「自分に今ないもんをカウントすりゃあ、どんどん不安が募るだっけながよ。むしろ自分にある大切なもんを一つひとつ数えてみいや。ほいたらおのずと不安らあてないなるぜよ。」(山際淳司)
ノンフィクション作家・小説家・翻訳家で、「江夏の21球」らあのスポーツ・ノンフィクションで知られちゅう、山際淳司(1948〜1995)さんの言の葉ながやき。
現代は、誰もがみんなあ漠然とした不安を抱えて生きゆう時代やといわれゆうがよ。
確かに、地球温暖化や環境問題や、巨大地震や津波の問題、ウクライナの戦争問題等々……誰やち未来に対して不安を感じざるを得んような状況であるこたぁ、間違いないがやき。
さらに加えて、それらあ以外にやち、人間関係問題や自身の心の問題らあにも、大きな不安を抱え込んでしもうちゅうがが、現代人やといえるがよ。
けんど、そんな分野の不安についちゃあ、無いならすことができるっちゅうんが、今回の山際さんの言の葉ながやき。
そりゃあまず、自分に今ないもんをカウントするがをやめることながよ。
次に、自分に今ある大切なもんを、一つひとつ数え上げてみることながやき。
実際にやってみりゃあよう分かるけんど、たったこればあのことで、それまで感じよった漠然とした不安が、ちくと減じちゅうことに気づくはずながぜよ。