「他を責めるがは鬼であり、他を裁くがは閻魔であり、不足を思う心は餓鬼であり、人を利用するがは畜生ぜよ。」(松原致遠)
浄土真宗本願寺派西本願寺学僧で、号を無碍道人と称した、松原致遠(1884〜1945)さんの言の葉ながやき。
ワシらあはスッと他人を責めてしまいがちやけんど、松原さんに言わせりゃあそりゃあ地獄の鬼と一緒やっちゅうがよ。
さらに、ワシらあはスッと他人を裁いてしまいがちやけんど、そりゃあ地獄の閻魔大王とおんなじやっちゅうがやき。
また、ワシらあはスッとアレがないコレが足りんっちゅうて不足ばっかし訴えるけんど、そんな心は地獄の餓鬼と一緒やっちゅうがよ。
ほんで、ワシらあはスッと他人を利用しょうとしてしまいがちやけんど、そういうがは地獄の畜生、つまり人に値せんケダモノとおんなじやっちゅうがやき。
ワシらあは何ちゃあ深うに考えもせんと、そん時の感覚でスッと他人を責めたり、他人を裁いたり、不足ばっかし訴えたり、他人を利用しょうとしたりするけんど、そんながは全部地獄の住人とおんなじ行為をしゆうことになるっちゅうがよ。
ワシらあは、口先じゃあ世界を平和にしたいじゃあ、ユートピアにしたいじゃあ言いゆうけんど、この世の中を地獄そっくりにしてしまいゆうがは、他ならんワシらあ自身やないがかよっちゅう、松原さんの叱咤の声が聞こえてくるがぜよ!