「金銭に対して、あんまり欲張りになっちゃあいかん。金銭について欲張りになりゃあなるばあ、その人の精神が卑しいもんになるがぜよ。」(キケロ)
古代ローマ随一の雄弁家・政治家・弁護士・哲学者で、執政官のときにカティリナの陰謀を事前に発見して、元老院から「祖国の父」の称号を受けた、マルクス・トゥッリウス・キケロ(紀元前106〜紀元前43)さんの言の葉ながやき。
人生にとって、お金はこぢゃんと大事なもんながよ。
ほんじゃき、かのキリスト教思想家の内村鑑三さんやち、「一番尊いがは、お金を稼ぐこと」やっちゅう言葉を遺しちゅうばあで、商いをしゆう人間は稼ぐことから逃げちゃあいかん、しっかりお金を稼ぐことを躊躇しちゃあいかんっちゅうんは、間違いのない真実ながやき。
ところが、ここに落とし穴があるがよ。
しっかりお金を稼げるようになったときに、「稼ぐ」っちゅう行為よりか、「金銭」そのものに対して欲張りになってしまうっちゅう、なかなか気づきにくい落とし穴があるがやき。
自身のビジネスをさらに大きゅうにして世の中にまっと貢献するために「稼ぐ」っちゅう純粋な商いの行為が、「金銭」そのものに対する欲望に変換してしもうたその瞬間に、ダークサイドに堕ちてしまうがよ。
そん時に、純粋やった商いの精神は、卑しいもんに成り下がるっちゅうことながぜよ!