「世間らあてのうたち、自分はやっていけると考えちゅう人は、ひどう自分をだましちゅう人間ながぜよ。」(ラ・ロシュフコー)
フランスの貴族でモラリスト文学者、フランソワ・ド・ラ・ロシュフコー(1613〜1680)さんの言の葉ながやき。
「この世の中は嘘偽りだらけや!」とか、「世間らあて信用できん!悪い人間だらけや!」とかっちゅうて、世の中や世間のことを悪う言う人がおるがよ。
そういう人は、世の中や世間らあに頼らんと、自分ひっとりの力で生きていけると考えちゅう人で、そりゃあつまり、ひどう自分をだましちゅう人やと、かのロシュフコーさんは指摘するがやき。
確かに世の中にゃあ、嘘偽りが蔓延しちゅうし、信用できん悪い人も足るばあおるっちゅうんは、事実やと思うがよ。
けんど、世の中にゃあ本物や真実も嘘偽り以上に存在しちゅうし、信用できる信頼できる素晴らしい人間も足るばおるっちゅうことも、一方で事実ながやき。
結局、どっちに目を向けるかっちゅうことながよ。
世の中の嘘偽りから目をそらすっちゅう意味じゃあのうて、自分の軸足をどっちの側に置くかっちゅうことながやき。
世の中は悪人だらけで信用できんっちゅう側に軸足を置いて、世間らあに頼らんじゃち自分ひっとりの力で生きていけると思いもって一生を送るか、世の中は信用できる素晴らしい人だらけやっちゅう側に軸足を置いて、世間から協力を得もって一生を送るかっちゅうことながよ。
どっちの側に軸足を置いたとしたち、結局は人間誰やち自分ひっとりで生きていくこたぁできんし、世間から仕事をもろうて世間で活動することで収入を得ゆうし、世間から協力や助けをもろうて生きていきゆうがやき。
ほいたら、世の中の悪口らあを言いゆうヒマがあるやったら、世の中の人々のえいところを見つけて、肯定的な人生を送った方が、おまさんの人生は素晴らしいもんになるっちゅうことながぜよ!