）で、高知県は過去13年間（2007〜2019）で1位を7回、2位を4回獲得し、トップの成績！
・園芸王国（トマト、ナス、ピーマン、茗荷、生姜、文旦、小夏、新高梨、メロン、茶・・・）
・魚の干物、鰹節などの出汁文化、土佐あかうし、四万十米豚、土佐ジローや土佐はちきん地鶏（日本鶏の原産品種8種類は日本一）等々。
「風土のSTORY」＜５＞
●さらに、土佐の高知の豊かな食文化（２）
・土佐の酢みかん文化（柚子、ブシュカン、直七などの香酸柑橘類を酢として多用）
・土佐寿司文化（柚子酢を酢飯に使った野菜寿司「土佐田舎寿司」など、何でも寿司にすると言われるほど多様な郷土寿司文化・・・「郷土寿司大国」！）
「風土のSTORY」＜６＞
さらにさらに・・・
●食を引き立てる、日本一旨い辛口酒・・・土佐酒！（全１８蔵）
●明るく、人なつっこい土佐人！
●独特の「おきゃく文化」「なかま文化」をベースとした楽しい土佐の宴！
つまり、「食が美味しい！酒が旨い！人が明るい！そして世界一宴が楽しい酒国土佐！」
「土佐酒のSTORY」＜１＞
●平成に入り、高知県は県産米の開発や県産酵母の開発、さらに発酵技術の共有などにより、既に有名ブランドであった銘柄以外も、18蔵全体が年々レベルアップしていき、土佐酒は多くの品評会、鑑評会やコンテストなどにおける入賞や金賞の常連となる。
・平成18（2006）年に、宇宙を旅した高知県産酵母を使った世界初の「土佐宇宙酒」が発売され、全国で話題に。（平成21年より、宇宙を旅した高知県産酒米を使用した、完全「土佐宇宙酒」に。）
土佐酒のSTORY＜２＞
●平成28（2016）年、産官学連携組織「土佐酒振興プラットフォーム」（竹村昭彦会長）設立。土佐酒の認知度の向上及びその原料となる高知県産酒米の生産振興に向けた活動を維持するため、産官学の関係者が連携し、土佐酒に新たな価値を生むための方策などを検討する場として設立されたもの。
土佐酒のSTORY＜３＞
●土佐酒ブランドコンセプト「TOSA NAKAMA SAKE」：平成29（2017）年策定
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土佐酒のSTORY＜４＞
●オンライン酒場「酔うちゅう部」：コロナ禍の令和2（2020）年4月スタート
・高知県酒造組合が初期費用を捻出し、土佐酒アドバイザーアソシエーションが運営。
・Zoomのようにオンライン飲み会が開催できるサイト。現在登録無料で利用料も無料。
当初6名、現在は20名まで利用可で、クローズ飲み会とオープン飲み会が開催できる。
・URL：https://youtu-bu.jp/
日本酒の未来・土佐酒の未来
●日本酒の未来＜１＞
・コロナ禍において、酒類が悪者扱いされ、令和2年3月頃より国内消費は激減！
・しかし、日本酒の輸出に関しては、海外におけるECサイトでの販売の伸長などにより、令和2（2020）年の輸出金額は約241億円（対前年約3％増）となり、9年連続過去最高を記録！
・日本酒の輸出は、これまでは飲食店メインで、家庭需要開拓が課題であったが、コロナ禍で期せずして、ECサイトでの販売が伸長し、家庭需要の開拓が進んだ！今後飲食店需要が復活し、家庭需要を維持できれば、今後大きなプラスに！
日本酒の未来＜２＞
●国の輸出拡大実行戦略
・農林水産物・食品の輸出目標：2025年までに2兆円、2030年までに5兆円。
・酒類については、「清酒」「ウイスキー」「本格焼酎・泡盛」の3品目が重点品目に！
・この3品目については、農林水産物・食品全体の輸出目標の伸び率（対2019年比約2.2倍）を上回ることを目指す。
日本酒の未来＜３＞
●日本酒をユネスコ無形文化遺産登録へ！（最速で2024年）
・令和3年1月18日の第204回通常国会における菅総理大臣の施政方針演説
「日本酒・焼酎などの文化資源について、ユネスコ無形文化遺産への登録を目指す」
・文化庁が行う醸造技術などの調査に協力し、日本酒造組合中央会等とも連携して、令和2年度第3次補正予算による調査及び保存・活用体制の整備に取り組み、登録に向けた検討を加速。
・登録を目指し、担い手団体である「日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会」を、令和3年4月16日に設立。
土佐酒の未来＜１＞
●高知県の日本酒は、国内出荷も輸出も品質も、四国で断トツ！
・高知県の日本酒は、四国四県の総合計出荷量の約半分を占めて断トツ！
・高知県の令和2年輸出：日本酒157.7kl（前年比105.3%）、リキュール83.5kl（前年比106.8%）→四国四県総合計の約70％を高知県が占めて断トツ！
・高知県の本年度「全国新酒鑑評会」最高位金賞受賞数は6場（18蔵中）で、四国・九州で断トツの成績。中国・四国・九州でも銘醸地広島県の9場（42蔵中）に次ぐ2位！
・高知県の食品輸出は、トップが柚子、2位が水産物、3位が酒。県の応援も手厚い。
土佐酒の未来＜２＞
●オンライン酒場「酔うちゅう部」を格段にバージョンアップ予定！
・国税庁の輸出振興関係の補助金を獲得。（「酔うちゅう部」を海外プロモーションに活用）
・「オンライン飲み会機能」＋「オンライン情報発信機能」＋「通販機能・課金機能」＋「海外向けプロモーション機能」（英語版＆翻訳機能）・・・等を予定。
「日本酒の未来・土佐酒の未来」まとめ
●日本酒：人口減・高齢化もあり、今後も国内消費は厳しい。しかし輸出は、国の施策の後押しなどもあり、未来は明るい。「世界のSAKE・日本酒」となる日も近い！
●土佐酒：課題先進県（人口減・高齢化のトップ）である高知県内では今後も厳しい。しかし県外出荷や輸出は、土佐酒は全体の高品質が認知され、県の後押しもあり、未来は明るい。「TOSA NAKAMA SAKE」が世界の共通語となる日もそう遠くない！
さらにその後は、大阪会場にてテイスティングしていただきゆう、土佐酒18蔵元のそれぞれのお酒について、簡単にご紹介さいてもうて、ワシの講演は終了したがやき。
続いては、大阪会場のシェフの皆さんらあからの質問タイムがあり、そちらに答えさいてもうたがよ。
こうして15時ばあにワシの講演タイムは終了し、続いてはRKC調理製菓専門学校の三谷英子先生(土佐伝統食研究会)の「高知の食文化」の講演やったがやき。
是非じっくりお聴きしたかったけんど、ワシゃあこの後15時半から、高知県酒造組合にて会があるっちゅうことで、皆さんにご挨拶さいてもうて、お先に失礼さいてもうたがよ。
ほんで、15時半からは高知県酒造組合にて、「土佐宇宙深海酒委員会」が開催されたがやき。
高知県酒造組合の「土佐宇宙深海酒委員会」の委員会メンバーと、組合顧問の上東先生と、サコダデザイン株式会社の迫田さんと、高知県中小企業団体中央会の古木さんらあが集まったがよ。
ちなみに「土佐宇宙深海酒」たぁ、何かっちゅうたら、以下のとおりながやき。
まずは、2005年にロシアのソユーズに乗って宇宙空間400000mの旅に出て帰還した高知県産酵母を使うて醸された、世界初の「土佐宇宙酒」が、2006年から発売されちゅうがよ。
さらに2021年、そんな「土佐宇宙酵母」を、今度は深海探査船「江戸っ子1号」に乗せて、水深6000mに4ヶ月滞在さいて、600気圧を耐え忍ばいたがやき。
さすがに大半の酵母は死滅してしもうちょったけんど、いくつかの酵母は生きながらえちょったがよ。
そんな、上空400000mから深海6000mまでの高低差と、無重力から600気圧っちゅう圧力差を生き抜いた、世界初の奇跡の酵母が「土佐宇宙深海酵母」であり、その酵母で仕込まれた土佐酒が、「土佐宇宙深海酒」やっちゅうわけながやき。
さて、まずは「土佐宇宙深海酒委員会」の委員長が決まってなかったき、委員長を選任したがよ。
「豊能梅」の高木社長に、満場一致で決まったがやき。
その後は、高木委員長の進行にて、各蔵元からいただいた「宇宙深海酒」についてのアンケート結果らあに基づいて、様々な協議が成されたがよ。
今回のちくとヤヤコシイ点は、「土佐宇宙酵母」誕生以降に生まれた新しい高知酵母は、当然宇宙にゃあ行ってないけんど、今回の深海を耐え抜いて生き延びた酵母もおって、そりゃあ単独の「深海酵母」となり、この酵母で仕込んだら「深海酒」となるがやき。
また、今回の深海を生き残れんかった「宇宙酵母」も多いき、その酵母を使うたら、これまで通りの「宇宙酒」になるがよ。
つまり、今後発売されるがは、これまで通りの「宇宙酒」に加え、新たに「宇宙深海酒」と「深海酒」っちゅう、3つのタイプになるっちゅうことながやき。
この3つについての認定基準をどうするかとか、販促品や認定シールやそのデザインらあはどうするかとか、いろいろ協議して決めにゃあいかんことが山盛りあって、なかなか大変やったがよ。
結局、2時間を超える侃々諤々の協議の末、何とか大体の内容が決まったがやき。
ちなみに、「宇宙酒」の解禁日となっちょった「3月21日」っちゅうんは撤廃され、各社の自由となったき、「宇宙酒」も「宇宙深海酒」も「深海酒」も、早いところで今年の12月頃から順次新発売となる予定やき、皆さん楽しみにお待ちくださいや！
さてその後は、有志のメンバーにて、「蕎麦と酒 湖月」さんにて、18時過ぎばあから懇親会を開催したがよ。
こん時ゃあ、「司牡丹フェア」を開催中やったき、いきなり「船中八策セット」(「船中八策」「船中八策・きもと」「船中八策・ひやおろし」)をお願いし、みんなあで乾杯したがやき。
さあ、そっから後は、みんなあで飲んで食べて語り合うての大盛り上がりながよ。
「鰹のタタキ」や「刺身盛り」や「天ぷら」らあをいただきもって、「船中八策」の3種類を比べ飲みして酌み交わしゃあ、料理もお酒も美味しさが倍増し、箸も杯も止まらんなってしまうっちゅうもんながやき。
大盛り上がりに盛り上がりまくり、次々にいろんなお酒を注文しまくり、酌み交わしまくって、みんなあ立派な酔っぱらいになっちょったがよ。
〆にゃあ当然蕎麦やけんど、他のみんなあは冷たい「ざる蕎麦」らあを注文しゆう中、ワシだっけは大好物の暖かい「花巻蕎麦」を、ちくとアレンジバージョンでお願いしたがやき。
実は前回「湖月」さんに来たときに、幻の川のりと言われる「せいらん」をいただいたがやけんど、これが日本酒の肴としちゃあ最高傑作っちゅうばあ絶品やったもんやき、是非やってみたい食べ方があることに気づいたがよ。
そりゃあ、これまた日本酒の肴としても〆としても最高の暖かい「花巻蕎麦」に、山盛りの海の海苔と共に、幻の川のり「せいらん」も加えていただくっちゅうもんながやき。
海苔好き、蕎麦好き、宗田節出汁好きのワシにとっちゃあ、そりゃあまさに夢の共演、どんな高級ディナーのフルコースよりか魅力的な、最後の晩餐候補最有力の究極のメニューながよ！
「くぅぅ〜〜っ！たまらんっ！！旨いっ！！」っちゅう声が思わず漏れてしまうばあ絶品で、しかもさらに「船中八策」がガンガン進んでしまう美味しさやったがは、間違いないがやけんど、実はこん時ワシゃあかなりの酔っぱらいやったもんやき、ちくと記憶がアヤフヤながやき。
次回は絶対に、もうちくと酔っぱらいになる前に、あらためてじっくり記憶に焼き付けもっていただきたいもんながよ。
さて、「土佐宇宙深海酒委員会」にご参加いただきました皆さん、そして「湖月」さん、まっことありがとうございましたぜよ！
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック！
司牡丹酒造株式会社
