「家康の敗北の生かし方たぁ、次の機会までの力の蓄積の期間に転じる事やったがやき。ここに、敗けて勝つ秘法があるがよ。柔よく剛を制するがぜよ。」(早乙女貢)
1968年に「僑人の檻」で第60回直木賞、1988年に「會津士魂」で第23回吉川英治文学賞、2003年に「わが師 山本周五郎」で第16回大衆文学研究賞特別賞を受賞しちゅう歴史小説・時代小説作家、早乙女貢(1926〜2008)さんの言の葉ながやき。
徳川家康は、実は戦にゃあ度々敗北しちゅうにも関わらず、天下を獲ることができちゅうがよ。
そりゃあ何でかっちゅうたら、次の機会までの力の蓄積の期間として、度々の敗北の期間を転じちゅう、敗北を生かしちゅうっちゅうことながやき。
もし敗北するたんびに、それを生かして、それを転じて、力を蓄積し続けることができたとしたら、最終的にゃあ誰っちゃあに敗けんばあ、最強となることができるっちゅうことながよ。
これこそが、敗けて勝つ秘法やっちゅうことながやき。
ただし、この秘法のキモは、敗北したときの敗北の仕方にあるがよ。
もし家康が、敗北したときに1回でも完全敗北しちょったとしたら、家康はあの世に行ってしもうちゅうがやき、次の機会らあてあり得んことになるがやき。
たとえ敗北したとしたち、完全敗北せんように、上手な敗け方をして、必ず次の機会に備えられるようにしちょくことこそが、この敗けて勝つ秘法のキモやっちゅうことながぜよ。