今回のお薦め書籍は、日本を代表するカリスマ・マーケターの神田昌典(
http://www.kandamasanori.com/)先生の新刊、「挑戦する会社〜世界を変えるビジネス実践法〜」(神田昌典 著 フォレスト出版 2015年3月23日発行 1500円+税)をご紹介さいていただきますぜよ。

ハッキリ言うてこの書籍は、酒造メーカーも酒問屋も酒販店も、もちろん他のあらゆるビジネスパーソンやち、みんなあが今すぐ読んじょくべき超重要な内容がテンコ盛りやき、強う強うご一読をお薦めさいていただくがやき。
さてまず神田先生は、オビにも記載されちゅう通り、「2022年までに日本は大変化」するっちゅうがよ。
「明治維新のような、価値観が一変する時代に突入」し、「顧客心理、マーケティング、ビジネスモデル、稼ぎ方すべてが変わる」ことになり、「この間に経営変革せにゃあ、確実に取り残される」っちゅうがやき。
ほいたら、今後どういう方向に日本は大変化していくがか?
神田先生は、次のように語られちゅうがよ。
「高齢化社会で、これから放っちょいたち話題になっていくがは『医療・健康』。(中略)こりゃあ、今までの人口動態論からすりゃあ、日本経済が年を取ったっちゅうことで、もはや日本は終わり。若い人が少ないと、どれっぱあ素晴らしい技術が生まれたとしたち市場が育たんきに、結局、日本はイノベーションを失うていく。それが人口動態論に基づく典型的な景気予測ながやき。
ここに大きな見落としがある。若い人がおらんとイノベーションが起きん・・・がやない。若い人が多い時にゃあ、若い人向け市場があるきに、『若者向けのイノベーション』が起こった。自動車や家電で、どんどん新製品・新技術を生み出せた。それが世界へ輸出されたきに日本は世界のリーダーとなった。
けんど、これからは年配者が多うなる。ほいたら、『年配者向けのイノベーション』が起こる。高齢者向けの市場がでこうなるきに、介護や健康、医療市場にどんどんお金が注ぎ込まれ、新しいサービスや技術を生み出せる。先進国中、日本は最も高齢化社会が進んじょって、それが今後10年、20年かけてアジアへと広がっていく。高齢者向けの新しいサービスや技術が輸出できりゃあ、再び日本は世界のリーダーになれるがよ。
ほんじゃき今、日本でしっかりと発芽するビジネスモデルは、全世界に広がっていく可能性がきわめて高いわけながやき。自動車を輸出する国やのうて、医療技術、健康サービスを輸出する国になる。すべての産業が、医療や健康産業と何らかの関わりを持ってくる。
『けんど、自分のビジネスは医療や健康と関係がないきに・・・』と思われるかもしれん。けんど、今のビジネスに医療や健康っちゅう切り口をプラスすりゃあ、それだっけで付加価値が高うなるがよ。」
ほんで、たとえばっちゅうて、いくつかの例を挙げられちゅうがやき。
いまや世の中にあふれかえっちゅう経営コンサルタントについて考えたち、もし医療分野への新規参入のための経営コンサルタントやったら、こりゃあ引っ張りダコになるっちゅうがよ。
また、価格競争の激しいネット広告会社やち、薬事法をはじめとした規制に詳しゅうなり、医療・健康分野に特化したサービスを提供できるようになりゃあ、まったく異なるレベルの料金を請求できるようになるろうっちゅうがやき。
ほんじゃき、次世代のリーダー企業は、自分自身も年を取ることを考えりゃあ、なんらかの形で、健康・医療を含めた人間の安全保障っちゅう視点を、いずれ必ず持つようになるろうっちゅうがよ。
また神田先生は、「これからの時代、事業で成功するための鍵は何か?」っちゅうたら、そりゃあ「時流を見る目」やっちゅうて、以下のように語られちゅうがやき。
「私自身、経営コンサルタントとして成長してみてあらためて実感するがが、時流を見る目が命やっちゅうことながよ。
結局、すべては流れながやき。
いったい、世界にゃあどんな流れがあり、それぞれがどこに向かいゆうがか?時代が進む方向へと流れていく主流に乗って行きゃあ、必ず可能性の大海にたどり着く。けんど、時代の進む方向性たぁ異なる亜流に入り込んでしもうたら、一時的に儲かったとしたち持続するがは一瞬。数年後にゃあ、そこの水は枯れ果てちゅうがよ。
大きな流れに乗って行きゃあ、ことさらにテクニックを使うことのう、時代の先頭に躍り出すことが可能になる。そうした意味で、すべての会社が、これから少のうたち10年の潮流を読まにゃあならんがやき。」
さらに、これから10年の潮流を大きゅう8つの頭文字で表現されちゅうがよ。
先述の通り、これからは世界の向かう先が「人間の安全保障」となり、誰もが医療・健康分野に関わるようになると言われちゅうけんど、そこに至るまでにゃあどんな流れに乗って行きゃあえいがか、重要になる8つの潮流やっちゅうがやき。
G(=Graying Society)・・・高齢化社会、ポスト資本主義のモデル社会
R(=Reuse/Recycle/Reinvent)・・・循環型社会、物々交換、社会の再創造
A(=Asia/Art)・・・アジア経済圏、誰もがアーティスト
C(=Community/Care)・・・コミュニティの時代、ケア・ホスピタリティ尊重
E(=Education/Empathy)・・・教育の時代、思いやり、共感
F(=Free Agent/Finance)・・・フリーエージェントネットワーク型社会、新たな金融コンセプト
U(=Utilities/Ubiquitous)・・・エネルギー革命、ユビキタス社会
L(=Legend)・・・誰もが英雄になる時代
以上8つの潮流の頭文字を取って、神田先生はこの潮流を「GRACEFUL JAPAN(優雅な国、日本)」と呼びゆうっちゅうがよ。
ほんで、時代が経つにつれ、この8つの流れが合流する先に、すべての産業が医療・健康産業に、何らかの形でリンクしてくるやろうっちゅうがやき。
だからこそ、これから誰っちゃあ予想もせん大変化が起こるっちゅうがよ。
ほんで、この「GRACEFUL JAPAN」のコンセプトをなぞるように急躍進を遂げちゅう、会宝産業株式会社っちゅう会社を事例として挙げられちゅうがやき。
この会社は、ほんの10年前は、石川県で普通の自動車解体業を営みよったらしいがやけんど、創業者の近藤社長が、「社会を変革するためにゃあ『静脈産業』を作らにゃあイカン」と気づいてから、「自分らあがどんな理想の社会を実現したうがか」が明確に見えちゅう、「世界観で作られた会社」に生まれ変わったっちゅうがよ。
「静脈産業」たぁ、産業から排出された不要物や廃棄物を再利用することで生まれる産業を意味するがやき。
ほんで、自動車解体業から静脈産業に事業領域を拡大した会宝産業は、農業や医療など、さらに幅広い分野に影響を与え、世界的な会社にまで成長したっちゅうがよ。
具体的にゃあ、どこがスゴイがか、一部を列挙すりゃあ以下の通りながやき。
●「リオ+20」っちゅう世界環境会議に招待され、静脈産業の意義を世界へ発信。
●自動車のリサイクルスタンダード「ジャパン・リユース・スタンダード」を国際会議で作り上げ、さらにこれを国際標準規格ISOにしょうとしゆう。
●自社で年間10万リットルも出る廃油を利用し、エネルギーコストをゼロにして、温室栽培農業に進出。
●BOP(ボトム・オブ・ピラミッド)っちゅう、途上国における貧困層を対象としたビジネスを形にするために、JICAから助成金を受け、途上国の人材を招く。
●電気自動車を開発したり、自己資金でNPO国際リサイクル教育センター「IREC」を石川県内に作ったりと活躍の裾野を広げゆう。
つまり会宝産業は、自動車解体業っちゅう成熟産業を、静脈産業っちゅう位置づけに切り替えたとたん、一気に成長産業となったっちゅうことながよ。
自動車を解体して鉄くずを売る産業が、それぞれの部品を、価値を高めて全世界へ提供していくっちゅう、小規模ながらグローバル産業に変身してしもうたがやき。
ほんで神田先生は、次世代ビジネスの決め手はビジョンの高さやっちゅうて、断言されるがぜよ。
ここまでが第1章の抜粋ながよ。
このペースやと終わらんなるき、こっから後はちくと飛ばさいていただきます。
東京オリンピックの開催を的中さいた神田先生は、未来を予想する最も簡単な方法は、未来を作ることやっちゅうがやき。
未来を作るためにゃあどうすりゃあえいかっちゅうたら、そりゃあ「場」を作ることやっちゅうがよ。
個が努力して、目標を実現する方法は山登りアプローチになるけんど、それに対して、「場」を出現さいて、未来にアプローチする方法は、サーファーが、時空のくぼみから生じた大きな波に乗って未来へと運ばれていくようなイメージやっちゅうがやき。
どっちも未来に進めるけんど、サーファーのほうが汗をかかんですむっちゅうがよ。
また神田先生は、2020年の東京オリンピックは、道州制への移行プロセスの一部やっちゅうがやき。
神田先生が、地域の対話をベースに創り上げた道州制のイメージは、以下の図の通りやっちゅうがよ。
ほんで、やるべきこたぁナンボやちあるっちゅう神田先生が、何から始めたらえいかをズバリ言うたら、そりゃあ「講座」やっちゅうがやき。
そもそも講座は、ほぼ原価ゼロやき参入しやすいし、学びたい人は教えたい人よりか多い状況やき、誰にやちできるっちゅうがよ。
今後は、日本全国の至るところで、様々な講座が開催されるようになるろうっちゅうがやき。
ほんで神田先生は、2章のラストを以下の文章で締め括られちゅうがよ。
「それにしたち、時代の動きは速い。今までは自動車のアクセルを床まで目一杯、踏み込んじゅう感じやった。けんど、もはやこれからは、離陸しょうとするジェット機に乗っちゅう。そのようにビジネス身体感覚を変化させにゃあ、時代から振り落とされる。そう、映画『マトリックス』のモーフィアスのように言うやったら、
『速う動こうとしたらイカン。速う動くと知れ!』
おまさんが乗っちゅうがは、もはや自動車やない。離陸寸前のジェット機ながぜよ。」
さて、第3章じゃあ神田先生は、ドラッカーが10年以上も前に予言した「非営利型コミュニティ時代」がやってきたっちゅうがやき。
ほんで、営利と非営利が両輪で動くことで、速う前へ進むことができるとして、非営利型の一般社団法人の設立を薦められるがよ。
続いての第4章じゃあ、お金たぁ貨幣っちゅうメディアに記録した「感謝」であり、「感謝=想像力」やき、お金も想像次第で自在に増えるっちゅうがやき。
「お金は努力せんと稼げん。お金は実力以上にゃあ稼げん・・・」っちゅう呪文はもはや時代遅れで、「いったいどうすりゃあ、世界が必要とすることを、ワシの才能を使うて提供できるがか?」っちゅう呪文を唱えりゃあ、稼げるチャンスが、忽然と目の前に現れるっちゅうがよ。
ただ重要ながは、稼げる機会を探したり追いかけたりするがやのうて、稼げちゅう現実が「すでにある」ことを感じることやっちゅうがやき。
それが目の前に現れるがは時間の問題やと、楽しみにしちょったらえいっちゅうがよ。
目の前に見える現実らあ実は幻想で、世の中は多次元で構成されちょって、おまさんの意識次第でどの次元へもシフトできる、そんな時代になったっちゅうがやき。
そうは言うたち、この多次元移動を前提とした経営が世の中に一般化していくためにゃあ、あと5年ばあはかかるやろうき、今、こんな実験を始めるがは、マイノリティの変革リーダーに限られると思うっちゅうがよ。
けんど、次第にそういう考えが浸透していきゃあ、物事はそのように動いていくっちゅうがやき。
“思考の重力”を集めると、現実が歪み始めるっちゅうがよ。
歪んだ現実を手放すと、新しい現実へと移行するためのできごとが異次元から送り込まれるっちゅうがやき。
このできごとは、今の思考からの延長線上で想像できるもんやあない。
ほんじゃき、考えたち意味はない。楽しみに待っちょりゃあえいっちゅうがよ。
ほんで神田先生は、「どうぜよ?新しい現実を創る実験を始めてみんかよ?」っちゅうがやき。
また神田先生は、経営者は徹底的に数字にこだわれっちゅうがよ。
「言葉」と同様、「数字」は新しい現実をつくる突破口やっちゅうがやき。
「言葉」と「数字」が鏡の表裏になった時、未来が出現するっちゅうがよ。
ただし、「経営者のビジョンが輝いちゅうか?」「会社が取り組むテーマに夢中になれるか?」「それが世の中の流れに沿うちゅうか?」っちゅう前提条件があるっちゅうがやき。
続いての第5章じゃあ、神田先生は、今後は稼ぐ仕組みが変わっていくっちゅうがよ。
それを以下の図のような、「V理論」っちゅう理論で解説されるがやき。
「受注型」→「コンテンツ型」→「プロダクト型」→「コミュニティ型」→「ショップ型」と、これまで進化してきたビジネスは、今後は「プラットフォーム型」→「メディア型」→「マネー型」っちゅう領域に進化していくやろうっちゅうがよ。
時代が大きゅう変わりゆうきに、次の時代を見た場合、市場規模が大きゅうなって、なおかつ利益率を高う維持できる会社は、まずは「プラットフォームを提供できる会社」やっちゅうがやき。
プラットフォームは、「場作り」っちゅうたちえいっちゅうがよ。
そりゃあ具体的にゃあどんなもんながか?
1つの例として、「White Dog Cafe」っちゅうアメリカのカフェの事例を挙げられちゅうがやき。
こりゃあ、ペンシルバニア州、フィラデルフィアで始まった事業らしゅうて、地域の農家の方々から仕入れたもんを地域のレシピで作って提供するカフェやっちゅうがよ。
通常、今までの方法やったら、このカフェの売上を上げていくために、お店の内装を同じようにしてフランチャイズにするか、仕入れ先を拡大するためにフランチャイズをするか、もしくは、ここの一番の売れ筋商品をお菓子か何かにしてデパートらあに卸したり通信販売にしたり、全世界中に拡販したりっちゅう、そんなモデルを取ったろうっちゅうがよ。
けんど「White Dog Cafe」の場合、事業がある程度軌道に乗ったところで、オーナーはまったく違うた方法で展開したっちゅうがやき。
地域の中でサステナブルな飲食経営を可能とするカフェ運営のノウハウ自体を、欲しい人に無料で提供し始めたっちゅうがよ。
ほんで、BALLE(Business Alliance for Local Living Economies)っちゅうプラットフォームを作ったっちゅうがやき。
なんでかゆうたら、有機野菜を探したり、地域の農家を探したりっちゅうんは大変なことで、地元の中で始める試みをしょうとすりゃあ、1社だけじゃあフランチャイズをやったとしたち限界があるっちゅうがよ。
ほんじゃき、ノウハウ(プラットフォーム)自体を全部公開してしもうて、おんなじように地域の暮らしや経済を意識しちゅう飲食店を、ブランド・看板問わんと、ネットワーク化していったっちゅうがやき。
これが、こぢゃんと面白い広がりになっちゅうとして、神田先生は、新しいモデルやないかっちゅうて絶賛されるがよ。
受注型からコミュニティ型にいくに従うて、利益率が落ち込む前に、自分のノウハウやフィロソフィー、ビジネスのビジョンを使うて、他の会社に収益を持たせる選択肢を広げられる会社、他の会社がそこに集える場を作ってあげられる会社は、これからこぢゃんと安定していくがやないかっちゅうがやき。
持続的に展開できるビジネスがなかなか見えん中、これからのビジネスを提案できる会社は、それをプラットフォームとして提供することによって、周りの会社に次の時代の稼ぎ方を教えることができるっちゅうがよ。
そうすることで、利益が上がってくる時代になってきゆうっちゅうがやき。
さらにプラットフォームができりゃあ、次はメディア型になるっちゅうがよ。
ほんで、メディア型の次はマネー型へ移行していくっちゅうがやき。
こりゃあ、プラットフォーム型からメディア型にいきなりいくケースもあるし、マネー型をいきなり作り出すっちゅうビジネス形態も出てくるっちゅうがよ。
いきなりメディアを作った好例がLINEやっちゅうがやき。
ただ、こういうのがいくつも作れるかっちゅうたら、そうやないっちゅうがよ。
コミュニティが広がっていきゃあ、お次はマネー型に展開できる可能性が出てくるっちゅうがやき。
いきなりマネー型にいって一世を風靡したがが、仮想通貨「ビットコイン」やった(破綻したけんど)っちゅうがよ。
このように、いきなり「マネーを発明してしまう」事業もあるけんど、神田先生が言う「マネー型」たぁ、もっと簡単なことやっちゅうがやき。
おまさんが顧客を大切に想い、顧客間のコミュニティを作っちゅうがやったら、「ポイント(価値)」を発行することから始めるっちゅうがよ。
ほいたら、その価値は、将来、リップル(グーグルが投資しゆう仮想通貨)らあの仕組みを使うことで、簡単に「自社発行の仮想通貨」として流通できるようになるっちゅうがやき。
このように特定事業で活用されやすいコンセプトの仮想通貨は、一気に日本でも広がる可能性を秘めちゅうっちゅうがよ。
こうした「価値」の発行は、以前は高い信用力が必要やったけんど、デジタル革命によって、低い信用力によったち、それなりに価値換算される仕組みが整うたきやっちゅうがやき。
誰やち、「全国百貨店共通商品券」「図書券」「ビール券」らあを発行できるようになるイメージやっちゅうがよ。
楽天らあが、金融事業、電子マネー事業で、多額の収益を稼ぎだしゆうことから分かるように、直接「お金」を扱う事業を展開するこたぁ、極めて影響力が高うて、安定的な経営基盤を築くっちゅうがやき。
ほんじゃき神田先生は、あと5年もせんうちに、多くの企業が、仮想通貨の仕組みを学び始め、価値発行に伴うビジネスチャンスに気づくことになるろうっちゅうがよ。
ほんで、次の時代を考えりゃあ、コミュニティ内の人の成長を支援するプラットフォーム型、コミュニティ内で富が循環していくマネー型の事業を広げていくことが、日本が世界で輝き続けるための鍵となるっちゅうがやき。
ソーシャルの時代に入ってから、事業としちゃあ「魔のV字カーブ」が見え始めゆうっちゅうがよ。
この「魔のV字カーブ」から抜け出すにゃあ、個々の企業が伸びる、売上高を大きゅうする発想やのうて、他の企業・他の人材が伸びるプラットフォームを作れるかどうかっちゅうことが重要やないかっちゅうがやき。
さらに神田先生は、プラットフォーム型の経営は「場作り経営」、これまでの受注型からショップ型までの経営は「我作り経営」やっちゅうがよ。
それぞれの特性らあを解説し、「我作り経営」よりか「場作り経営」のほうが、展開が広がり、持続性があり、夢があるろうがよっちゅうがやき。
ほんでさらに、プラットフォーム型ビジネスは、全業種が対象になり、特にアナログビジネスのプラットフォーム化は、チャンスやっちゅうがよ。
そう考えりゃあ、昔のように社員を雇わんとイカンかったとか、労働環境が固定化しちょった時は、我作りをせんかぎり市場を伸ばせんかったけんど、SNSで全世界がつながりゃあ、場作り経営で利益を生み出し続けることが可能になるっちゅうがやき。
個別の企業、我作りだけで考えゆうかぎり、日本の企業は東南アジアとの競争にやち勝てん、うまいことやったとしたち収益は下がっていくっちゅうがよ。
それやったら、場を作って、その場に東南アジアや中国企業が乗ってきたら、結果、日本人らしい経営になるがやないろうかっちゅうがやき。
他者との調和を重んじる日本人は、ファシリテーション能力が優れちゅうき、アジアに日本人が入ってくりゃあ、物事がまとまりやすかったりするっちゅうがよ。
場作り経営は、日本人がこれからのビジネスのあり方を思考するうえにおいて、こぢゃんとえいヒントになるはずやっちゅうがやき。
ほんじゃき、これからの世界のビジネスは、日本から生まれたプラットフォームが席巻することになるろうっちゅうがよ。
「“日本発”の未来が、楽しみや。」っちゅうて、神田先生は第5章を締め括られるがやき。
続いての第6章は、神田先生が米国で開催された「フューチャーマッピング・マスター講座」について、上海で開催された特別セミナーについて、中国で急成長中のSNS「ウィ・チャット」のビジネスチャンスについて、モバイルデバイスを持つ世界30〜40億の中間層を寄付対象とする全世界規模のチャリティ・プロジェクト「100%MAD」について、等々が詳しゅう紹介されちゅうがよ。
なお、「フューチャーマッピング」についちゃあ、神田先生の前著「ストーリー思考」(「
1月7日」のブログ参照)をご参照くださいや。
ほんで神田先生は、日本発のツールが世界から受け入れられる時代になり、世界ビジネスが加速する時代になったっちゅうがやき。
ラストの第7章は、「おまさんのビジネスを次世代型に変えるヒント」っちゅうタイトルながよ。
神田先生のところにゃあ、たとえば「畳を販売しよります。成熟産業やけんど、どうしたらえいがでしょう?」っちゅうような、内容自体が時代に乗り遅れてしもうちゅう相談が、いまだに多いっちゅうがやき。
畳の場合、日本式家屋の良さを見直すっちゅうビジョンのもと、日本式家屋のファン層をネットワーク化し、畳屋さんが日本家屋を販売するっちゅうようなアプローチが有効やろうっちゅうがよ。
けんど、実は本質的な突破口はテクニックにゃあのうて、未来に向かうストーリーにあるっちゅうがやき。
自分が取り組む事業の成長とともに、自分が成長するストーリーを作れるかどうか?それが突破口やっちゅうがよ。
おまさんの愛と才能をめぐらせることが止まっちゅうきに、売上が止まるっちゅうがやき。
正直、心に火がついちゅう時にゃあ売上減に悩みゆう暇がないばあ、目の前にやらにゃあならんことが次から次へと押し寄せるっちゅうがよ。
そこで、成熟産業を新しい産業へと生まれ変わらせる、こぢゃんと分かりやすいストーリーを紹介しょうっちゅうて、浜松市の柳原新聞店の事例を挙げられるがやき。
新聞店といやあ、業界的にゃあ完全な衰退期に突入したと言うてえいろう。
急速にインターネットが広がりゆう今、新聞社自体がデジタルに移行しよって、新聞の購読数もモノスゴイ勢いで減りゆうがよ。
こういった伝統産業の会社に対して、どんな対策が取れるっちゅうがか?
柳原新聞店は何を始めたかっちゅうたら、新聞配達だけやのうて、牛乳の宅配や、地域の野菜の宅配、お弁当の宅配も始めたっちゅうがやき。
これだけやち、実は簡単なことのように見えてなかなか大変なことながよ。
そんな中で彼らは、自分たちは新聞配達だけを生業としちゅうがやのうて、「生活情報サービス業」をやりゆうがやと気づいたっちゅうがやき。
地域経済に根ざした新しい業態転換を成し遂げたわけながよ。
それを自覚した柳原新聞店は、今度は自分の社屋を使うた趣味の講習会や講演会を始めたっちゅうがやき。
オリジナル情報誌を発行し、コンテンツを埋めるためのさまざまな講座を始め、さらに「エムズ倶楽部」っちゅうカルチャーサロンも始めたっちゅうがよ。
さらにゃあ、さまざまな宅配商品が出てきたき、コールセンター業務も始めたっちゅうがやき。
新聞配達員は、朝夕に新聞を配ったりチラシを折り込んだりするだけにゃあとどまらんなったっちゅうがよ。
地域に役立つ企画を行い、情報誌を発行し、さらにゃあ電話受付部門を持つようにもなったっちゅうがやき。
結果、「マイクロ物流」っちゅう、地域に根ざした流通網を作ることができるようになったっちゅうがよ。
これからは更なる高齢化社会で、家から出歩かん人らあが増えるろうけんど、この流通網はそんな人らあのところへ最も高頻度に深いところまで入り込めるがやき。
それが新聞配達員の強みでもあるっちゅう捉え方もできるろう。
つまり、新聞店は、高齢者層の家庭に高頻度・高深度まで到達できる唯一の物流業界やっちゅうがよ。
リフォーム会社や電気店らあも深いところまで入れるけんど、高頻度やないき、そう考えりゃあ、高齢化社会においちゃあ、頻繁に見回りができるがは新聞店以外の何物でもないっちゅうことながやき。
柳原新聞店は、孤独死への対策らあも含めて、街の防災や防犯にも関わりゆうっちゅうがよ。
そのように高深度、高頻度で入り込めりゃあ、高齢化社会に必要なさまざまなサービスを提供できるようになるっちゅうがやき。
地域全体の情報を最もつかんじゅうががこの会社やき、そこが地域情報誌を発行し、情報発信することによって、地域の情報ネットワーク社会のインフラとも呼べるような位置づけになれるがやないかっちゅうがよ。
投資の神様と呼ばれゆうウォーレン・バフェット氏は、ハイパーローカルな市場、ハイパーローカルなミニコミ誌がこれから発展すると考え、2012〜2013年にかけて、ハイパーローカル・メディアと称されるミニコミ誌発行社を相次いで買収したそうながやき。
ほんで神田先生は、今後も、こういった小商圏型で地域のニーズを吸い上げるビジネスは発展していくやろうっちゅうがよ。
日本の高齢化社会に向けて、柳原新聞店のネットワークと同じような教育サービス、仕組みを提供することができりゃあ、柳原新聞店と同じようなモデルが広がっていくはずやっちゅうがやき。
高齢化社会に対応する物流および情報網、さらにゃあ情報網を通じての、ネットやのうてリアルに街を見守る情報物流ネットワークが、日本全国に構築可能になるっちゅうことながよ。
こういった仕組みを構築することで、柳原新聞店は、数店舗の新聞取次店から地域にドンドン根を生やして急速に成長していったっちゅうがやき。
新聞店にこんなことができるがやったら、街の酒屋さんにやち、できんはずはないがぜよ!
今からやち遅うない!柳原新聞店を見習うて、業態革新に今こそ真剣に取り組もうぜや!
神田先生も、柳原新聞店の事例をただ「スゴイのう」と見ゆうだけやのうて、「自分の会社が新しい業態を生み出すとすりゃあ、いったいどんな進化の方法があるがやろうか?」と、おまさんにも是非考えていただきたいっちゅうがやき。
ほんで、目の前におるお客のニーズを最大限に満たすところから、まずは始めてもらいたいとして、「答えは常に、現場に落ちちゅう」っちゅうがよ。
さらに神田先生は、「夢中になって取り組みゆう仕事に、リスクはない!」、「おまさんも次世代ビジネスへ向けてワクワクすることを、できるところからやってみろう!」、「こんなエキサイティングな時代に、おまさんも立ち止まっておれんはずぜよ!」っちゅう言葉を連ね、本書を締め括られちゅうがやき。
神田昌典先生の「挑戦する会社」(〜世界を変えるビジネス実践法〜)・・・過去最長の長い長いブログになってしもうたけんど、それっぱあ超超お薦めの必読書籍やっちゅうことながぜよ!
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