「薔薇は、ただ咲くべくして咲いちゅうがよ。薔薇は自分自身を気にせんがやき。人が見ゆうかどうかやち気にせんがぜよ。」(シレジウス)
ドイツ・バロック時代を代表する神秘主義的宗教詩人で、その詩はのちに讚美歌に採用されたもんも多いっちゅう、シレジウス(1624〜1677)さんの言の葉ながよ。
薔薇の花ばあ美しけりゃあ、そりゃあ自分自身を自慢しまくりとうなるろうし、周りに見せびらかしとうもなるっちゅうもんながやき。
けんど人間たぁ違うて薔薇は、自分自身のことらあ何ちゃあ気にもせんし、人が見よろうが見てなかろうが、それも何ちゃあ気にしやあせんがよ。
薔薇は、ただ自分自身の命をまっとうすべく、咲くべくして咲いちゅうがやき。
ほんじゃきにこそ、薔薇の凛とした美しさが一層際立ち、見る人の心に感動すら呼び起こすことができるがよ。
人間やち、そんな薔薇を見習うて、自分自身らあ気にせんと、人が見ゆうかどうからあも気にせんと、ただ命をまっとうするべく行動し、生きていきたいもんながぜよ。