「生きちゅう、健康でおる、手が動く、足で歩ける、目が見える、耳が聞こえる、この当たり前のことの中に、ただごとやあない幸せがあるがぜよ。」(東井義雄)
兵庫県出身の教育者・浄土真宗僧侶で、多くの著作も著されちゅう、東井義雄(1912〜1991)さんの言の葉ながやき。
まっことこの言の葉は、ハッと気づきを与えてくれる一転語やといえるがやき。
ワシらあは、生きちゅうことが、健康でおれることが、手が動くことが、足で歩けることが、目が見えることが、耳が聞こえることが……すべてが当たり前のことやと思い込んでしもうちゅうがよ。
けんどよう考えてみりゃあ、もしかしたらあの時死んでしもうちょったかもしれん、健康を害しちょったかもしれん、手が動かんなっちょったかもしれん、足で歩けんなっちょったかもしれん、目が見えんなっちょったかもしれん、耳が聞こえんなっちょったかもしれん……そんなようなことになっちょったかもしれんと思い当たるようなことが、誰やち一つや二つはあるはずながやき。
ほいたら、いま自分自身がそんなようなことになってないっちゅうことが、どればあ凄いことか、どればあの奇跡かっちゅうことに、気づくことができるはずながよ。
当たり前のことが当たり前にあるっちゅうこと自体が、もはや奇跡やっちゅうことで、そりゃあつまり、ただことやあないばあの幸せながやき。
まっこと、感謝しかないがぜよ!