2022年07月26日

「日本料理のバランスと完成度、日本酒のバランスと完成度」ぜよ!

今回は、ワシが創始して立ち上げさいてもうた、日本酒を媒介とした「もうひとつの道」、「酒道 黒金流」ホームページ(https://shudo-kurogane.jp )の「門前編 其の弐」に、新しいコンテンツとして「日本料理のバランスと完成度、日本酒のバランスと完成度」を、7月25日にアップさいていただきましたきに、動画も文章も無料で観ることができますき、是非たくさんの皆さんにご覧いただきたいがよ。
写真1 トップページ








写真2 門前編其の弐1写真3 門前編其の弐2









1ヶ月前の前回コンテンツは、料理店で提供される高度な技術を要する料理である「日本料理」について、「日本料理とは?そして日本料理の可能性、日本酒の可能性」っちゅうタイトルでお届けしましたけんど、まだまだお伝えしたい内容が残っちょりましたきに、今回も前回に引き続き「日本料理」について、「日本料理のバランスと完成度、日本酒のバランスと完成度」っちゅうタイトルでお届けしたいがやき。
写真4 今回のコンテンツ

そのあたりについて興味を持たれちゅう皆さんにゃあ、特にご覧いただきたい内容ながよ。


https://shudo-kurogane.jp/shudo/gate02/gate02_17.html



【日本料理のバランス、日本酒のバランス】


今回も、前回と同じ2冊の書籍を参考にさいていただいたがやき。


1冊目は、全国日本調理技能士会連合会師範会最高顧問であり、日本料理の歴史を系統だてて語れる数少ない語り部の料理家、阿部孤柳(1925年〜2010年)氏の著書「日本料理の真髄」(阿部孤柳 著 講談社+α新書 2006年8月20日発行 838円+税)ながよ。


2冊目は、現代の日本料理界のトップを走る、いま業界を牽引されゆう料理人、「日本料理 龍吟」の山本征治氏の著書「日本料理 龍吟」(山本征治 著 高橋書店 2012年5月10日発行 7,000円+税)ながやき。


ほいたらまず「日本料理の真髄」から、「おいしい味を集めりゃあ、うもうなるか」っちゅうパートを紹介さいていただくがよ。


まず、著者の阿部氏は、おいしい味をたくさん集めりゃあ、ものすごうおいしゅうなるかっちゅうて問いかけ、そういうわけにゃあいかんと語っちゅうがやき。


味は濃厚になるかもしれんけんど、冴えた清々しいうまみはないなってくるっちゅうがよ。


たとえば、ハマグリの吸い物にシジミを加えたり、おいしいタイと新鮮なイワシを一緒に煮いたら、もっとうもうなるっちゅもんやないと語るがやき。


こりゃあ“二重味”っちゅうて、それぞれの食材の持ち味が相殺されるきながよ。


さらに三重、四重といろいろな味が重なりゃあ、いっそう単味の個性がないなっていくっちゅうがやき。


けんど、合性っちゅうて、一緒に煮りゃあうもうなるもんもあるっちゅうがよ。


タケノコが出てくる季節になりゃあワカメが出てくる。


こういうもんは合性がえいっちゅうて、若竹椀らあの、うまい季節の料理になるがやき。


日本料理にゃあ、外国の料理のように臭みや好ましゅうない味を消すための香草やスパイスはあんまりのうて、季節によって旬のえい香りを持った野菜や野草が出てくるがよ。


うど、芹、春菊、ネギ、三つ葉、嫁菜らあはその例で、こうした香りの野菜にゃあ、ネギと鴨、三つ葉と小柱らあのように必ず合性のえい肉や魚介があり、日本料理の単味のうまさを引き立てるがやき。


合性のえいもん同士を出合わせりゃあ、それぞれが互いの単味のおいしさを引き立ててくれるっちゅうがよ。


一方、山本征治氏は、著書である「日本料理 龍吟」の中で、「足りない法則。ご褒美の法則。」っちゅうパートにて、全体のバランスをとるにゃあ、すべてのバランスをとっちゃあいかん……ちゅう理屈に合わんことが発生すると語っちゅうがやき。


なぜかっちゅうたら、そりゃあ、主となるもん、まわりに添えてあるもん、その一つ一つを、すべて完成されたもんで構成すりゃあ、食べたときに、さほど完成度の高いもんにならん、ちゅうことが起こるからやっちゅうがよ。


完成されたもんばっかしが揃うちょっても、そこにストーリーは生まれんきながやき。


ほんで、足りんものばっかしが集まったとして、ここにあれがあったらにゃあ、ちゅうもんがポンと入りゃあ、途端に全体がすんなりまとまったりする、これを山本氏は「ご褒美の法則」と表現するそうながよ。


それがバランスっちゅうことで、一個一個がおいしいっちゅうことがバランスやあない、と。


足りない法則を「わざと」作る、それが料理屋の料理ながやっちゅうて語るがやき。


こりゃあ、日本酒の場合も同様であるといえるがよ。


最高の米、最高の水、最高の杜氏の技、ひとつひとつがいくら最高やったとしても、決して最高の酒ができるたぁ限らんがやき。


あくまで「米」「水」「技」、その3つのバランスが大切ながよ。


たとえば、兵庫県特A地区の特上「山田錦」と、日本酒造りの名水として名高い灘の宮水を使うて、吟醸酒造りの基礎をつくったと言われる広島杜氏のトップ杜氏に酒造りを依頼したとしたち、最高の日本酒を醸すことは難しいがやき。


なんでかっちゅうたら、灘の宮水は硬水であり、広島杜氏は軟水醸造法を開発し、その技を究めちゅうき、「水」と「技」がかみ合わんきながよ。


また、たとえば全国の名だたる銘酒の最高ランクの純米大吟醸酒を集めてきて、それらあをブレンドしたち、決して最高においしい日本酒にゃあならんがやき。


各蔵の個性同士がぶつかり、バランスがくずれるきながよ。


さらに、全国の天才杜氏と呼ばれる方々を集めてきて、彼らあに1本の最高の日本酒を造らせようとしたち、まず失敗するがやき。


1人1人の杜氏の個性やポリシー、醸造法らあが違い過ぎ、1つにまとめることができいで、マイナスにしかならんきながよ。


つまり、最高においしい日本酒たぁ、「米」と「水」と「技」のバランスの上に、その蔵ならでは個性やポリシーらあが加わり、杜氏や蔵人らあ造り手が調和しもって一丸となって携わってこそ、初めて誕生するもんながやき!
写真5 今回の動画写真6 今回の文章









この後もさらに、 【日本料理の完成度、日本酒の完成度】や、【日本料理と日本酒の関係、地域の伝統食と地酒の関係】っちゅう、まだまだ深いネタが目白押しやき、このあたりについてまっと詳しゅう知りたい方は下記をクリックし、YouTube動画やPDF原稿を、是非是非ご覧いただきたいがぜよ。


https://shudo-kurogane.jp/shudo/gate02/gate02_17.html



















土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
司牡丹酒造株式会社


Posted by tsukasabotan at 09:14│Comments(4)
この記事へのコメント
VcovGOgM
Posted by yNaekdDti at 2022年07月26日 16:35
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Posted by ZEkNoWdpcHS at 2022年07月26日 16:35
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Posted by BxkbYcusH at 2022年07月26日 16:35
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Posted by oJasLXQdkNSDZWtc at 2022年07月26日 16:35