一般財団法人自治体国際化協会ロンドン事務所主催の第13回オンラインセミナーが、「コロナ禍で学んだ大きな違い・英国流儀 vs 日本流儀」っちゅうテーマで、1月21日(金)の19時から開催されたがやけんど、ワシゃあこの日時は宴席があったき、23日(日)に見逃し配信(https://www.jlgc.org.uk/jp/research/onlineseminar/ )にて視聴さいてもうたがやき。
コロナ禍は、各国の文化・社会・経済的背景等の違いから、それぞれの国の特徴を浮き彫りにしたともいえるがよ。
ほんで今回のセミナーは、「国民性(特に若手メンタリティ)」「観光」「アルコール飲料業界」っちゅうトピックにおいて感じる“日本と英国の違い”について、3人の講師の方々から、現地情報を踏まえてお話いただくがやき。
まずは、前・在英国日本国大使館一等書記官(現・財務省主計局課長補佐)片岡修平氏による、「攻める英国、守る日本〜日英のウィズコロナ時代の若手メンタリティの違い〜」っちゅう講演ながよ。
お次は、日本政府観光局(JNTO)ロンドン事務所所長の地主純氏による、「日本と英国での旅行市場の違い」っちゅう講演ながやき。
続いては、「酒サムライ」英国代表で日本酒造組合中央会UKデスク、高知県酒造組合も英国イベントの際にゃあこぢゃんとお世話になりゆう、吉武理恵氏による、「コロナで見えたアルコール飲料の(相対的)重要性」っちゅう講演ながよ。
また、日本からは、日本酒造組合中央会副会長で「浦霞」の佐浦社長も出演され、国内日本酒業界の現状報告もあるっちゅうがやき。
さてまずは、片岡氏の「攻める英国、守る日本〜日英のウィズコロナ時代の若手メンタリティの違い〜」で、片岡氏は、大使館勤務時代、英国政府・大学・欧州企業群らあに、日本酒を片手に魅力を打ち込む現場を、百数十回ばあ開催してきたっちゅうがよ。
ほんでまずは、「日本(第3波)・英国(ロックダウン)〜規則を攻めるメンタリティの差〜」っちゅうテーマながやき。
日本は、2020年の年末の感染者4000人、2021年の年始が8000人超で大混乱、緊急事態宣言での苦労もあっつろうけんど、まだ自由な方やっちゅうがよ。
一方英国は、2020年は11月5日〜12月1日まで全土ロックダウンで年末最大値8万人超、日本の10倍、連日絶え間のう救急車のサイレンが鳴り響きよったっちゅうがやき。
さらに2021年は、1月5日〜7月18日まで全土ロックダウンやったっちゅうがよ。
英国じゃあロックダウンになりゃあ、飲食店や娯楽関係のみならず、理美容室も歯医者も閉まるもんやき、こぢゃんと過酷やったっちゅうがやき。
そんな状況やに、英国人は、飲みへの想いが強うて、規則を「攻める」メンタリティがあるっちゅうがよ。
ロックダウン中は、深夜のダンスパーティー(Rave)に罰金(主催者に最大150万円、参加者にも最大15万円)がかけられたにも関わらず、11月から多数の違法Rave、年末52件超のRaveで、5000人強が警察のガサ入れで解散させられたっちゅうばあ活況やったっちゅうがやき。
その上、違法なホームパーティーも山盛りあったらしゅうて、200人規模のホームパーティーを警察がサーモグラフィで発見した例もあるっちゅうがよ。
さらにさらに、閉鎖中のパブの外席らあに勝手に座って飲みゆう人も多数で、目の前をほぼ30分おきに救急車が往復する道で、座る空きがないばあたくさんの人が飲みよったっちゅうがやき。
こりゃあ何でかっちゅうたら、「友人と飲んで話せんがやったら死んだ方がマシ!」(将来よりまず今が大事)っちゅうメンタリティやっちゅうがよ。
次に、「ウィズコロナ時代の英国市場〜産業・雇用・教育などメンタリティの差〜」についてで、ロンドンの公立小学校の児童の8割が英語ノンネイティブやっちゅうがやき。
英国の公立小学校の親らあは、大半が「数日、仕事も家事もできんなる」っちゅう理由で、ワクチンを打たんかったっちゅうがよ。
ワクチンを打って寝込む余裕はない(将来よりまず今が大事)っちゅうメンタリティやっちゅうがやき。
このような英日メンタリティの差分を理解し、意味のあるコネクションを開発していく必要があるっちゅうて、締め括られたがよ。
続いては、地主氏の「日本と英国での旅行市場の違い」で、まず入国規制の日英比較についてのお話があったがやき。
日本は、ワクチン摂取の有無に関わらず、入国前は出国前72時間以内の検査に加え、さらに入国時にゃあ空港での検査があり、さらにさらに入国後は宿泊施設や自宅らあで10日間の待機や検査が必要やに、英国はワクチン摂取をしちょったら入国前の検査も入国後の検査や待機も免除されるっちゅうがよ。
ちなみに旅行市場としちゃあ、英国は6680万人の人口で、年間の出国者が9300万人(出国率139%と人口より多い!)、訪日者数は42万人(欧州最大)やっちゅうがやき。
一方日本は、1億2500万人の人口で、年間の出国者が2000万人(出国率16%)やっちゅうがよ。
目的別にみりゃあ、英国からの海外旅行者は、観光が5867万人、友人・親戚訪問が2352万人、商用が898万人に対し、日本からの海外旅行者は、観光が1426万人、帰省・知人訪問が149万人、出張・業務が433万人やっちゅうがやき。
英国人は、いかに海外に友人や親戚が多いかっちゅうことで、これが英国の海外旅行者数が多い原因やっちゅうがよ。
お次は、吉武理恵氏の「日本と英国におけるアルコール飲料の重要性」で、まず吉武氏のご挨拶があり、「浦霞」の佐浦社長にバトンタッチして、佐浦社長から「コロナ禍における日本国内の酒類消費と日本酒の状況について」の発表があったがやき。
引き続き、吉武氏にバトンタッチして、まずは飲酒に関する規制について、日本じゃあ飲食店の時短営業や酒類提供の停止らあがあったけんど、英国じゃあ酒類に特化した規制はなしで、飲酒に寛容やっちゅうがよ。
英国人とアルコールにゃあ深い関係があり、英国のジンクスに「不況が来るとアルコールが売れる」っちゅうんがあり、根強いドリンキングカルチャーがあるっちゅうがやき。
英国のアルコール市場の規模と内訳は、人口は日本の約半分(飲酒人口は成人の約半分)やに、総売上額は約7兆円で日本の約5倍もあり、ビールとその他の醸造酒が44%、ワインが26%、スピリッツが30%やっちゅうがよ。
ほんで、英国における酒類の販売額推移は、2019〜2020よりか、コロナ期である2020〜2021が、さらにコロナ期の2021〜2022が、酒類の販売額は増えちゅうっちゅうがやき!
しかも2020年はロックダウンが200日以上あったにも関わらず!
この理由は、英国の飲酒の80%以上は家飲みやからやっちゅうがよ。
さらに、英国人にとってアルコールたぁ、社交・ビジネスのツールであり、また個人の社会的ステータスであり、さらに人生を謳歌・享受するための善(必要悪?)やから(あくまで吉武氏の私見)やっちゅうがやき。
また、法令の違いも大きいっちゅうがよ。
英国じゃあ、18歳以下のアルコール購買は禁止されちゅうけんど、5歳からは成人同伴やったら家庭での飲酒は違法やないそうで、さらに成人同伴やったら16歳以上は外での飲酒も購買も可やっちゅうがやき。
未成年者のうちから、家庭で責任ある飲酒教育ができるっちゅう意味じゃあ、日本もこうした方がえいかもしれんのう!
次に、英国におけるアルコール飲料のトレンドについてやけんど、2000年をピークに飲酒人口は減少中やっちゅうがよ。
さらに近年は、Teetotalers(絶対禁酒主義者)がヤング層で増加しゆうっちゅうがやき。
また、2020年のコロナ初期は、飲み慣れたドリンクを買い占めての家飲みがトレンドやったけんど、2020〜2021は新しいドリンクをオンラインらあで開拓したり、家庭醸造(英国じゃあ合法。蒸留は違法。)したりが流行っちゅうちゅうがよ。
2021〜2022は、さらにクリエイティブなカクテル(スピリッツ)の人気が急上昇で、「ホーム・ミクソロジスト」が台頭してきたっちゅうがやき。
最新トレンドとしちゃあ、蒸留酒の売上が上昇しちょって、テキーラは前年比36%アップやっちゅうがよ。
家飲みで人気のスピリッツは、ウォッカ、ウイスキー、ジンで、外飲みでもお洒落なカクテルバーが登場し、バーテンダーやミクソロジストが人気になっちゅうっちゅうがやき。
焼酎や泡盛、日本酒やち、カクテルベースとして新たな市場を切り開くチャンスがあるっちゅうことながよ。
講演の後は、3人の講師の方々によるパネルディスカッションや、聴講者の方々からの質問タイムらあがあったがやき。
そんな中で、進行役の方からの質問に、「日本じゃあ、コロナが蔓延してない地域らあで、最初にコロナに罹患した人が誹謗中傷を受けるっちゅうような事態が頻発したけんど、英国じゃあどうか?」っちゅうんがあったがよ。
講師の方からは、英国じゃあそんな事例は聞いたことがないっちゅうことやったがやき。
こりゃあつまり、欧米じゃあ、感染症や伝染病らあは、誰しもが罹患する可能性があるがやき、誰が最初に持ち込んだとか、誰が誰にうつしたとか、そういうことを責めるっちゅう文化がないがやないかと、ワシゃあ感じたがよ。
この点についちゃあ、日本よりか欧米の考え方の方がえいとワシゃあ感じたがやけんど、皆さんはどう思われますかのう?
とにかく、英国と日本じゃあ、感染症に対する考え方も、酒類に対する考え方も、これほど違うがやっちゅうことがよう分かって、なかなかのカルチャーショックを受けたオンラインセミナーやったがやき。
講師の皆さん、まっことありがとうございましたぜよ!
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司牡丹酒造株式会社