「身の上に起こる幸不幸は、その大きさによってやのうて、感受性に応じてワシらあの心を動かすがぜよ。」(ジャン・パウル)
伝記のスタイルをとりもって,ドッペルゲンガー(もう一人の自分)、仮死、仮面っちゅう主題を描いて、ゲーテやシラーの時代に、古典主義とロマン主義の間に特異な地位を占め、後のリアリズム作家への影響も大きいと言われるドイツの小説家、ジャン・パウル(1763〜1825)さんの言の葉ながやき。
豊かな感受性っちゅうんは大切なもんながよ。
けんどそりゃあ、いっつもいっつも発動させるべきもんやないがやき。
自分の身の上に幸せなことが起こった時にゃあ、そりゃあ豊かな感受性で受け止めて、悦びを増幅さいて、周りの人らあと共に分かち合いもって、みんなあで悦んだらえいがよ。
けんど、自分の身の上に何らかの不幸が起こった時、それをまともに感受性豊かに受け止めてしもうちゃあいかんがやき。
自分にやましいところがないがやったら、誰に何を言われたち、何が起こったち、何ちゃあ気にする必要らあてないがよ。
ほんじゃき、そういう時にゃあ、豊かな感受性にフタをして、発動させんかったらえい、つまり気にせんかったらえいっちゅうだっけのことながやき。
これができるようになりゃあ、幸福は倍増さいて、不幸は半減させることができるっちゅうことながぜよ。