まず、「ひたちなか商工会議所」の皆さんが高知に研修旅行に来られるき、是非司牡丹の酒蔵見学と土佐流宴会を体験さしちゃりたいっちゅうて、公益社団法人高知県貿易協会の水谷さんから、もう1年近う前から依頼を受けちょったがやけんど、コロナ禍で2回も延期になってしもうて、3度目の正直で今年の4月28日(木)〜29日(金)、やっと実現したがよ。
4月28日(木)の晩は「料亭 得月楼」さんにて、土佐のお座敷遊びらあでこぢゃんと盛り上げさいてもうて、翌日の4月29日(土)は、司牡丹酒造の酒蔵見学をご案内さいてもうて、その後は鰻料理の名店「大正軒」さんにて、鰻の蒲焼きをいただきもって、昼間っから宴席でまたまた盛り上がったがやき。
皆さんからは、「土佐流宴席はまっこと楽しい！」、「可杯は、ひたちなかでも流行らせたい！」、「あんなに盛り上がった宴席は久しぶりでこぢゃんと楽しかった！」っちゅう声が次々とあがったがよ。
そんな流れがあって、高知県貿易協会の水谷さんのプッシュもあり、「ひたちなか商工会議所」さんがワシらあ2人を講演にお招きしてくださることになったがやき。
講演会は7月11日(月)の午前中に決まったき、その前日の7月10日(日)は、ひたちなか市の観光巡りにご案内いただき、その晩は懇親会を開催していただいたっちゅう経緯ながよ。
ほんで7月11日(月)は、朝10時半から、「ひたちなか商工会議所 商業部会 観光・飲食サービス業部会」主催にて、「土佐学協会の活動に学ぶ観光まちづくり」講演会が開催されたがやき。
25名ばあの参加者の皆さんが会場に集まり、まずはナビゲーターの高知県貿易協会・貿易促進コーディネーターの水谷隆司さんによる、高知県についてのご紹介のお話が、10分ばああったがよ。
続いては、ワシの講演のスタートながやき。
まずは自己紹介として、司牡丹の歴史と由来らあについて、簡単に伝えさいてもうたがよ。
その後は本編に入り、パワーポイントの資料を使うて、まずは「土佐学協会」とは？についてや、「土佐学協会の主な活動」として、2006年10月の発足から現在まで16年間の様々な活動らあについて、ザッとご紹介さいてもうたがやき。
その上で、「土佐学協会」の活動から学んだこととして、何点か挙げさいてもうたがよ。
まず一点めは、活動における中心メンバーの役割は「キュレーター」、「ネクシャリスト」やっちゅうことながやき。
博物館や美術館の「キュレーター」（日本じゃあ学芸員と訳される）のような役割やけんど、本来の意味は、ある「世界観」に基づいて、世の中にある膨大なモノ・サービス・情報等を集めて取捨選択し、編集して新たな意味を与え、発信していく仕事を「キュレーション」と言うて、そのような仕事をする人を「キュレーター」と呼ぶがよ。
また、「ネクシャリスト」たぁ、SF小説「宇宙船ビーグル号の冒険」（A・E・ヴァン・ヴォークト 著）に登場する主人公の仕事ながやき。
未来の科学は専門的な分化が進み過ぎちょって、現実に目の前で起こる事件に対応できんなってしもうちゅうがよ。
本書の主人公は、あらゆる分野を関連づけたり俯瞰的に捉えたりすることのできる、「ネクシャリスト」として大活躍するがやき。
そんな「キュレーター」的な、「ネクシャリスト」的な役割を、ワシらあは担うっちゅう意識で活動しゆうがよ。
「土佐学協会」の活動から学んだことの2点めは、「土佐酒を俯瞰的に捉える活動」（2008年〜 ※2020、2021年は中止＆オンライン開催）を長年実施する中で、「普及学」的メカニズムを体感したっちゅうことながやき。
物事が広がるメカニズムを研究した「普及学」的な研究はいくつかあるけんど、それらあから得られる共通した知見は以下の3つながよ。
➀新しい物事はなかなか広まらん。初期の段階じゃあ広まっていくペースがこぢゃんと遅うて、あるときから急激に広がるっちゅうメカニズムを持っちゅう。(Jカーブ）
�⊃靴靴な�事に真っ先に取り組む人らあは、集団内における少数派。ほんで多数派は保守的。
�Ｊ�事が広がっていくにゃあキーパーソンが必要。
「土佐学協会」の活動から学んだことの3点めは、風の人・土の人」ながやき。
「風の人・土の人」たぁ、地元学ネットワーク主宰の吉本哲郎氏（地元学の提唱者。水俣市ISO14001認証取得のキーマン。）の言葉ながよ。
吉本氏の提唱する「地元学」じゃあ、「風の人」を外から訪れる研修生やリーダー達とし、「土の人」は地元に住んじゅう人達として、「土の人」の「地元学」が独りよがりにならんように「風の人」達と共に行なうことで、今まで見えんかったことが見えてくる、としちゅうがやき。（三重県自治会館組合発行の「三重ふるさと学」パンフレットより引用。）
「土佐学協会」の活動から学んだことの4点めは、「遠距離交際と近所づきあい」ながよ。
ネットワーク理論の大家である西口敏宏氏（一橋大学イノベーション研究センター教授）は、その著書「遠距離交際と近所づきあい」（〜成功する組織ネットワーク戦略〜）＜西口敏宏 著 ＮＴＴ出版＞の中で、「社会システムの新陳代謝を促す原動力の一つは、おまさんを取り巻く『直近の』ネットワークと、普段は意識せんと接触も少ない『遠い』ネットワークの間に、思いきって少数のバイパス（迂回路）を設けることで、どっと流れ込んでくる『新鮮な情報』じゃ。けんど、遠くからの情報量が過剰でも、また、それを受け取るおまさんとその周囲の者との関係が疎遠すぎたち、情報は活きん。どっかで途絶えてしまう。つまり、遠距離交際と近所づきあいの、絶妙なバランスが大切ながぜよ。」と述べちゅうがやき。
ほんで、成功する人も組織も地域も、この遠距離交際と近所づきあいの、絶妙なバランスをとりもって活動しゆうとして、世界中から様々な実例を挙げちゅうがよ。
この「遠距離交際」相手が「風の人」であり、「近所づきあい」相手が「土の人」じゃと考えられるがやき。
つまり、「地元学」から見たち、最新の「ネットワーク理論」から見たち、「風の人」と「土の人」とのバランスのとり方こそが、地域発展にとって大きなカギを握っちゅうといえるがよ！
「土佐学協会」の活動から学んだことの5点めは、「U理論」についてながやき。
「U理論」は、世界的反響を巻き起こした変革理論ながやけんど、ここじゃあその詳しい説明は省き、「出現する未来から導く〜U理論で自己と組織、社会のシステムを変革する〜」（C・オットー・シャーマー&カトリン・カウファー 著 由佐美加子&中土井僚 訳 英治出版株式会社 2015年7月25日発行 2,400円＋税）っちゅう書籍から、人生の旅に勇気を与えてくれる言葉を、いくつかピックアップして紹介さいてもうたがよ。
●社会の進化が起きるがは、プッシュとプルの力が出会うて、方向が揃うたときながやき。つまり、外部の課題が無視できんばあ大きゅうなり、人間の内面で覚醒する意識と意志との共鳴が起きたときながよ。これらあ二つの力がぴたりと合うたときゃあ、必ず山が動くぜよ。
●起業家のニック・ハナウアーはこう述べちゅうがやき。私が好きな言葉の一つに、文化人類学者のマーガレット・ミードが言うた次のような言葉があるがよ。「強いコミットメントのあるちんまい市民グループが世界を変えることができるっちゅうことを決して疑うちゃあならん。実際、世界を変えてきたがはそれだっけながぜよ。」まったくその通りやと思うがやき。五人もおりゃあ、ほとんどどんなことやちできるがよ。一人だけじゃあ難しい。けんど、その一人にほかの四人か五人が加わりゃあ、力が生まれるがやき。内在的なもん、手の届きそうなところにあるほとんど何でも実現する力が、不意に生まれるがよ。起業家精神はこれに尽きると思うがやき。
●自分のアイデアにオープンやったら、宇宙（源と同義）が助けてくれるがよ。アイデアをよりえいもんにする方法を、宇宙は提案したがっちゅうがやき。
いま、コロナ禍の長期化によって、外部の課題は無視できんばあ大きゅうなっちゅうがよ。
ほんで、それに共鳴して、きっとワシらあの中で何かが覚醒しょうとしゆうがやき。
さらに、個人の力が強まっちゅう現代じゃあ、五人もおりゃあ世界を変えることができるがよ！
その上、宇宙（源）もワシらあを助けたがっちゅう！
「土佐学協会」の目指す観光まちづくりは、そう遠うない未来の目標としちゃあ、「土佐の高知がサン・セバスチャンを超える日！」っちゅうキャッチながやき。
そんな日を迎えるにゃあ、「食が美味しい！酒が旨い！人が明るい！そして世界一宴が楽しい酒国土佐！」っちゅう4つのウリを、まだまだ磨きあげにゃあいかんがよ。
ほいたら、あちこちから応援者が続出しだいたがやき！
宇宙が、ワシらあを助けたがっちゅうがよ！
まず、昨年7月にゃあ、アニメ映画「竜とそばかすの姫」が大ヒットしたけんど、この作品は高知が舞台で、日本一の清流・仁淀川が登場し、いまや聖地になっちゅうがやき！
来年の2023年春にゃあ、NHK朝ドラで日本植物学の父、高知県出身の牧野富太郎博士が主人公の「らんまん」の放送が決定しちゅうがよ！
さらに再来年2024年春にゃあ、映画「OKYAKU」が公開予定ながやき！
2022年3月、高知県ファンの「dancyu」植野編集長が高知の食のPR活動の委嘱状を授与されたけんど、こんときに土佐独特の「おきゃく（土佐流宴会）」文化を世界に発信する映画を製作するっちゅうて発表されたがよ！
やっぱし、宇宙がワシらあを助けたがっちゅうがやき！
だいたいこんな講演をさいてもうて、皆さんから拍手喝采をいただいたがよ。
ご参加いただきご清聴いただきました皆さん、まっことありがとうございました！
さてその後は、「ひたちなか商工会議所」の鈴木名誉会頭(株式会社サザコーヒー会長)さんと佐藤主任さんがまたまたエスコートしてくださり、那珂市の木内酒造さんにうかごうて、こちらの「な嘉屋」さんにて昼食をいただいたがやき。
「な嘉屋」さんは、本格的な蕎麦屋さんやって、天麩羅蕎麦がまっこと絶品やったがよ。
また、木内社長さんも顔を出してくださり、いろんな珍しいお酒らあをちくとテイステァングさいてもうたがやき。
木内社長さん、ありがとうございました！
ちなみに〆にゃあ、デザートもいただいたがよ。
木内酒造さんを出発後は、鈴木名誉会頭さんと佐藤主任さんが、勝田駅までワシらあをお届けくださり、お見送りまでしてくださったがよ。
鈴木名誉会頭さん、佐藤主任さん、最初から最後まで2日間こぢゃんとご丁寧にご案内いただき、まっことまっことありがとうございました！
心から深う深う、感謝と御礼を申し上げますぜよ！
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック！
司牡丹酒造株式会社
