「どんな人間やちある角度から見りゃあ、そいつは主人公ながぜよ。」(黒澤明)
「世界のクロサワ」と呼ばれた、日本を代表する映画監督、黒澤明(1910〜1998)さんの言の葉ながやき。
黒澤監督は、かの名作映画「七人の侍」の撮影に当たり、野武士の略奪に苦しむ村の村人全員の戸籍まで作ったっちゅうがよ。
村の戸数は23で人口は101人、戸籍にゃあ各戸の家族構成と名前、年齢が事細かに書き込まれちょったっちゅうがやき。<高知新聞・小社会(2022.5.25)参照>
たとえ映画の中じゃあ脇役の人物やったとしたち、「その他大勢」として扱うことのう、世界にたった一人しかおらん、人格を持った一人の人間であり、ある角度から見りゃあ主人公じゃっちゅう、そういう思いをベースに撮影をしよったっちゅうことながよ。
この思いが、黒澤監督の映画に細部までリアリティを与え、「七人の侍」を名作に押し上げたと言うたち過言やないがやき。
どんな会社のどんな部所で働きゆう、たとえ目立たん裏方の人物やったち、「その他大勢」っちゅう社員は一人もおらんがやき、世界にたった一人しかおらん、人格を持った一人の人間であり、ある角度から見りゃあ誰もが主人公じゃっちゅうことながよ。
ほんで、そんな思いを持った会社が生み出す商品やサービスは、きっと「名作」になるっちゅうことながぜよ!