11月22日(火)は、アメリカからMONICA SAMUELSさん(以下モニカさん)が来高されちょって、13時過ぎばあに司牡丹に酒蔵見学に来られたがやき。
モニカさんは、ニューヨークを拠点に全米に向けて日本酒の販売を手掛けるインポーター、「VINE CONNECTIONS」社の副社長を務められよって、「IWC(インターナショナルワインチャレンジ)」日本酒部門や「全米日本酒歓評会」の審査員も務められ、「酒サムライ」にも叙任されちゅう方ながよ。
モニカさんは、「全米日本酒歓評会」の審査員をハワイにて共に務めた、高知県酒造組合技術顧問の上東先生と意気投合され、土佐酒にこぢゃんと興味を持ってくださり、この度自腹で来高され、上東先生の同行にて土佐酒蔵元6社(「美丈夫」「南」「安芸虎」「豊能梅」「酔鯨」「亀泉」)を見学され、最後の7社目に「司牡丹」に来られたっちゅう流れながやき。
早速ワシの案内にて、玄関の酒林、江戸時代末期建築の白壁蔵(貯蔵庫)、「酒蔵の道」、「平成蔵」の「蒸米」「洗米」「麹室」「酒母」、発酵中の「もろみ」らあを見学していただき、さらに「蓋麹の麹室」「吟醸蔵」らあもご覧いただいたがよ。
最後に、「司牡丹・酒ギャラリー ほてい」に、テイスティングコーナーを設けさいてもうちょって、 こちらにて司牡丹の日本酒9アイテム、柚子リキュール1アイテムをテイスティングしていただいたがやき。
それぞれのお酒に的確なコメントをいただき、ワシが「どのお酒が好きなタイプですか?」っちゅうて質問したら、「船中八策ひやおろし」(超辛口・純米原酒)と「司牡丹・槽掛け雫酒」(純米大吟醸酒)を挙げられたき、この2本を懇親会用に持ち込みさいてもらうことにしたがよ。
こうして、14時半過ぎばあに上東先生の車にワシも同乗さいてもうて、モニカさんと3人で高知市内に向こうたがやき。
ほんで、16時半からは高知県酒造組合にて、モニカさんを講師に迎えての米国日本酒事情の座談会が開催され、蔵元、高知県庁の方々、高知県中小企業団体中央会の方々、高松国税局の方々っちゅう、20人ばあのメンバーが集まったがよ。
まずはモニカさんの自己紹介で、18歳から「スシ・サンバ」のウエイトレスとして働き始め、日本酒担当者になり、2008年から大手インポーターに入社して「月桂冠」らあのNB日本酒を販売し、2013年から「VINE CONNECTIONS」社に入社したっちゅうき、米国で日本酒の仕事をして20年ばあになるっちゅうがやき。
米国における日本酒のインポーターは、食品と酒の両方を販売しゆう会社ばっかしで一般の飲食店に強いけんど、「VINE CONNECTIONS」社はアルゼンチンワインと日本酒をメインにした会社やき、ミシュランの星付き店らあに強いっちゅうがよ。
ほんで、現在売上の7割が日本酒やっちゅうがやき。
一番アイテム数が多いがは「李白」で、四国じゃあ香川県の「川鶴」を2アイテム扱いゆうっちゅうがよ。
ちなみに、最近日本酒業界でも、「ハラル」じゃ「ビーガン」じゃ「コーシャ」じゃ「有機」じゃっちゅうんが流行りだいたみたいなけんど、これらあは欧州じゃあ大事かもしれんけんど、米国じゃああんまり効果はないっちゅうがやき。
また、モニカさんいわく、海外市場において日本酒が一番やるべきことは、「ワインに勝てる」部分をアピールすることやっちゅうがよ。
特に米国人は、肥満が多うて、みんなあダイエットしゆうき、たとえばホウレン草に最高に合うとかっちゅうてアピールするとか、そういう視点やっちゅうがやき。
とにかく、日本酒蔵元が皆さんよう語る、「クセがない」とか、「何の料理でも合う」とかっちゅうんは、欧米じゃあ全く誉め言葉にゃあならんマイナスの言葉やき、ハッキリと「この酒はコレに合う!」っちゅうて、言い切らにゃあイカンっちゅうがよ。
また、米国の消費者も、年々日本酒に詳しゅうなっていきゆうき、一般商品以外でも季節商品や特殊商品らあも、年々よう売れるようになってきゆうっちゅうがやき。
こっから後は、皆さんからの質問に対してモニカさんが答えるっちゅう、座談会式にて進められたがよ。
まず、米国市場での日本酒人気の傾向についてや、辛口土佐酒の可能性やアピール方法はっちゅう質問があったがやき。
モニカさんからは、米国は広いき、地域によって日本酒人気の傾向は違うっちゅう答えやったがよ。
サンフランシスコやニューヨークは、既にかなり日本酒が浸透しちゅうき、熟成タイプや生もと・山廃とか、クエン酸多い酒とか、ちくとマニアックでクセのある日本酒が流行りになっちゅうけんど、田舎の方らあはいまだに「にごり酒」とかが人気やっちゅうがやき。
フロリダ州のマイアミやラスベガスらあのセレブが多い地域は、辛口スッキリ系の贅沢な高級酒が売りやすい印象があるき、土佐酒の辛口大吟醸酒らあは、これらあの地域にアピールすりゃあえいがやないかっちゅうがよ。
次に、コロナ禍を経ての変化らあについての質問にゃあ、 モニカさんいわく、コロナ禍からの復活は和食店が一番早かったっちゅうて答えられたがやき。
やっぱし自宅で作ることのできん和食を、一番欲しがりゆうっちゅう印象があり、まっと深うに和食を知りたいっちゅう感触を強う感じちゅうっちゅうがよ。
続いては、米国における土佐酒の販売量をまっと伸ばしていくために必要なことがありゃあ教えてほしいっちゅう質問があったがやき。
モニカさんは、たとえば岐阜県が飛騨牛と岐阜の酒でのパーティーを、米国メディアの方々らあに対して開催したっちゅう事例を挙げられ、そういう他県にゃあない強みのある食と共にアピールするべきやないろうかっちゅうがよ。
また、コロナ禍におけるネット通販についての質問の中で、「ティプシーサケ」とか、こぢゃんと伸びたようなけんど、 米国における送料はメチャクチャ高うて、たとえばカルフォルニアからニューヨークまで720mlを1本送る送料が30ドルかかり、しかも3本注文したら送料は3倍になるっちゅうがやき、今後のネット通販はかなり厳しいやろうっちゅうがやき。
次に、コロナ禍においての苦労らあについての質問があったがやけんど、モニカさんくは飲食店の取引先よりか高級な小売店の部門が強いもんやき、コロナ禍における苦労はそれほどなかったっちゅうがよ。
また、米国じゃあ日本酒だけやのうて、日本のリキュールもよう売れよって、特に柚子リキュールは物凄い人気やっちゅうがやき。
柚子リキュールについちゃあ、甘味と酸味のバランスが大事で、ちくと甘すぎるもんも散見されるき、まっと甘さを抑えて酸味を強うしたもんらあでも、少々酸っぽうたちカクテルの材料らあに使えるがやき、今後はそういう柚子リキュールが売れそうやっちゅうがよ。
こうして17時半過ぎばあにゃあ、モニカさんを講師に迎えての米国日本酒事情の座談会は、お開きとなったがやき。
モニカさん、まっことこぢゃんと学びになるお話を、ありがとうございましたぜよ!
さてこの後は、モニカさんを囲んでの懇親会が、18時から15名ばあにて、「いつものところ 十刻(ととき)」さんにて開催されたがよ。
まずは、各蔵が持ち込みした土佐酒を注ぎ合うて、みんなあでモニカさんに感謝しもって乾杯したがやき。
さあ、そっから後は、みんなあで飲んで食べて語り合うての、土佐の「おきゃく」のスタートながよ。
まずお料理は、鮮度抜群の「刺身盛り」がドカンと登場し、モニカさんも大悦びながやき。
「戻り鰹の塩タタキ」にゃあ、ちびっと塩と「柚子酢」をかけて、「寒ブリ」にゃあ、「葉にんにくヌタ」をつけていただくっちゅう、土佐の高知ならではの食べ方を、ワシからモニカさんに伝授さいてもうたがよ。
それらあをいただいて「船中ひやおろし」をキュッとやり、そのあまりの美味しさにモニカさんも大感激やったがやき。
さらに登場した「ウツボの唐揚げ」も、当然モニカさんにとっちゃあ初体験やったがやけんど、こちらも美味しいっちゅうて笑顔が満開になっちょったがよ。
さらにさらに、「土佐巻き(鰹のタタキの巻き寿司)」と「サバの棒寿司」も登場し、こんな寿司も当然食べたことがないっちゅうて、感動されちょったがやき。
さあそっから後は、皆さん席を移動しまくりになって、あっちでガンガン、こっちでガンガン酌み交わしまくりになり、土佐酒がみるみるうちに減っていきもって、大盛り上がりになったがよ。
ワシもあちこちで「司牡丹・雫酒」を注ぎまくり、みんなあの酌み交わしまくりとともに会話もヒートアップしまくり、会場全体が盛り上がりまくりになっていったがやき。
終盤にゃあ、「十刻」さんのオーナーシェフ、坂本さんお薦めの新作、「白子入り麻婆豆腐」が登場!
ワシも皆さんも、ちくと半信半疑でいただいたがやけんど、これがまっことびっくりするばあ旨いの何の!
白子のねっとりしたうま味が、麻婆豆腐の山椒の辛味と絶妙にマッチして、まっこと絶品やったがよ。
「十刻」さんの新たな名物料理が誕生したっちゅう予感がしたがやき。
まだ時差ボケがおさまってないっちゅうモニカさんが、ぼちぼちホテルに帰りたいっちゅうことで、21時前にゃあ上東先生の中締めにて、大団円のお開きとなったがよ。
ご参加いただきました皆さん、そしてモニカさん!まっことありがとうございました!
中締め以降も、ちくと残ったメンバーで「残(ざん)」の宴会を1時間ばあやって、その後さらに有志のメンバーにて「スナックこぶたや」さんにて二次会をやって行き抜けたみたいなけんど、ワシゃあ立派すぎるベロベロの酔っぱらい状態で、こっから後の記憶がほぼ消し飛んでしもうちゅうがぜよ。
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
司牡丹酒造株式会社