「大人はついつい頭でじっくり考えがちながやき。けんどそんなことよりか予期せん出来事の方が重要な場合がたくさんあるがぜよ。」(エリック・カール)
「絵本の魔術師」といわれるアメリカ合衆国の絵本作家で、代表作「はらぺこあおむし」は39ヶ国語に翻訳され、出版部数は5500万部を超えちゅう、エリック・カール(1929〜2021)さんの言の葉ながよ。
自分の頭を使うて、じっくりと真剣に考えるっちゅうんは、実はこぢゃんとシンドイことながやき。
ほんじゃき、他人や誰かの考えた、流行りの意見らあに乗っかって、さも自分で考えたことのように信じて、それを行動に移すような人が、特に現代はこぢゃんと多いようながよ。
ほんじゃき、自分の頭を使うて、真剣にじっくりと考えるっちゅうこたぁ、特にこれからの時代はこぢゃんと大事なことながやき。
けんど、そん時に絶対に忘れちゃあならんことがあるがよ。
そりゃあ、自分の頭を使うて真剣にじっくりと考えたことだっけが、重要なことやと思い込んでしもうちゃあいかんっちゅうことながやき。
実は人生にゃあ、予期せんような出来事が、こぢゃんと起こるもんながよ。
しかも、その予期せんような出来事の方が、自分の頭で真剣にじっくりと考えたことよりか重要な場合が、意外にたくさんあるもんながやき。
ほいたら、自分の頭で真剣にじっくりと考えながらも、もしそれを軽々と凌駕するような予期せん出来事が起こったなら、なんぼ長年を費やして苦労の末にたどり着いた考えやったとしたち、その考えをあっさりと棄て去ることができるっちゅう、そんな境地に達しちょかにゃあいかんっちゅうことながぜよ。