「困難なこたぁ、自己自身を知ること。容易なこたぁ、他人に忠告することぜよ。」(タレス)
幾何学・天文学・航海術・土木術、政治学等、あらゆる学問に通じ、古代ギリシアの七賢人の1人といわれる哲学者、タレス(紀元前640年頃〜紀元前546年頃)さんの言の葉ながやき。
自分のことらあて、自分自身が一番よう分かっちゅうと思うてしまいがちやけんど、そんなこたぁのうて、実はこれが一番困難なことながよ。
ワシらあは、実は自分の顔やち直接見たこたぁのうて、鏡に映した左右反対の自分の顔しか見てないがやき。
この鏡の事例とおんなじように、ワシらあは自分のこたぁ一番知っちゅうようで、実は意外に気がついてなかったり、反対に捉えてしもうちょったりするもんながよ。
一方、そんなワシらあも、他人のこととなりゃあこぢゃんとよう見えるもんやき、人に忠告するっちゅうんは一番容易なことになるがやき。
ちゅうこたぁ、まず人に忠告するときにゃあ、そりゃあこぢゃんと簡単なことながやきに、上から目線で偉そうに忠告らあしよったら、そりゃあこぢゃんと恥ずかしいことになると、理解しちょかないかんがよ。
次に、一番難しいこと、つまり自分自身を深う知るっちゅうことに、チビッとずつやち日々挑戦していこうぜよっちゅうことながやき。
そのためにゃあ、自分のことをよりリアルに、より深うに知るためにゃあ、他人からの指摘や助言らあが欠かせれんがよ。
つまり、他人への忠告は控えめに謙虚に伝え、他人からの忠告はこぢゃんとよう聞くべきやっちゅうことになるがぜよ。