今回の内容は、ワシが理事長を務めさいていただきゆう高知県酒造組合について、土佐の風土をベースとした土佐酒の STORY についてをメインに、語らせていただいちゅうがやき。
イントロは、かつて「門前編其の弍」の第5回目に語らいていただいた「日本の原風景がここにある!土佐 の高知の風土・食文化・酒文化」の内容と一部重なるけんど、あらためて簡略化してご紹介さいていただき、中盤あたりからは「なぜ今、土佐酒が一 番面白いのか？」に答えるカタチで、「土佐酒の STORY」を伝えさいていただいちゅうがよ。
https://shudo-kurogane.jp/shudo/gate02/gate02_19.html
【土佐の風土の STORY~鮮度抜群の山・川・海の幸に日本一恵まれた高知県~】
土佐の高知の風土は、日本の 47 都道府県の中でも群を抜いて独特ながやき。
まず、森林面積 比率が 84%で、こりゃあ日本一高い比率ながよ。
さらに降水量も多うて日照時間も長い、つ まり雨が降るときゃあドカッと降り、晴れるときゃあカラリと晴れるっちゅうことながやき。
ほいたら、必然的に山の幸がこぢゃんと豊富っちゅうことになるがよ。
春にゃあイタドリ、夏にゃあリュウキュウ、秋にゃあ柚子、冬にゃあ葉ニンニクっちゅう具合に、こぢゃんと豊かな山の食文化があるがやき！
続いて、この森林面積比率日本一と降水量の多さから、必然的に清流が豊富になるがよ。
連年のように水質ランキング日本一を獲得しゆう奇跡の清流「仁淀川」や、日本最後の清 流として名高い「四万十川」を筆頭に、「物部川」「吉野川」「奈半利川」などなど、まさに清流 大国といえるがやき。
そこに日照時間の長さも加わりゃあ、必然的に川の幸もこぢゃんと豊富っちゅうことになるがよ。
春にゃあ川エビ、夏にゃあ鮎、秋にゃあツガニ(モクズガニ)、冬にゃあ川ノリ(スジアオノリとアオサノリ)っちゅう具合に、こぢゃんと豊かな川の食文化があるがやき！
次に、地図でご覧いただきゃあ一目瞭然、高知県はこぢゃんと長い海岸線を持っちょって、 足摺岬の臼碆(うすばえ)は黒潮の本流が海岸に直接ぶつかる日本でただひっとつの場所やと言われちゅうがよ。
さらに大月町柏島周辺海域は魚種が 1,000 種類を超え、魚種の豊富さは日本一と言われよって、世界中からダイバーが集まるダイバーの聖地となっちゅうがやき。
つまり高知県は、海の幸も日本一豊富やと言うたち過言やないっちゅうことながよ。
春にゃあドロメ、夏にゃあ初鰹、秋にゃあサバ、冬にゃあウツボっちゅう具合に、こぢゃんと豊かな海の食文化があるがやき！
【土佐の風土のSTORY~さらに独特の豊かな食文化~】
さらに高知県は、旅行雑誌「じゃらん」の宿泊旅行調査の「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」部門にて、過去 13 年間(2007~2019)で 1 位を 7 回、2 位を 4 回獲得しちょって、この部門においちゃあトップの成績を収めちゅうばあやき、さらに豊かで独特の食文 化が、他にもまだまだ存在しちゅうがよ。
園芸王国と呼ばれる高知県は、トマト、ナス、 ピーマン、茗荷、生姜、文旦、小夏、新高梨、メロン、茶......らあの作物がこぢゃんと栽培されゆうがやき。
また、魚の干物も豊富な種類が存在しちゅうし、鰹節らあの出汁文化もしっかり根付いちゅうがよ。
さらに、ヘルシーな赤身肉が絶品の土佐あかうしや、脂身がジューシーな 四万十米豚や、土佐ジローや土佐はちきん地鶏らあの地鶏も豊富ながやき。
ちなみに日本鶏の原産品種が高知県にゃあ8種類存在しちょって、この品種数は日本一ながよ。
さらに、他県にゃあまったく存在せん独特の食文化として、土佐の酢みかん文化が存在しちゅうがも特筆すべきながやき。
柚子、ブシュカン、直七、ダイダイ......食用にするミカンやのうて、搾りかけて使うこれらあ香酸柑橘(こうさんかんきつ)類のことを、土佐の高知じゃあ総称して「酢みかん」と呼ぶがよ。
夏の冷奴にゃあ青柚子の皮を刻んで、晩夏から初秋が 旬のメジカ(宗田鰹)の新子にゃあブシュカンを搾って、秋の戻り鰹の刺身にゃあタップリの直 七果汁を、冬の鍋物にゃあ黄柚子を搾って......さらに、かの坂本龍馬さんは「サバの刺身にダイダイの酢をかけたのが大の好物」(「海援隊遺文」山田一郎著)やったと言われちゅうがやき。
他県にも、徳島のスダチ、大分のカボスらあがあるけんど、季節や食材によって、このように様々な「酢みかん」を使い分けるっちゅう豊かな食文化は、他のどこっちゃあにない、土佐の高知だっけの大きな特徴ながよ。
さらにさらに、この酢みかん文化によって、これまた高知県独特の郷土寿司文化が育まれちゅうがやき。
酢飯に柚子酢を使うた野菜寿司、「土佐田舎寿司」を筆頭に、「土佐の高知は何じゃち寿司にする!」っちゅうて言われるばあ多様な郷土寿司文化が、県内各地に今も根付いちょって、郷土寿司研究家の方から「郷土寿司大国」と呼ばれるばあバラ エティ豊富な郷土寿司が足るばあ存在しちゅうがよ。
ほんで......そんな食を引き立てる、日本一うまい辛口酒として名をはせる土佐酒の存在が、土佐の高知の食文化にゃあ絶対に欠かせんがやき。
加えて、輝く太陽のようにカラリと明るう人な つっこうて、人を楽しませるがが大好きな県民性を持つ、土佐人の存在も間違いのう欠かせんがよ。
さらに加えて、土佐の高知独特の「なかま文化」をベースとした独特の楽しい「おきゃく(土佐流宴席)文化」の存在も絶対に欠かすことはできんがやき。
ちなみに「なかま」っちゅう言葉は標準語では同志っちゅうような意味やけんど、土佐弁にゃあもう1つの意味があり、 「なかまにする」っちゅう素敵な言葉があるがよ。
たとえば 2 人の兄弟に 1 つの玩具が与えられた場合らあに、「この玩具、なかまにしょうね」っちゅうふうに使うがやき。
つまり、シェア、共有、共同利用らあの意味ながよ。
土佐の高知の田舎じゃあ今やち、お隣との境界の塀らあを作る場合、半額ずつ出し合うて共有する、つまり「なかまにする」っちゅう分かち合いの文化があるがやき。
「献杯」「返杯」も杯を「なかまにする」っちゅうことやし、「皿鉢料理」 もまさに料理をシェアし「なかまにしちゅう」わけやし、土佐人が宴席であちこち移動するがも席を「なかまにしちゅう」がよ。
つまり、土佐の高知の最大のウリをキャッチコピ ーにすりゃあ、「食が美味しい！酒が旨い！人が明るい！そして世界一宴が楽しい酒国土佐！」っちゅうことになるがぜよ！
【土佐酒の STORY➀~風土と密接な辛口酒が頑としてベースに存在！~】
さてこっからは、「なぜ今、土佐酒が一番面白いのか？」に答えるカタチで、「土佐酒のSTORY」を伝えさいていただくがやき。
その答えの第一番目は、「風土・地域性・食文化と密接につながった辛口酒が頑としてベースにある！」っちゅうことながよ。
近年、グルコース濃度の こぢゃんと高い甘い酒が、賞を獲得しやすいっちゅうことや若者に人気やっちゅうことから、全国の蔵元がこぞってそういう酒を造りはじめ、これにより全国の日本酒が、風土や地域性や食文化からドンドン離れていきゆうがやき。
けんど土佐酒は、土佐ならではの風土・地域性・食文化と密接につながった骨太な辛口酒が、頑としてベースに存在しちゅうがよ。
「平成 25~令和元年度全国国税局実施市販酒類調査結果」を見りゃあ、まず「甘辛度」(順位:辛い)においちゃあ、「普通酒」「本醸造酒」「純米酒」「吟醸酒」の全ての酒質タイプで、高知県は連年のよう に1位や2位らあの上位を占めちゅうがやき。
つまり土佐酒は、全ての酒質タイプにおいて、 全国一辛口やっちゅうことながよ。
次に「酸度」(順位:高い)においちゃあ、特に「普 通酒」と「吟醸酒」で常に上位に位置しちゅうがやき。
つまり土佐酒は、全国有数の酸度が高めの酒質やっちゅうことながよ。
続いて「アミノ酸度」(順位:低い)においちゃあ、またまた 「普通酒」「本醸造酒」「純米酒」「吟醸酒」の全ての酒質タイプで、高知県は連年のように1位や2位らあの上位を占めちゅうがやき。
つまり、土佐酒は雑味が少のうて(＝アミノ酸度が低 い)後口がキレイな酒質やっちゅうことながよ。
まとめりゃあ、「土佐酒は、全国一辛口で、 酸がしっかりあって飲みごたえがあり、雑味が少のうて後口がキレイな酒質」っちゅうことになるわけながやき。
ほんで、このような酒質こそが、土佐ならではの風土・地域性・食文化 と密接につながった酒質ながぜよ！
【土佐酒の STORY➁~真逆の超甘口酒も発売され大人気！~】
けんど土佐酒は、何ちゃあ昔ながらの辛口酒ばっかしを、頑なに造り続けてゆうだっけやないがよ。
しっかりと流行りの酒質も押さえちゅうがやき。
「なぜ今、土佐酒が一番面白いのか？」、その答えの第二番目は、「辛口たぁ真逆の酒質の超甘口酒も各社から発売されちょって、いずれも大人気！」っちゅうことながよ。
高知酵母にゃあ「CEL-24」っちゅう、こぢゃんと高いカプロン酸エチル(リンゴ様の香り)を造り出す酵母があり、この酵母は発酵力が弱いきに、 超甘口の酒質となり、結果としてグルコース濃度の高い、一口飲んだだっけで「うまい！」と分かる、今流行りの酒質となるがやき。
最も有名な商品「亀泉 CEL-24」は、今やこの分野の草分けとして大人気を博しちゅうがよ。
ほんで近年、土佐酒蔵元各社から「CEL-24」を使用しちゅう商品が、続々と新発売され、いずれも大人気となっちゅうがやき。
令和3酒造年度現在じゃあ、「亀泉」「久礼」「桂月」「美丈夫」「豊能梅」「安芸虎」「瀧嵐」、そして「司牡丹」から も発売され、「CEL-24」商品は土佐酒蔵元8社から発売されちゅうがよ。
【土佐酒のSTORY➂~豊富な高知酵母と県産米を駆使し個性が豊か！】
「なぜ今、土佐酒が一番面白いのか？」、その答えの第三番目は、「バラエティに富む高知酵母と高知県産米等を駆使し、18蔵ならではの個性が豊か！」っちゅうことながやき。
高知県工業技術センターじゃあ、平成3年から高知酵母を開発し始め、その種類の豊富さは他県と比 べて群を抜いて多いがよ。
リンゴ様の香りを出す「カプエチ系」、バナナ様の香りを出す 「サクイソ系」、この両者を合わせたパイナップル様の香りを出す「サクカプ系」、ナチュラ ルな香りを出す「クマモト系」等、様々なタイプが存在しちゅうがやき。
また高知県農業技術セ ンターも、酒米の開発に力を入れゆうがよ。
平成8年開発の酒造適性米「土佐錦」を手始めに、平成10年にゃあ酒造好適米「吟の夢」が、平成13年にゃあ酒造好適米「風鳴子」が、ほんで平成31年にゃあ酒造好適米「土佐麗」が開発されちゅうがやき。
ほんで、これらあの酵母と酒米の組み合わせにより、18蔵各社から個性豊かな土佐酒が続々と誕生しゆうがよ。
ちなみに各社の酵母のタイプ別使用割合を見りゃあ、「カプエチ系」が多い蔵、「サクイソ系」が多い蔵、「サクカプ系」が多い蔵、「クマモト系」が多い蔵っちゅう具合に、各社の好みがハッキリ出ちょって、似たような使用割合を示す蔵は全くないばあ、各社の多様性が花開いちゅうがやき。
【土佐酒の STORY➃~分析結果等を共有し全体のレベルの高さ日本一！~】
「なぜ今、土佐酒が一番面白いのか？」、その答えの第四番目は、「分析結果等を共有し、 全体のレベルの高さ日本一！入賞率・金賞率日本一！」っちゅうことながよ。
高知県工業技術センターは、各蔵1社1社じゃあなかなかできんような、高度な成分分析らあを担うちゅうがやき。
高知酵母の配布、原料米の分析、麹の分析、モロミの分析......等々ながよ。
ほんでさらに、18蔵全ての分析データを18蔵全てにフィードバックし、造りの情報を全蔵で共有しちゅうがやき。
ここまで実施しゆう県は他にゃあのうて、このやり方は業界じゃあ「高知方式」と呼ばれゆうほどながよ。
ほんで、このやり方が、全体のレベルアップを生み出しちゅうがやき。
令和3酒造年度の「全国新酒鑑評会」において、高知県酒造組合は入賞比率、金賞受賞比率ともに日本一を獲得するっちゅう快挙を成し遂げたがよ！
これまでも、入賞率・金賞率ともに高知県は常に上位に位置しちょって、過去に金賞率日本一は経験があったけんど、入賞率と金賞率ともに日本一っちゅうんは初めてのことやったがやき。
こりゃあつまり、県全体の日本酒のレベルの高さが日本一じゃっちゅうことの証明やともいえるがぜよ！
お次の、【土佐酒のSTORY➄~産官学が連携し常にブラッシュアップ！~】じゃあ、産官学連携組織「土佐酒振興プラットフォーム」(竹村昭彦会長)を設立し、酒米の品質も、土佐酒の未来品質も約束されちゅうっちゅう点が紹介されちゅうがよ。
続いての、【土佐酒のSTORY➅~土佐酒として一丸となったブランドコンセプトが明確！~】じゃあ、土佐酒ブランドコンセプト「TOSA NAKAMA SAKE」が策定されちゅう点が紹介されちゅうがやき。
この後も、【土佐酒のSTORY➆】じゃあ、世界初のユニークな日本酒、「宇宙酒」「深海酒」「宇宙深海酒」が存在しちゅう点が挙げられ、【土佐酒の STORY➇】じゃあ、「なかま」を広げるツール「酔うちゅう部」(https://youtu-bu.jp/ )が存在しちゅう点が紹介され、 【土佐酒の STORY➈】じゃあ、園芸王国・土佐ならではのリキュールも日本一っちゅうてえいばあバラエティ豊富やっちゅう点が挙げられ、【土佐酒のSTORY��】じゃあ、あちらこちらからも応援者が続出しよって、天も土佐酒を応援してくれゆうっちゅう点が、詳しゅう紹介されちゅうがよ。
ほんで、ラストの【土佐の高知がサン・セバスチャンを超える日！】じゃあ、そう遠うない未来に、世界一の美食の街として世界中から観光客を集めゆうスペインのサン・セバスチャンを、土佐の高知が超える日がやってくるっちゅうて、本気で確信しちゅうっちゅうて、締め括らいてもうちゅうがやき。
こんな内容について、まっと詳しゅう知りたい方は下記をクリックし、YouTube動画やPDF原稿を、是非ご覧いただきたいがぜよ。
https://shudo-kurogane.jp/shudo/gate02/gate02_19.html
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック！
司牡丹酒造株式会社
