今年の「メーカー技術交流会」はなかなかの人気で、45蔵元59名(講師蔵元含む)っちゅう参加者やって、さらに講師の先生やご招待者らあが3名、日本名門酒会本部から16名、合計78名っちゅう人数が集まったがよ。


まずは、日本名門酒会企画部の浅川さんの司会にて開会し、ガイダンスがあったがやき。
続いては、日本名門酒会企画部の森顧問さんから、今回の内容についての主旨説明があったがよ。

ほんでまずは、「『酸基醴酛(さんきあまざけもと)』を改良した新規の酒母による劣化防止製法」っちゅうテーマで、栃木県産業技術センターの岡本竹己先生の講演があったがやき。

ちなみに『酸基醴酛』たぁ、明治30年頃に考案された酒母製造方法で、高温糖化した米・米麹に乳酸や乳酸菌培養液や酵母を添加して酒母を育成するっちゅう、酒母造りの方法ながよ。
清酒の熟成、劣化についての評価法は、3-DG法が広うに知られ、DPPH法やTBA法らあの報告もあるけんど、決定的な熟度評価法は見当たらんと、今でも官能評価が主流やっちゅうがやき。
最近じゃあ、清酒の品質を著しゅう低下させる香りでもある劣化臭「老香」の主体は、ジメチルトリスルフィド(DMTS)であることが明らかとなり、本劣化臭が生じにくい酵母も育種開発されたっちゅうがよ。
さて、岡本先生の取組の経緯やけんど、平成初期まで栃木県内各税務署単位で実施しよった「初呑みきり」が、鑑定官室の指導により県内全蔵一括での実施となり、8月初旬に栃木県内の全ての蔵元の貯蔵熟成中の酒を同時にきき酒する(300点以上のきき酒はかなりハード)ことになったっちゅうがやき。

そんな中で、履歴が明白な貯蔵中の原酒の熟度評価法開発に関する取組の機会を得たっちゅうがよ。
ほんで、DPPH法(抗酸化性評価)と化学発光法(生成過酸化物総量の把握による熟成・劣化の網羅的把握、大学と共同研究中)により、生酛系酒母が酸化し難い傾向があることが明らかになったっちゅうがやき。
こりゃあ、速醸と比較して、関与微生物が多用であることに起因しちゅうがか、特に乳酸菌の関与かっちゅう仮説を立てたっちゅうがよ。
確認試験を繰り返し、乳酸菌の関与によるもんじゃと推定したっちゅうがやき。
ほんで、県内蔵元(当時26蔵中)11社が生酛、山廃を商品化中で、新規参入希望も複数蔵になったっちゅうがよ。
けんど、生酛造りは操作が煩雑で再現性が低いっちゅう点が課題やっちゅうことで、簡易な生酛系酒母製造法の開発が急務やっちゅうことになり、栃木県の事業として乳酸菌研究部会を設置したっちゅうがやき。

その研究会にて、県内醸造発酵食品からの乳酸菌分離や、生酛製造蔵の酒母からも釣菌したりして、ライブラリー的なリストを作成し、生酛蔵の乳酸菌群の見える化を推進したっちゅうがよ。
そんな中、高温糖化による米の溶解・殺菌をし、培養乳酸菌を添加し、増殖・代謝による酸度上昇(雑菌汚染リスクの少ない安全な酵母培養環境の調整)をうながし、ほんで酵母を添加し、通常の酵母と同様の操作後に仕込みに用いるっちゅう、「高温糖化乳酸菌添加酒母」っちゅう製造方法が開発されたっちゅうがやき。
この製造法が、明治時代に江田先生方により検討されよった「酸基醴酛法」と類似しちゅうっちゅうことに後で気づいたっちゅうことで、「『酸基醴酛』を改良した新規の酒母による劣化防止製法」っちゅう、今回の講演タイトルになったっちゅうことながよ。


だいたいこんなお話をしてくださり、その後は質疑応答があったがやき。

ほんで休憩タイムがあり、その合間に、この後の講演に登場予定の「甲子」「大雪渓」「富美菊」「船中八策」っちゅう4蔵元のお酒の試飲があったがよ。
「甲子」「大雪渓」「富美菊」の3蔵は、ガス感を感じるタイプやって、「船中八策」だっけは、ここに来て再注目されだいた「超辛口」タイプやったがやき。



前の3蔵のお酒は、いずれも爽快なガス感がハッキリ感じられる近年流行りのタイプやって、「船中」の3アイテムは、昔ながらのロングセラーの超辛口でありながら、古くさい印象らあて決して与えることのない、安定の王道の美味しさやったがよ。
続いて15時半ばあからは、「日本酒をもっと爽快に〜ガス感を残す製造法のポイント〜」っちゅうテーマで3蔵元の杜氏さんらあの講演やって、まずは「甲子」醸造元株式会社飯沼本家の川口工場長(杜氏)さんによる、「甲子の酒造り〜フレッシュで微発泡感のある火入酒の製造について〜」っちゅう講演があったがやき。

お次は、「大雪渓」醸造元大雪渓酒造株式会社の長瀬杜氏さんから、「日本酒をもっと爽快に〜ガス感を残す製造法のポイント〜」っちゅう講演があったがよ。

続いては、「富美菊」醸造元富美菊酒造株式会社の羽根社長(兼杜氏)さんから、「富美菊酒造のフレッシュな酒造り」っちゅう講演があったがやき。

お3方ともに、ガス感を残す製造法のポイントやフレッシュな造りらあについて、惜しげものうこぢゃんと具体的に秘技らあをガッツリ公開してくださり、まっこと学びになったがよ。
ほんで、お3方の杜氏さんらあに対する質疑応答や意見交換があり、16時半ばあにゃあ、休憩タイムがあったがやき。

続いて16時40分ばあからは、「再注目される辛口〜ロングセラーを保つためのブラッシュアップ〜」っちゅうタイトルで、「船中八策」醸造元司牡丹酒造株式会社の浅野取締役杜氏による講演があったがよ。


浅野杜氏の講演は、大定番「船中八策」の仕込み配合、令和6BYの歩合、洗米・蒸し・麹・酵母・酒母・もろみ経過・上槽から火入・瓶詰前調合濾過っちゅう造り全般についてや、過去から現在そして未来についてらあまで、こぢゃんと詳しゅうに説明があり、社長のワシが「ここまで公開する?!」っちゅうてちくとビックリするばあやったがやき。
講演の後は、質疑応答と意見交換があったがよ。
こうして17時半ばあにゃあ全ての講演が終了し、日本名門酒会本部長・株式会社岡永の飯田社長さんから、閉会のご挨拶があったがやき。
「革新し続けるものだけが真の定番になる!」、「いつ飲んでもどこで飲んでもうまい!と言われる強い定番は、変わらないように変え続けている!」っちゅう、飯田社長さんのお言葉がこぢゃんと印象的やったがよ。
17時40分ばあからは、隣の部屋にて懇親会が開催されたがやき。
ほんで、みんなあで持ち込みのお酒を注ぎ合うて、岡本先生のご発声にて声高らかに「かんぱ〜い!!」したがよ。



さあそっから後は、飲んで食べて語り合うて、盛り上がったがやき。
ワシも、とにかくいろんなお酒を飲まいていただきもって、美味しいお料理も堪能さいていただいたがよ。


後半にゃあ、アチコチ回っていろんな蔵元らあと語り合いもって、こぢゃんと酌み交わさいてもうたがやき。
こうして19時ちょい過ぎばあにゃあ、「開華」の島田社長の「乾杯三唱」の中締めにて、懇親会は無事お開きとなったがよ。

ちなみに二次会は、岡永さん本社ビル1階の「岡本屋永吉商店」さんやって、さらに飲んで食べて語り合うて飲んで食べて語り合うて、大盛り上がりに盛り上がったがやき。


日本名門酒会本部の皆様、そして今回の講師の先生および杜氏の皆様、こぢゃんと学びになる技術交流会を、まっことありがとうございましたぜよ!
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司牡丹酒造株式会社