2022年10月09日

幸せの言の葉<1637>

「物があるこたぁ幸福の条件であるけんど幸福そのもんやぁないぜよ。」(湯川秀樹)


日本人初のノーベル賞を受賞した理論物理学者、湯川秀樹(1907〜1981)さんの言の葉ながやき。


昨日の「幸せの言の葉<1636>」で紹介さいてもうたとおり、日本の内閣府が毎年実施しゆう「国民生活に関する世論調査」じゃあ、これからは「心の豊かさ」か、それともまだ「物の豊かさ」かっちゅう質問に、現代の日本人は圧倒的多数の人が「心の豊かさ」やと答えちゅうがよ。


ほいたら、現代の日本人は、もう物らあいらんがかっちゅうたら、そういう意味じゃあないがやき。


現代は、世の中に物があふれかえっちょって、もはや大半の人が大抵の物は既に持っちゅうきに、「何か欲しいもんがありますか?」っちゅうて聞かれたち、「特に欲しいもんらあない」っちゅうて答えるっちゅう、そういう意味ながよ。


つまり、物を買う理由が、その物自体の機能や効用らあじゃあのうて、自分の心を豊かにするために買うっちゅうことながやき。


けんど、大半の人は、どうすりゃあ自分の心が豊かになるがかに、気づいてないがよ。


ほいたら、ワシらあ物を売りゆう商人は、自分の売りゆう物の意味や使い方らあを、「これはこういう意味があるき、こんな使い方をすることで、おまさんの心を豊かにすることができやあせんかよ?」っちゅうて伝えちゃることで、物に「心の豊かさ」を付加して売ることができ、それによってお客様を幸福にすることができるっちゅうことながぜよ。




Posted by tsukasabotan at 09:00│Comments(0)