今回は、ワシが創始して立ち上げさいてもうた、日本酒を媒介とした「もうひとつの道」、「酒道 黒金流」ホームページ(https://shudo-kurogane.jp )の「門前編 其の弐」に、新しいコンテンツとして「『ウェルビーイング』と日本文化、そして酒道」を、5月25日にアップさいていただきましたきに、動画も文章も無料で観ることができますき、是非たくさんの皆さんにご覧いただきたいがやき。
今回は、近年あちこちでよう聞かれようになった、「ウェルビーイング」について、変わった視点からアプローチしちゅうユニークな書籍、「むかしむかし あるところに ウェルビーイングがありました」〜日本文化から読み解く幸せのカタチ〜<石川善樹(予防医学研究者)×吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー)著 株式会社KADOKAWA 2022年1月28日発行 1,300円+税>っちゅう書籍を参考に、まずは「ウェルビーイング」について、ほんで「日本文化から見たウェルビーイング」についてらあを、皆さんとシェアさいていただきたいがよ。
そっからさらに、「ウェルビーイング」と「酒道」についても、言及さいていただきたいと思うちゅうがやき。
https://shudo-kurogane.jp/shudo/gate02/gate02_27.html
【ウェルビーイングとは?】
まず、著者の石川善樹氏は本書の「はじめに」にて、ウェルビーイングや幸せのかたちは、本来、一人ひとりでそれぞれに異なるものやっちゅうて語っちゅうがよ。
たとえば、健康で長生きする喫煙者もおるがやき、あるやり方が合う人もおりゃあ、合わん人もおるっちゅうんがウェルビーイングの前提であり、ややこしさやっちゅうがやき。
ほんで、もう一人の著者である吉田尚記氏は、ウェルビーイングを日本語で表すやったら、「イキイキ」がしっくりくるっちゅうて表現しちゅうがよ。
自分が自然とイキイキできる時間は何をしゆうときやろう……そのスタートラインから一緒に、善く(ウェル)いられる(ビーイング)人生について考えていこうやっちゅうて語るがやき。
また石川氏は、実は人間は起きちゅう時間のほとんどを、「今日のお昼はどうしょう?」とか、いま目の前にある瞬間やのうて、これから起きる未来のことに頭を働かせる時間のほうが、圧倒的に長いがやと語っちゅうがよ。
未来のことを考えもってワクワクする、ここに人間の本質を考えるときのヒントがあるっちゅうがやき。
ほんで、つい最近まで、心理学の世界じゃあ「未来」は盲点やったっちゅうがよ。
トラウマ、原体験、モチベーションを上げる、集中力を発揮する方法らあ、「過去」と「今」の心の動きについちゃあ盛んに研究が行われてきたけんど、「人の心はどんなふうに未来を考えちゅうか」っちゅうような領域についちゃあ、さほど研究されてなかったっちゅうがやき。
未来にワクワクする気持ちは、「何が起きるかわからん」っちゅう不確実性への期待、ときめきやっちゅうがよ。
象徴的な例として、オリンピックで金メダルを取った選手よりか、銀メダルを取った選手のほうが実はその後の人生で成功しやすい、高収入を得ちょったっちゅう研究結果が出ちゅうらしいがやき。
なんでそうなるがかっちゅうたら、金メダルを獲得することによって、人生の「予測不可能性」が下がってしまうからやと考えられるっちゅうがよ。
人生の早い段階で絶頂期を迎えりゃあ、その先の予測不可能性が低下する側面があるがやっちゅうがやき。
脳は予測不可能な未来を欲する。ほんじゃき、人間は何が起きるかわからんワクワク感を好む。こりゃあ、脳科学の世界じゃあすでに明らかになっちゅう事実やっちゅうがよ。
ところが脳は、「予測不可能な未来を好む」と同時に、「サプライズが大嫌い」でもあるっちゅうがやき。
未来にワクワクが期待できんと耐えられない一方で、サプライズが大きすぎたち負荷がかかって脳の処理が追いつかいで、これまた耐えられんっちゅうがよ。
刺激がなさすぎるがは嫌、けんど刺激がありすぎるがも嫌、ちゅうバランスの複雑さが、人間の脳の特徴ながやっちゅうがやき。
また石川氏は、最新のウェルビーイング研究に関する知見をシンプルな言葉でまとめりゃあ、次の2要素が「効く」ことがわかっちゅうっちゅうがよ。
そりゃあ、「選択肢がある」と「自己決定できる」の2つやっちゅうがやき。
つまり、「どう生きるかの選択肢があり、その中から自己決定できる」っちゅうことが、ウェルビーイングに生きるポイントになるがやっちゅうがよ。
【日本的ウェルビーイングとは?】
石川氏は、2021年、日本政府が毎年6月に打ち出す「成長戦略実行計画」において、「国民が Well-being を実感できる社会の実現」っちゅう文脈でウェルビーイングっちゅう言葉が登場したと語り、2021年は日本におけるウェルビーイング元年といえるっちゅうて語っちゅうがやき。
ほんで現在じゃあ、ウェルビーイングはひとまず次のような理解をされちゅうっちゅうがよ。
「ウェルビーイングとは人生全体に対する主観的な評価である『満足』と、日々の体験に基づく『幸福』の2項目によって測定できる」っちゅうがやき。
つまりシンプルに圧縮すりゃあ、「満足」と「幸福」の2つが揃やあおおむねウェルビーイングやろうと考えられちゅうっちゅうがよ。
けんど、何に満足や幸福を感じるからあて、時代や文化によって大きゅう異なると石川氏は語るがやき。
生まれ育った文化圏によって刷り込まれる価値観も異なるとすりゃあ、ウェルビーイングのかたちも東洋文化圏と西洋文化圏じゃあ違うてくるがが自然やろうっちゅうがよ。
ほんで、西洋主義的なものさしで測った「満足」や「幸福」の条件じゃあ、東洋文化圏に属する日本人のウェルビーイングを捉えきれん部分があるはずや、ちゅうて石川氏は考えちゅうっちゅうがやき。
「酒道 黒金流」の目指すところも、ある意味「日本的ウェルビーイング」であるといえるがよ。
日本酒と、日本酒の周囲にあるモノやコトを活用することで、イキイキしもって、ワクワクしもって、刺激を得もって、善ういられる人生を、自分ならではの満足のかたちと幸福のかたちを追求し、それを自分で選び自分で決めるっちゅう道が「酒道」であると言い換えることもできるがやき。
この後も、【「むかしむかし」から日本的ウェルビーイングを考える】、【日本文化のルーツ「和歌」の「連」と「号」】、【「奥」の思想と「からっぽ」の存在価値】、【ウェルビーイングの宝庫「まんが日本昔話」】、【好きな存在を「推す」という幸福な信仰】っちゅう感じで、こぢゃんと面白い内容がテンコ盛りやき、これらあについて詳しゅう知りたい方は、下記をクリックし、無料のYouTube動画やPDF原稿を、是非ご覧いただきたいがぜよ。
https://shudo-kurogane.jp/shudo/gate02/gate02_27.html
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