今回は、世界中のあらゆるお酒のプロフェッショナル、株式会社リカープラザ代表で、大人気の「Sake-Salon」(https://www.chikako-ohkoshi.com/ )も運営されゆう大越智華子さんのご著書、「匠が教える 酒のすべて」(大越智華子 著 三笠書房 2021年11月5日発行 1800円+税)をご紹介さいていただきますぜよ。
ちなみにこちらの書籍は、発売されてまだ2ヶ月経たんうちに1万3000部を超え、既に3刷目で3000部の重版が決定したっちゅうばあ人気になっちゅう書籍ながやき。
キャッチコピーにあるように、「世界を旅するように酒を楽しむ!」「写真&イラスト満載!」「5000人以上が目からウロコと絶賛!SAKEは知の宝庫だ!」っちゅう、まさに世界の「酒」について知りたいっちゅう方にゃあ、入門書として最適ながよ。
第1章の「ビール」から始まり、「ワイン」「スパークリングワイン」「日本酒」「焼酎」「ウイスキー」「ブランデー」「スピリッツ」「リキュール&カクテル」ときて、第10章の「フォーティファイドワイン」まで、オールカラーで写真やイラストや図や雑学らあが満載やき、この書籍を読んでから酒場に行きゃあ、至福の時間がよりリッチになり、人生もますます豊かになるっちゅうもんながやき。
ワシもあらためて通読さいてもうたけんど、とにかく「分かりやすい」「面白い」「予想より深い」っちゅう三拍子が揃うちゅうきに、300ページ以上もあるに、いつの間にか読破してしもうちょったがよ。
詳しゅうは、やっぱし入手して是非読んでいただきたいがやけんど、ご参考までに、ワシが「へぇ〜!」とか、「なるほど!」とか、「こりゃ面白い!」とか思うた部分をいくつかピックアップして、ちくとご紹介さいていただきますぜよ。
まずは第1章のビールから。
近年クラフトビールが世界中で人気やけんど、その発祥はアメリカで、1980年代に若いチャレンジャーらあのマイクロブルワリーが造った個性的なビールが、インターネットを通じて瞬く間に世界に広がり、2017年にゃあついに2.6兆円を超える市場になったっちゅうがやき。
アメリカの醸造所は2019年時点で何と8300軒以上にものぼり、近年はワイン王国フランスやち、3000軒の醸造所があるっちゅうがやき、こりゃ凄いことながよ。
ちなみに、クラフトビールによう見かけるビアスタイルに、「IPA」(インディアン・ペール・エール)があるけんど、 その由来についちゃあ、ワシゃあこの書籍で初めて知ったがやき。
ホップがビールの原材料になったがは、15世紀くらいかららしいがやけんど、当時は殺菌防腐効果のためやったらしいがよ。
19世紀頃に、イギリスの植民地やったインドへ、イギリスから長期間かけてビールを輸送する際に、殺菌防腐効果のあるホップを多く入れる手法が生まれ、これが「インドへのためのペール・エール」とちゅう意味で、「IPA」と名付けられたっちゅうがやき。
ほんで、1970年代になって、アメリカで苦み成分と香気成分を豊富に含んだホップ生産が成功し、苦みが効いた香り高いビール醸造に成功するがよ。
そん時に、苦みビールの代名詞やった「IPA」っちゅう呼称を復活さいて、それが世界中に広まったがが、現在の「IPA」やっちゅうがやき。
まっこと、「へぇ〜!へぇ〜!へぇ〜!」やったがよ。
続いては、第2章のワイン。
この章からは、意外に知られてない「国産ワイン」と「日本ワイン」の違いについて、取り上げさいていただくがやき。
まず、「日本ワイン」っちゅうたら、日本国内で収穫されたブドウだっけを原料にしたワインのことながよ。
一方「国産ワイン」は、日本国内で瓶詰めされた全てのワインを指すがやき。
つまり「国産ワイン」たぁ、簡単に言うたら、海外のグレープマスト(発酵する直前の発酵原料)やブドウジュースらあを原料としたもんで、実は国内製造ワインの約80%はこちらのワインやっちゅうがよ。
紙パックやプラスチックボトルのワインは、ほぼこういったワインで、バックラベルを見りゃあ確認できるっちゅうがやき。
こんなこたぁフランスやイタリアじゃあ考えられんことやけんど、何で日本はこうなってしもうたかっちゅうたら、ワイン市場が急速に広がる中、国内で生産されるワイン用ブドウが少なかったことと、また、日本にゃあブドウの原産地や品種、醸造方法らあの定義を定めた法律がなかった(酒税法と酒類の公正規約事項のみがあった)きやっちゅうがよ。
それが、ついに2018年に施行された国税庁の「果実酒等の製法品質表示基準」において、国産ブドウのみを原料とする果実酒にゃあ「日本ワイン」っちゅう表示ができることになり、さらに輸入原料を使用したワインについちゃあその旨をラベルに明記せにゃあならんと定められたっちゅうがやき。
ちなみにワインのバックラベルに表記されちゅう、「酸化防止剤(亜硫酸塩)」の文字に過剰反応する人が少のうないもんやき、日本じゃあ「酸化防止剤無添加のワイン」なるもんが大量生産され、安価で販売されゆうけんど、実はこりゃあつまり、酸化防止をする必要もない、加熱されたブドウ果汁や濃縮還元ブドウジュースを大量に使用しちゅう、本物のワインたぁ全く別物のワインやっちゅうことながよ。
ワインの「酸化防止剤=SO2(二酸化硫黄)」は、古代ローマの時代から使われよって、添加量は極力少ない規定以下に定められちゅうき、ワインを美味しゅう保つために必要なもんやきに、是非理解していただきたいっちゅうて著者は語るがやき。
さて、あまりに長うなるきに、こっから後はワシが面白いと思うた部分の項目のみを、以下にいくつかピックアップさいてもうたがよ。
⚫️シャンパンにも一番搾りと二番搾りがある!
⚫️日本最古の酒米「雄町」は160年以上の歴史を誇る!
⚫️「泡盛」と「琉球泡盛」の違いは?
⚫️焼酎のお湯割りは焼酎が先か、お湯が先かで味わいが変わる!
⚫️日本洋酒酒造組合が定めた「ジャパニーズ・ウイスキーの定義」とは?
⚫️Whisky?Whiskey?「E」の秘密とは?
⚫️こんなにある!世界のブランデー!
⚫️世界の四大スピリッツ、ウォッカ、ジン、ラム、テキーラの違いとは?
⚫️ラムの表記、RUM、RHUM、RONの違いとは?
⚫️タイタニック号の最後の晩餐で登場したリキュールとは?
⚫️世界三大フォーティファイドワインの違いとは?
どうぜよ?こうやって項目だっけ列挙されたら、詳しゅう知りとうなってこんかよ?
ちゅうことで、こっから先を詳しゅうに知りたい方にゃあ、是非本書の購入をお薦めいたしますぜよ。
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